嫌いだったら

 【第5話】の『もし私の漫画が嫌いだったら』『私が原因で来ないかもしれません』と、純が思ってしまう根拠はどこだ、と考えると、純のデビューと矢晴がA誌を去ったのがかなり近い時期、というのがあるかしら、と思う。

望海可純の漫画が原因で、古印葵は望海可純と同じ雑誌に載りたくないから雑誌を離れた、ようにも見えるし。ここらへん、矢晴が雑誌を離れた理由が詳しく知りたいけども。今のところ語られた中では、矢晴が雑誌を離れた理由のなかに望海可純は入ってない。

単純に、純が「望海可純が古印葵に会いたがっている」という情報を古印葵側に伝わらないようにと予防線を張るための方便として言っていた可能性もあるけれど。

あと、望海可純が漫画のなかで「古印葵への返歌」を行なっていたこと。それに対して古印葵からなんの反応もなかったことで、2つの可能性を考えられる。1つ目は「古印葵は望海可純の漫画を読んでいない」2つ目は「古印葵は望海可純の漫画で作品を使われたことに対して怒っている」。

もし、2つ目が当たっていた場合には、「望海可純が古印葵に会いたがっている」という情報が古印葵に伝われば、「絶対に会わない」となる可能性が高い。

実際のところ、矢晴は純の漫画を2話目か3話目までしか読んでいないのだから、「返歌」の存在すら知らないのだけど。【第14話】で『もしシヴァ・アンバーが嫌いだったなら』と矢晴は考えているから以前に読んだ時の記憶も朧げになっているんだなあと思う。

話を戻して。

それから、純がちゃんと古印葵を布教できていなかったことで、純が勝手に「神の怒りに触れる」的に思い込んでいたりとか……? とか考えてみたりする。

だいたい時系列で並べると、

  • 望海可純デビュー
  • E・B大賞授賞式
  • 古印葵がA誌を離れる
  • 望海可純が連載開始
  • (3巻収録分で古印葵作品への返歌
  • 古印葵の連載、4話で終了
  • 望海可純が布教開始
  • 古印葵と会う
という感じ。授賞式で会っているかと思ったけど、編集部で『はじめまして』と挨拶してるから、授賞式で会ってないかペンネームで挨拶してないか、どっちだろ、と思いつつ。

「漫画が嫌いだったら」と限定するあたり、心当たり的にはやっぱり「返歌」に関してなにかしら思うところが……? とは思えるけどなあ……。


この同居生活で、この先、矢晴が漫画を描き始めるきっかけとして、純のシヴァ・アンバー全巻読んで、純の返歌に触発されて、とかだったらいいなあ、と思ったりしてる。


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