ほっとけない

 【第11話】で『矢晴さんはヒモの才能がありますよ』『他人にほっとけないと思わせる人間ってそんなにいないですから』ってのが、ほんとにまあ、純のアホタレ〜〜ってぶんぶんしたくなるんだけども。かわいらしい笑顔でノリノリで言ってるのもまた、考えなしのおバカ! って気分になったりする。

矢晴は別段、「ほっとけないと思わせる人間」ってわけでもなし。ただ、純が矢晴の惨状を知って、放っておきたくなかった、ってだけではないかと。もとよりなにかしらの親交を持ちたいと会いたくて、会ってみて現状を知ったら、放っておけば死んでしまうような惨状だったから、自分が貢いででも生きてて欲しい、という純の欲望でしかなく。純が矢晴を「ほっときたくなかった」ってことを何故ちゃんと伝えないんだ、このばかちんが! と純に言いたくなる。

「他人が救いたくなる弱者は少数」とか言ってんじゃないわよ、純ったら。

純があんなことを言わなけりゃ、矢晴も『他人に愛される弱者しか救われないって話ですか?』なんてことも言わなかっただろうに、と思うし。

他人からも放っておかれて、家族からも放っておかれて、自分自身でも放ってしまっての、今の矢晴、と思うんだけども。

矢晴がダメになってから1年と少しで、純と出会えてるのは、純にとっても矢晴にとってもかなり運がいいことだったのは、純の強運なのかしらん?

それはそれとして、【第13話】で『質問に答えられなくて誤魔化してしまった』が、「社会的な問題提起に対する自身の考えを持ち合わせていなかった」方面なのか、「自分自身の矢晴への気持ちを伝えられなくて誤魔化した」方面なのかは、気になってきた。


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