憧れ
純は父親とその友人の関係に憧れたと言うけれど。
そもそも、『心底…う』が「羨ましい」なのか「恨めしい」なのかもわからんが。
父親の友人に対して、「病気のお父さんにひどいこと言った」「約束したのに守らなかった」と恨んでいてもおかしくない雰囲気がバリバリなんだけども。
「軽口を言い合える気の置けない関係」に憧れたとして、純はどっちのポジションになりたいんだろう……? とか、ちょっと思ったりした。
いまのところ、純は矢晴に対して『死ぬまで孤独じゃなくなる約束』を持ちかけているから、矢晴が父親ポジションで、純が友人ポジションにはなるんだけども。
でも、純が欲しいのは、一生一緒にいてくれる人だから、父親とその友人の関係も当てはまらないことにはなるのよねえ……、とか思ったりもする。
純はその性質から、「他人と異なる」孤独に苛まれてる感じではあるし、父親を幼い頃に亡くし、絵を褒めてくれた級友を亡くし、友人は家族を作って離れていくし、憧れの古印葵まで失くしそうだったのだから、矢晴の孤独に対して共感したのかどうなのか。自分なら古印葵を孤独にしない、という決意とか誓いみたいなものはありそうだけど、共感……するのかな?
純の“憧れ”は、そうなりたい理想、ということになるのかな。矢晴はそう受け取っているとは思う。純は『私もそんな話ができたらなって憧れてる時のポーズだよ』って言うから、憧れてる=そうなれたらいいなっていう理想、かな。
純の父親とその友人……、友人は父親を死ぬまで見捨てたりしなかった、仲良くしてくれた。死んだ後には、死ぬ前にした約束は守らなかったけど、約束をして父親を安心させていた、という感じに思ってるのかなあ?
やっぱりそれは“慈愛”ではないけど。
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