メソッド
矢晴が純の家で暮らし始めた日の夜に【第9話】『分析できた作品って自分の漫画で手法(メソッド)を再現できるんですか?』と言っていたのが、単純に技術的な手法のことなのかなーと思ってたんだけども、矢晴的には違いそうだな、ということを、【売れうつ】ではない別の漫画を読んでて思ったりした。
【第24話】で矢晴の見た夢が舞台で演技するってのも、矢晴が自分を分解して何人もの人格・感情を分析するってのも、「メソッド」につながるのかなーと。他人の脳を再現するってのも、そうなんだろうな、といろいろつながってくる。
そう考えると、純が『それが漫画でしょ?』『漫画以外の創作物もそうだと思いますけど』と軽く言ってのけたことに対して矢晴が『そんなことひとつもできない――』と落ち込んでいるのも、確かに純が恐ろしいことをやっているように思えるんだけれど、「古印葵の漫画だけは分析できない」に対して『だったら他全部は――』と考えてる矢晴の認知の歪みが追い立ててるだけで、純は実際のところ、古印葵レベルでの分析はできてないから矢晴が落ち込む必要もないが……? とぐるぐるし始める。
純にとっては、矢晴の言った「メソッド」は単純に技術、技法、表現方法って感じだと思うけど、矢晴の言うところの「メソッド」はもっとずっと深いところにあるんだろうねえ……と、途方に暮れる。この天才め。
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