ぬくもりにほだされて
矢晴のなかに生まれた蟲は、純に抱きしめられたからで。純のぬくもりによって生まれた矢晴の気持ち(恋とか好きとか)かなと。
【第4話】で抱きしめられて、【第7話】で蟲が芽生えて。【第7話】のラストで釣り針にかかるために生まれ出て。
【第8話】のラストで、矢晴が引っ越してきたことに大喜びする純を見て微笑む矢晴の背中で蟲が成長してて。
【第9話】で恍惚とした純の告白を聞いて、純に肩を抱かれて、蟲は純の指で背を撫でられてのけぞってて。
【第11話】で純とふれあって笑顔になった矢晴と、蟲は背中から肋骨の内部に溶けて滲入する感じで。
【第12話】では、蟲がいることを矢晴が自覚してて、『自分が』『自分の知らない生き物になりたがっている』と、純への気持ちが溢れ出そうとしてて。
矢晴は『眠れない夜のうちに肥え太った幼虫がいる』と言ってるけども、「純のぬくもりを吸収して肥え太った幼虫」な気がするなあ。『この家が お前が 大きな繭だ』ってところで純の作用に言及してるかな。
【第8話】のラストの矢晴の可憐な笑顔が読みきれなかったけども、蟲が矢晴の純への気持ちなのだったら、大喜びする純を見て笑顔になって成長する蟲とすれば、純が矢晴を迎えて喜んでることに対して嬉しい気持ちの笑顔だったわけだなあ、と。ちゃんと嬉しかったんだ、良かったなあと今更ながらに思ったわけで。
純に抱きしめられて体温感じて生まれた蟲が、矢晴の無自覚な恋心だったとして。どんだけぬくもりに飢えてたんだ、矢晴。そんな奴に惚れて大丈夫か、矢晴!? みたいな気分にならんこともないけども、純の古印葵への気持ちはたぶん本物だからたぶんきっと大丈夫……だよね? と、なーんかグラグラしちゃう。
純の古印葵への思いは本物だとしても、福田矢晴については……? と思っちゃうからなあ、やっぱり。純は古印葵フィルターを通して福田矢晴を見てると思うから、素の福田矢晴を好きになってくれるかどうか……という不安がつきまとう。
「2年以上かけて幸せにする話」だから矢晴が純への気持ちを自覚したところから幸せにしてもらうまで2年以上かかるわけか……? えー、辛いー。ドキドキするー。続きが読みたーい。
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