エントロピー

 タイトルはなんとなく到達してしまったところで、本文には関係ない、と思う。

もともと、今回【第15話】のタイトルの『ロンリネス』って「孤独じゃなくなる約束」の「孤独」にかかる言葉なんだよねえ? と思いながら、ロンリネスの語釈を見てて、ふんわりと美ネスみたいに「ネス」がついた「論理」で「論理ネス」だったりする……? と考えてしまい、「ネス」の語釈を見ようとしたら、科学用語の略称を見てしまい、そっちを辿っていったら到達したのがエントロピーだったというだけのこと。

論理ネス、だった場合には、古印先生の論理の組み立てに関わる語になりそうだなと思ったけども、まあ、いまいち繋がらない気がするので違うだろうな、と思っている。むしろ、なんだか論理レスだと思うし……。

さて、ロンリネス。

「孤独、孤独感、寂しさ、ひとりぼっち」といった意味。

父親を亡くした純の寂しさ、ひとりぼっち感とか? 純の父親とその友人のエピソードを考えるに、純はけっこう人間不信になってそうな……とは思えたりするので、そこらへんの孤独感とか?

父の友人は「死んだら骨は拾ってやる」と言ったのに、ほんとには骨を拾ってくれなかったから、あの約束は嘘だった。でも、その約束をした父と友人の関係を肯定するために、純は自分自身を騙すための論理を組み立てている。それが「死ぬまで孤独じゃなくなる約束」をするということ。その約束には愛情が必須。その愛は“慈愛”。――ってな感じかなー?

goo辞書にあった語釈では[下の者、弱い者にめぐみや心をかけ大切にすること。また、その心。]とあり、これは、矢晴は怒るわ、そりゃ怒る……とは思った。

激昂した矢晴、「性欲」に関わる部分はどうなの? とは思うけども、純の“慈愛”への切り込み方は正しい感じ。『そもそも自分の口から言うのがおかしい単語だろ』には同意しかない。

純はなんとなく“慈愛”を「至高の愛」とか「至上の愛」みたいに思ってそうな雰囲気があるなと、改めて思う。


そして、という繋がりでもないが、今回の【第15話】は、矢晴視点のエピソードになるはずであるけれど、純の父親のエピソード部分は、矢晴が知りようもない純の過去回想までが含まれる。ちょっといつもと趣の違う構成になってるな、と思ったりした。

そして、純が父親の友人を見上げる角度や友人の言葉から、純がかなり小さいことがうかがえる。半ズボンと靴下の似合うショタ時代なのねえ、としみじみ思ったりした。


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