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■【売れうつ】の二次創作(25)(小説)

 ふたりの未来のほのぼのライフ、のつもり。 幸せになった後、数年〜後くらいのイメージで。本編ではまだやっとこ「ふたりの関係が“始まった”な……」みたいなところなのに、ついうっかり、もっともっと先を考えてしまった。というよりも、こんくらいふんわりしたところに着地して欲しい願望。 ■

支配

 矢晴は「純に支配されている」と思っている。 だから、それに合致するようにあらゆる事象や純の言動を組み立てて、論理展開しているように思うのだけど。 私は過分に純に感情移入しているから、純のやっていることが“支配”には見えていないのだけども、矢晴から見れば“支配”なのかな? と、“支配”寄りに考えてみる。 今の矢晴は、純に生活の全てを賄われている状態に依存して生かされている、と思っている。だから【第14話】で『好きでもない作家に依存しなければならない現実に私の心が耐えられなくなるだろう』と考えている。 『なにをしても怒られない』〜『いずれ思考も放棄するだろう』と、純の行動が矢晴の思考を奪っていくと考えているように思える。純が矢晴を甘やかし『逃げられないように堕落させ』、自立思考のない状態に陥らされて、純の意のままに動かされる、生かされる、というのは、確かに“支配”なのかもしれない。 『赤子のように世話された』り、『えらい』と褒められたり『ハグしに来なよ』と言われたり、純が矢晴を子供扱いしているように思えるから『なあ……私のこと幼児だと思っているのか? お母さんごっこか?』と問う。そこから【第15話】の『お前はこっちの要求次第でどう操るか考えて』『母性ぶって支配しようとしているんだよ』に至るのかな? “慈愛”という語も「親が子を慈しむような愛」という意味だし。 純の話す父親とその友人の話、純が『心底私は……う』と言い淀み、『幸せそうで』『憧れたんだ』と、父親とその友人の関係に「憧れた」と言うのは、「父親とその友人のような関係に、矢晴となりたい、理想の関係」という受け取られ方をしたのか、矢晴は『相手を思い通りに……理想の一部にしたかったって素直に言えよ』と言う。 ここは急に論理が跳ねたな、という印象だったけども、まあこねくり回せば納得できんこともない、と思い始める。 純の理想が『死ぬまで孤独じゃなくなる約束』をできる父とその友人のような関係、としても、純と矢晴の出会いからこれまでの期間を考えても、馴れ初めを考えても、「若い時分から意気投合し長い年月で育まれたであろう友情」には到底なり得ない。ただたんに、その約束をしたからといって、理想は叶えられないが、純は矢晴と『約束』をすることで、「理想の関係になっている」と思い込んでいるフシはある。 純の理想に合致するように、...

なんでも、なにしても

 【第15話】の純の『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』のエロさ……。 実際のところ、純は矢晴に「なんでもする」。金も出すし、世話もする。 ただ、ここの言葉、矢晴の聞き間違いでないのだとしたら、矢晴の『……襲われるのかと思った……』からの 『大丈夫だよ!』『私 生まれてから今まで2次元でしか抜いたことがないオタクだから!』と、矢晴を落胆させての、 『けど』 『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』という流れで、明らかに純も「性的接触」について話している。 矢晴の聞き間違いでなければ。いやあ聞き間違いであろうはずがない。ただ、あそこまでねっとりとしたエロさ加減を純が醸し出していたのかというと、若干、矢晴フィルターによる誇張があるかと思う。矢晴のスケベ。 純の言葉を劣情を催した腐女子フィルターにより翻訳してみると、「矢晴がヤりたいならヤるよ」「私が攻めでもいいし」「私が受けでもいいよ」ということにはなる。ただ、そこに「矢晴のことが好きだから」「矢晴のことを愛してるから」という言葉が足りない。 純は矢晴のために性的接触を行うのも吝かではないのだろうが、矢晴にとっては、食事をさせる・運ぶ・風呂に入れるなどと同等の、「純が行う矢晴の介護」と同列に扱われていると感じられたのだろうなと思う。 恋愛漫画を描く、恋愛映画が好き(と思われる)な矢晴は、恋愛にそれなりの夢を見ているような気がするから、「愛し合う者同士が結ばれる」のを是とする、んではないかなあ? と思うんだけど。 愛し合ってないのにソウイウコトするのはきたない、とかまで思ってたりする? 今のとこ、肉欲にかられているのは矢晴だよなあ、とは思う。心のほうは、曖昧にしたいらしいし。むしろはっきり自覚した後、純が別に恋愛方面で矢晴のこと好きにならないと知ったら辛いし。現に「二次元でしか抜かないオタク」という事実を知ってがっかりしたし。 純は純で、古印先生大好きだし、3次元を性的対象にしてないって思い込みもあっただろうし、そも人間好きそうな感じもなく、恋愛に興味もなさそうなのは相手が3次元になるからだろうし、2次元相手は性欲の発散だけで相互の恋愛には発展しないし。 純にとって、相互で作用できる関係って、矢晴が初めてになるのかな。でも今のところ、純は「古印葵である福田...

エントロピー

 タイトルはなんとなく到達してしまったところで、本文には関係ない、と思う。 もともと、今回【第15話】のタイトルの『ロンリネス』って「孤独じゃなくなる約束」の「孤独」にかかる言葉なんだよねえ? と思いながら、ロンリネスの語釈を見てて、ふんわりと美ネスみたいに「ネス」がついた「論理」で「論理ネス」だったりする……? と考えてしまい、「ネス」の語釈を見ようとしたら、科学用語の略称を見てしまい、そっちを辿っていったら到達したのがエントロピーだったというだけのこと。 論理ネス、だった場合には、古印先生の論理の組み立てに関わる語になりそうだなと思ったけども、まあ、いまいち繋がらない気がするので違うだろうな、と思っている。むしろ、なんだか論理レスだと思うし……。 さて、ロンリネス。 「孤独、孤独感、寂しさ、ひとりぼっち」といった意味。 父親を亡くした純の寂しさ、ひとりぼっち感とか? 純の父親とその友人のエピソードを考えるに、純はけっこう人間不信になってそうな……とは思えたりするので、そこらへんの孤独感とか? 父の友人は「死んだら骨は拾ってやる」と言ったのに、ほんとには骨を拾ってくれなかったから、あの約束は嘘だった。でも、その約束をした父と友人の関係を肯定するために、純は自分自身を騙すための論理を組み立てている。それが「死ぬまで孤独じゃなくなる約束」をするということ。その約束には愛情が必須。その愛は“慈愛”。――ってな感じかなー? goo辞書にあった語釈では[下の者、弱い者にめぐみや心をかけ大切にすること。また、その心。]とあり、これは、矢晴は怒るわ、そりゃ怒る……とは思った。 激昂した矢晴、「性欲」に関わる部分はどうなの? とは思うけども、純の“慈愛”への切り込み方は正しい感じ。『そもそも自分の口から言うのがおかしい単語だろ』には同意しかない。 純はなんとなく“慈愛”を「至高の愛」とか「至上の愛」みたいに思ってそうな雰囲気があるなと、改めて思う。 そして、という繋がりでもないが、今回の【第15話】は、矢晴視点のエピソードになるはずであるけれど、純の父親のエピソード部分は、矢晴が知りようもない純の過去回想までが含まれる。ちょっといつもと趣の違う構成になってるな、と思ったりした。 そして、純が父親の友人を見上げる角度や友人の言葉から、純がかなり小さいことがうかがえる。半ズボ...

好きすぎてパート9

 トレンドのおかげで爆速で流れていたのもずいぶんと落ち着いたので、検索しては遡り、遡り……初期まで遡ってしまう。以前よりも検索に使う言葉が増えてきたので以前見つけられなかったものも見つけられ。古い感想とかたぶん今は消されてしまったものも多いんだろうなあ……と思いつつ。(消さないで……お願いだから消さないで……)と思いはするものの、その思いが気持ち悪がられて消されそうな気もしてしまう。 とりあえず、今日、日付が変わるまでのアンケート結果でピックアップして感想を書くエピソードを決めるけども、結局のところ4件の回答からは増えてないので、増えないのかな、と思ったりする。別段こちらにアカウント情報が来たり公開されたりするようなアンケートではないので、気楽にポチポチと回答して欲しい……。 自分で書いてる二次創作の件数が、各話の感想を書いた件数を超えてしまいそうな感じになってきて、書きかけも止まっているけども、また別の話を書き始めてたりして、結局超えてしまいそうだなあ……と思っている。 できればラベル付きのは感想が一番件数が多い、という形にしたいなと思っているけども。よくよく考えれば、このブログ、全体が感想文なんだから、ラベル付きでどうこう言わなければ、感想が一番多いのだった。とは思う。 先月、更新あっての記事数が89件になっていて、あと1件できりのよい数字ではないかと、ちょっとがんばれなかった自分に後悔した。いや、そんながんばるものではないが。 そんな感じで、やっぱり毎日【売れうつ】にどっぷりハマっている。

嫌いだったら

 【第5話】の『もし私の漫画が嫌いだったら』『私が原因で来ないかもしれません』と、純が思ってしまう根拠はどこだ、と考えると、純のデビューと矢晴がA誌を去ったのがかなり近い時期、というのがあるかしら、と思う。 望海可純の漫画が原因で、古印葵は望海可純と同じ雑誌に載りたくないから雑誌を離れた、ようにも見えるし。ここらへん、矢晴が雑誌を離れた理由が詳しく知りたいけども。今のところ語られた中では、矢晴が雑誌を離れた理由のなかに望海可純は入ってない。 単純に、純が「望海可純が古印葵に会いたがっている」という情報を古印葵側に伝わらないようにと予防線を張るための方便として言っていた可能性もあるけれど。 あと、望海可純が漫画のなかで「古印葵への返歌」を行なっていたこと。それに対して古印葵からなんの反応もなかったことで、2つの可能性を考えられる。1つ目は「古印葵は望海可純の漫画を読んでいない」2つ目は「古印葵は望海可純の漫画で作品を使われたことに対して怒っている」。 もし、2つ目が当たっていた場合には、「望海可純が古印葵に会いたがっている」という情報が古印葵に伝われば、「絶対に会わない」となる可能性が高い。 実際のところ、矢晴は純の漫画を2話目か3話目までしか読んでいないのだから、「返歌」の存在すら知らないのだけど。【第14話】で『もしシヴァ・アンバーが嫌いだったなら』と矢晴は考えているから以前に読んだ時の記憶も朧げになっているんだなあと思う。 話を戻して。 それから、純がちゃんと古印葵を布教できていなかったことで、純が勝手に「神の怒りに触れる」的に思い込んでいたりとか……? とか考えてみたりする。 だいたい時系列で並べると、 望海可純デビュー E・B大賞授賞式 古印葵がA誌を離れる 望海可純が連載開始 (3巻収録分で古印葵作品への返歌 古印葵の連載、4話で終了 望海可純が布教開始 古印葵と会う という感じ。授賞式で会っているかと思ったけど、編集部で『はじめまして』と挨拶してるから、授賞式で会ってないかペンネームで挨拶してないか、どっちだろ、と思いつつ。 「漫画が嫌いだったら」と限定するあたり、心当たり的にはやっぱり「返歌」に関してなにかしら思うところが……? とは思えるけどなあ……。 この同居生活で、この先、矢晴が漫画を描き始めるきっかけとして、純のシヴァ・アンバー全巻読ん...

本性

 矢晴は『お前の本性気付かせてやる』と言っていて、「正体を」「暴いてやる」とかではない、ちょっと不思議な言い回しをしているなと、思っている。 本性も正体も似たようなものではあるけれど。 本性が生まれ持った性質、もとの正体、本心。正体がほんとうの姿、本心。 化け物が本性をあらわす、というと、生まれ持った化け物の姿をあらわす、ということにはなるかしら。 純の子供時代のあれそれで、ずいぶんと“慈愛”が歪んでいるから、矢晴が、本来の純の持って生まれた子供の性質を気付かせてくれるというのなら、純にとって、とても良い話にはなるなあと思ったりもする。 子供の性質がどうのというと、この昼間に公園で、純自身が『子供の性質は人間の持って生まれた性質だよ』『性質は成熟過程で薄まりはしても消えはしない』『みんな死ぬまで持ってる 君も私も』と言っているから、自分のなかの子供の性質に自覚的でもあろうかと思う。 じっさいのとこ、矢晴が言っているのは、「きたない欲望を持った本心を隠して、きれいな言葉で飾り立てた偽善者め!」的なことになるかと思うのだけど。 純はいい子だよ……。

母なる海、希望の海

 お母さんごっこや慈愛のことをまとめようかなと思いつつ、Twitterで興味深いお話をされているのを、うんうんなるほど、といつもこっそり拝聴している。なるほど。 逆読みやアナグラム、ひとつの事象・名前にいくつもの意味を込められる作者さんだから……、うんうん、なるほど……と、ずっと頷いている。 で、本題。 矢晴は純から『赤子のように世話された』と言い、ベッドで歯磨きされ、台車で運ばれ、おにぎりを口に押し付けられている。 純は矢晴がうめいているだけで意志を汲み取り、それが正しく矢晴の意志なのかどうかはわからないが、『矢晴の五臓六腑は働いてるよ 食べてるところ見せてほしいな〜』とか『働いてないのに風呂を使うと光熱費がかさむって? 矢晴の服も皮膚も洗われたいって言ってます』とか、扱いが確かに子供なんよ……子育てなんよ……、とは思う。 ただ、なにかしら人の世話をするときに警戒心をときたいとか安心させようとかがあると、子供を相手にするような言葉使いになるものなのかしれないなとは思う。ことさらに謙って相手を崇め奉る方面よりは健全では……? とも思えるのだけど、どうなんだろう。 矢晴の粗相を、怒りもせず、風呂に入れて体を洗ってやり、汚物に汚れた衣服を素手で洗い、といったあたりも、「母親が赤子のおしめを変えて、それを洗う」といった感じの印象を矢晴に与えているのかもな、と思うのだけど。我が子の汚物は触れるが他人の汚物は触りたくない、のはごくふつうの感覚になるのかもしれない。 そしてまた、純は矢晴が『なあ……私のこと幼児だと思ってるのか? お母さんごっこか?』という質問に対して、『人間ってみんなもともと子供だろ?』と返す。「幼児だと思っていない」「お母さんごっこではない」とは言ってないところが、ちょっと巧妙かもしれない。 純にとっての「慈愛」がどういう意味かはよくわからないが、矢晴が受け取った「慈愛」という言葉は「親が子供をいつくしみ、かわいがる」=『母性ぶって支配しようとしている』になるのだろうなと思う。 子供扱いしやがって、ムキー! みたいな気持ちもあるかもしれない。矢晴は性欲もちゃんとある成人男性だもんね。

スイッチ

 つい最近に更新があって、次の更新までまた数ヶ月とかかかるかなーと思えているので、比較的のんびりおだやかな気分でいる。それはそれとして、続きが知りたい気持ちはずっとある。 矢晴の「湯冷め」が普段は3時間放っておけば治る、3時間耐えている、ということだけども、純の対処で15分ほどでおさまっている。 矢晴は「湯冷め」が起きないようにと厚く着込んでいるけども、着込んだまま布団に入ってもやっぱり「湯冷め」が起きるのでは……? と思える。 さて、なにが効いたのか。 純は低血糖を疑って、引き出しに常備してあるらしいハイチュウを矢晴の口に詰め込んだ。 純は矢晴を温めるために地肌を露出し、矢晴の手を地肌に触らせ、矢晴を抱きしめて体温を分け与えた。 けども。 たぶん、純の対処はべつに役に立ってなかったんじゃないかなあ? とは思える。 矢晴の症状は自律神経のバランスの乱れで起きるらしいけども、純がパジャマのボタン外してシャツまくりあげて露出した肌に興奮して、抱きしめられてさらに興奮しちゃったから、乱れてた自律神経が性的興奮やら緊張方面にスイッチした結果、興奮に伴う体温上昇やら血行増進やら、肌が触れ合うことによるオキシトシン増量やらが起こって3時間が15分で済んじゃったんだろうなあ〜と、ニマニマしながら考える。 純の対処方法自体は別に役に立ってなかったけど、純が肌を露出して矢晴に触らせたことが、とても良い結果を引き起こしたことになる。 矢晴が着込んでいたダウンや手袋靴下も脱がしてあったことによって、抱きしめたときにより密着できたわけだし。よきかな、よきかな。 わりとこういう状況、私が愛好している商業BL系統だったら、抱きしめてる純がつい勃起して、それに気づいた矢晴がドギマギして、純が超絶セクシーな顔と声で「……いい?」とか聞いちゃって問答無用でヤッちゃう展開になりそうだったりはする気がするけど。または、矢晴がつい勃起しちゃって、「そのままじゃ辛いよね」とかって純が“お手伝い”するパターンとかとか。 さすがに【売れうつ】はそうはならんのよ……、とがっかりしつつも最高の展開でうれしくなっている。

上薗純の家庭環境とか

 円満で幸せな家庭で育ったのかなあ〜とか思っていたら、案外、辛い環境ではあったのね、と。 父親を幼いうち(どう高く見積もっても10歳くらいまでと思われる)に病気で亡くしている。胃弱のおじいちゃんと、お母さんがいる。 実家には、献本を送って親戚に配らせる、と言っているので、叔父叔母等の親戚はある模様。 純は一人っ子だから、なんでも話せる弟が欲しかった、と今でも思っていると言う。 一人っ子で、父親も亡くしているのでは、かなり寂しい子供時代〜だったのかなあ? とは思う。 父親を亡くしたことと関連し、父親とその友人のエピソードが、純の人格形成にかなり大きな影響を与えている。 純の話した内容からは、純はその友人に対して、ずいぶんと“暗い”感情を持っているようではあるがそれを無理矢理“明るい”感情へと転換しているフシがある。 もしかしたら、母親がその友人と再婚した、とかあったりするのかな? とか、ちょっと考えたりした。もしそうだったら、純が都会で一人暮らししているのとか、「配らせる」という言い方とか、ちょっと納得いくかもな、とかなんとか思ってみたりする。 純は父親を亡くしているが、学生時代にクラスメイトも亡くなっている。そこまで親交が深いわけでもなかったようだが(純の誤魔化しでなければ)、勉強を教えてもらったり絵を褒めてもらったり、修学旅行では同じ班だったりしているので、ある程度親しい。 【第6話】のこの学生時代の挿話と、【第15話】の父とその友人の話を考え合わせると、純の内面で「死」や「孤独」がどう捉えられているのか、少しわかるのかもな、と思う。