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客観視カメラ

 矢晴は普段の思索に耽るときには頭の中に客観視カメラが複数台稼働しているということなんだけれども。 客観視カメラってなんなんだ? という気がしないでもない。 矢晴は自分の思考に対して反対意見を常に持つ、というから、客観視カメラで自分の思考を観察し、それに対して反論の思考が生まれる、ということになるのかなーとは思うのだけれど。 単純に、客観視カメラが頭の中で稼働している、と考えると、「他人への自分の言動に対して、他者がどう思うのかを思考してしまう状態」を想像してしまったりもする。 よくある少女漫画やら陰キャ系の思考やらで「嗤われるかも」とか「気持ち悪いと思われるかも・言われるかも」といった他者の反応をネガティブに想起する感じの。実際は全然そんなことないやつ。むしろ、そのネガティブ思考が相手を人として信用してなくて超失礼な感じするやつ。と、思える。 矢晴の客観視カメラは、それとは違うんだよな? と思う。よくわからない。 矢晴が普段独りで考えるときには客観視カメラが稼働している・他人としゃべるときには客観視カメラを停止する、と言っていて、純が、こないだまでその客観視カメラが壊れていただろ、と言うから、余計によくわからないんだよなあ……。 第13話参照、ということだから、たぶん矢晴の記憶と純の記憶の違い、矢晴の記憶が反芻によってどんどん歪んでいくことが「矢晴が記憶を反芻するたびに、壊れた客観視カメラで記録しなおすためにどんどん記憶が歪んでいく」ということになるのかな、と思う。 うん、よくわからないけれども。

醜さ

 死神についてあれやこれや考えているんだけれども、いまいち文章にならないので、先に矢晴の言っていた【第17話】の『約束と一緒に私達の醜さも認めろ』の“醜さ”について考えてみる。 矢晴の首筋に大きな大きなキスマークがあったんだから、純は「私達(純と矢晴)の醜さを認めた」ということになる。純は自分自身が醜い心で矢晴を囲ってるという自覚はありそうではあるんだけど、純は矢晴の“醜さ”とはなにかどう考えてるんだろう? とは思う。 矢晴は【第25話】で『背中に欲深く穢(きたな)い毒虫(呪い)がついたのはそのせいだ』と矢晴自身の心の醜さを表明してくれたように思うんだけど、それは純は知らないわけだし。 【第17話】で矢晴が蛸のように絡みついて純を誘惑している、と純は認識しているんだから、そういったところを矢晴の醜さと解釈してるのかどうか。 純が矢晴(古印葵)を好きだ、という気持ちにつけこんで甘え倒している、というのが矢晴の認識な気はするんだけど。あと金持ちに寄生してる、みたいな意識もありそうで、一切合切、矢晴の醜さ、とは思ってそう……かなあ? とぐるぐるする。 そこらへんの、矢晴が認識している矢晴の醜さを純が感知できるのかどうか。とはいえ、純が矢晴を醜いと思っていなくても、純は純の醜さを自覚してるから、それを認めるためにキスマークつけるんだろうな、と思える。 でもそうすると、純は「純の醜さ」は認めてても「矢晴の醜さ」は理解していないことになるから、約束の印鑑も半分嘘っぱちになってしまうんじゃないかと……、またぐるぐるする。 そしてまた、矢晴は「純の醜さ」をなんだと思っているのか、というところがまたまた疑問で。【第25話】で【第4話・第7話】当時のことを『ああ』『私はコイツに今から』『襲われるんだって思ったんだ』『コイツに襲われて死ぬんだって思ったんだ』と言っているけれども、純が矢晴を見捨てない約束をしたから「今はないとわかっているけど、当時はそう思っていた」と話せるようになったことだよな〜と思う。 その当時に思った『なにかとんでもない目的がないと優しくしてくるわけがないおかしいって』『その時はそう思ったんだ』というところの「とんでもない目的」を隠し持っているだろう純を“醜い”と思っての【第17話】なのかどうか。どうか……? 違うか……、あれ? 違わないか……? ん……? と...