将来を妄想す
作中現在、矢晴は28歳、純は26歳。 純は60歳過ぎあたりで膝を悪くして激太りし、禿が進行するらしい。矢晴は80過ぎまで禿ない、というから純も矢晴も80過ぎまで生きるのだろうなと思う。 矢晴は純の献身もあってか、1年後には漫画を描き上げるほどまで回復できるし、その後、商業漫画家として復帰するんだろうなと思える。 純も売れっ子漫画家として漫画家を続けるんだろうと思うんだけども。 将来的に、売れっ子の矢晴とうつ病の純とかなってもいいのではないか、とか思ったりしてるけど、スポーツしてはしゃいで膝壊すだとか、庭のブランコで揺れることを運動と言い張るだとかの純の様子を考えるに、純がうつになるなんてことはなさそう。 私は純があの家を終の棲家にするつもりで大きな家を買ったのだろうかな、くらいに考えていたけれど、純は10年くらいで家を売って住み替えるつもりらしい。仲のいい他人と暮らしたいという夢を考えると自己都合だけで住み替えるのは難しそうに思ったりするから、純はずっと矢晴とだけ同居して、矢晴と一緒に住み替えるのだろうな、と思う。というか、それがいい。 10年ごとに住み替える、というのを考えると、膝を壊すまでの間に2回くらい引っ越すことになるだろうかしら。 そして妄想。 ぼんやりと、矢晴の自立との兼ね合いで、純が「トキワ荘をつくりたい!」とか言って若い漫画家を住まわせるアパートの経営を始めて、アパートの一室を矢晴の仕事部屋にして、ついでにそのアパートの管理人に矢晴を据える、みたいなことを考えたりもする。実際にアパートの管理自体は管理会社に完全委託で矢晴が雑事に追われるようなことはないだろうけど、住んでる漫画家の相談役みたいな位置づけとかなんか。漫画家の連載が途切れて無収入になっても大丈夫、みたいな純のおせっかい。 アパートから徒歩数分くらいのところに純と矢晴が住んでる家があって、純は自宅に仕事部屋があるのになんでか矢晴の仕事部屋に入り浸るみたいな。そんな将来があってもいいなと考えたりする。頭のなかでぼんやりと展開しているだけで文章になるわけではないけれど。 純と矢晴が思いの外長命で、最期までふたりで過ごすのだろうな、と思うのだけども、どっちが先に逝くのか、を考えると、私はずっと、純のほうが先に逝くんだろうな、と思っている。矢晴は純との思い出を大事にしながら最期まで漫画を描...