プロット
純はプロットをしっかり作る派。ネームに時間をかけないようにプロットの段階で全部決めちゃう感じがするから、『下書きを兼ねたネームは5時間でできるし』というのは、矢晴が考えてるよりもネームにかける労力が少ないからこそ出来る芸当、という感じはある。
純のプロットは、会話や動作を全部、文章で書き出してから、どんな絵にするのか、ページ構成をどうするのかと考える、というから、かなり詳細なプロット、というよりも脚本に近い感じがする。
プロットにもいろいろな段階があって、ざっくりめに「何が起こって、何をして、こうなる」といったものから、もうちょっと詳細に、さらに詳細に、ってなると思うけれども。純のは脚本から簡易な絵コンテを経て、一発で通るようなネームにする感じなんだろうなと思う。
漫画として構成してからセリフの推敲する感じでもなく、脚本みたいなプロットの段階でもうセリフも完全に決まってそうな感じ。
テキストでそこまで詳細にセリフを用意してるんなら、ネームにするって段階で、まず大まかなコマ割りにセリフ配置して、どんどん絵を入れる感じになるんだろうと思うと、作者さんがたまに【売れうつ】の進捗を上げている画像の状態がそのまま純の制作スタイルっぽくもあり。
私は1テーマの短いものしか書かないし、会話文が苦手すぎて地の文を書くほうが好きでプロットを立てることはほとんどない。文章だからというのもあるから漫画とは全く違うんだけれども。
漫画は基本的に会話劇で、地の文にあたるところが絵になるのだから、プロットでセリフを並べ立て、ページ配分して構成してる純は効率的だし上手だなあと思う。
ただ、純は最初に文章で物語を構築するから、説明的な文章が多くなるのかもしれない。それがダサい、と思っているのかもな、と思う。
矢晴はどんなプロットを立てるんだろうと気になる。極力言葉を排す感じっぽいから、純みたいに詳細なプロットからセリフの推敲を経て、文字数半分くらいになってそうな気がする。絵で魅せるところ、言葉で魅せるところの取捨選択が巧みなんだろうなと思う。
絵は描かなくても、物語を構築することに抵抗がないんなら、純のアシスタントの仕事の合間にプロットやアイデアメモを量産して欲しい。けど、今の状態だと頭の中で思いついた瞬間に否定してボツにしてでアウトプットにまでは至らないんだろうな。もったいない。
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