循環と意思疎通
【第23話】で矢晴が『人は他人と完璧な意思疎通はできないけど』『言葉や情報は自己と他者を循環してると思うんだ』と言うのが好きなんだけども。
とはいえ、矢晴は純と完璧な意思疎通は出来ないんだよ、と断言したようなもので、それはちょっとどう……? “完璧”とか言っちゃうとそりゃ絶対に出来ないものだろうけど、それなりに意思疎通できたり……しない?
『言葉や情報は自己と他者を循環してると思うんだ』と矢晴が思っているのはいいなと思う。矢晴の発した言葉も他者に届いて、他者の自己を形成するものになっているんだと矢晴が思ってくれてるならば。
「己は他者の影響、他者からの学習のみで出来ている」みたいな話からすると、けっこう流れ的に矛盾をはらむ話な気はするのだけども、自己の成り立ちに対する矢晴の考え、としては、とても良いことを言っている気がする。
矢晴が古印葵として発した言葉は純の心を鷲掴みにするわけだし、矢晴の言葉は純の性格すら変えていくんだから。
純が古印葵が好きだから、というのはあるけれども、純にとって矢晴の影響力は絶大だから、矢晴にとっても純の明るさとかポジティブさとかの影響が大きくなるといいなあ〜と思ってて、『こういう時自分の感情より根拠のないお前にBETする方が楽なんだろうな』と、むしろ矢晴の不安を感じる感情のほうが無根拠だったりしてないかと思いつつ、同じように根拠がないなら明るい方に、みたいに賭けてくれるのは良い兆候だな、と思う。
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