6と22

 Twitter(現X)で感想を漁っていて、ちょいちょい、今回の【第22話】と【第6話】の純の自殺したクラスメートの話を絡めている方がいて、正直なところ、私は矢晴の家族の話と【第6話】の挿話とがつながっていなくて、うん?みたいな感じだった。

私が【第6話】の挿話が好きじゃないせいかもしれないが。

どこらへんが関連するだろう? と、取り急ぎ挿話の部分だけ読んでみた。

共通点としては「自殺したクラスメートは家族やクラスメートとの会話も少なく、純を含めて皆がそいつを思い出さなかった」というのと「矢晴の家族は家族としてもお互いを理解していなくてそれぞれ孤独だった」という感じかなあ? とは思う。

ただ、改めて関連付けようという気持ちで読んでみると、【第6話】の純の『そりゃ私を含めて周りの人間全員頼りないよな』『心の内を喋る価値のある人間なんていなかったんだ』というモノローグの「頼りない純」「心の内を喋る価値のない純」というのが、今回の【第22話】で矢晴が家族のことと死にたい気持ちとを純に話すことができたことで、「信頼に足る純」「心の内を喋る価値のある純」になったんだなあ、と思うと、矢晴の話を聞いた後、車の中でハイテンションになっている純は心底うれしかったんだろうな、と思える。

そしてまた、【第6話】の頃のかなり歪んだ欲にまみれた“慈愛”だった純の愛情は、真の慈愛、博愛な雰囲気をまといつつ、今かなりまっすぐに矢晴に向いている気がする。

あと、【第22話】の『私は君をないがしろにしたくない』という純の言葉は【第6話】の挿話の修学旅行で同じ班だったのに忘れてたことへの自責も含めて出てきた言葉になるのかなあ? とかも考えたりした。


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