なんでも、なにしても

 【第15話】の純の『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』のエロさ……。

実際のところ、純は矢晴に「なんでもする」。金も出すし、世話もする。

ただ、ここの言葉、矢晴の聞き間違いでないのだとしたら、矢晴の『……襲われるのかと思った……』からの

『大丈夫だよ!』『私 生まれてから今まで2次元でしか抜いたことがないオタクだから!』と、矢晴を落胆させての、

『けど』

『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』という流れで、明らかに純も「性的接触」について話している。

矢晴の聞き間違いでなければ。いやあ聞き間違いであろうはずがない。ただ、あそこまでねっとりとしたエロさ加減を純が醸し出していたのかというと、若干、矢晴フィルターによる誇張があるかと思う。矢晴のスケベ。

純の言葉を劣情を催した腐女子フィルターにより翻訳してみると、「矢晴がヤりたいならヤるよ」「私が攻めでもいいし」「私が受けでもいいよ」ということにはなる。ただ、そこに「矢晴のことが好きだから」「矢晴のことを愛してるから」という言葉が足りない。

純は矢晴のために性的接触を行うのも吝かではないのだろうが、矢晴にとっては、食事をさせる・運ぶ・風呂に入れるなどと同等の、「純が行う矢晴の介護」と同列に扱われていると感じられたのだろうなと思う。

恋愛漫画を描く、恋愛映画が好き(と思われる)な矢晴は、恋愛にそれなりの夢を見ているような気がするから、「愛し合う者同士が結ばれる」のを是とする、んではないかなあ? と思うんだけど。

愛し合ってないのにソウイウコトするのはきたない、とかまで思ってたりする?

今のとこ、肉欲にかられているのは矢晴だよなあ、とは思う。心のほうは、曖昧にしたいらしいし。むしろはっきり自覚した後、純が別に恋愛方面で矢晴のこと好きにならないと知ったら辛いし。現に「二次元でしか抜かないオタク」という事実を知ってがっかりしたし。

純は純で、古印先生大好きだし、3次元を性的対象にしてないって思い込みもあっただろうし、そも人間好きそうな感じもなく、恋愛に興味もなさそうなのは相手が3次元になるからだろうし、2次元相手は性欲の発散だけで相互の恋愛には発展しないし。

純にとって、相互で作用できる関係って、矢晴が初めてになるのかな。でも今のところ、純は「古印葵である福田矢晴に、この身を捧げる」って感じだから、矢晴が望むような恋愛に発展しそうな気配がないんよねえ……。


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