矢晴の状態
同居前は、酒飲みつつバイト行ってどうにかこうにか暮らしてた。
同居してからは、酒をやめたこともあってか、酒で逃避していた思考に呑まれて、寝て過ごすことが多くなってた。
出会ったときにはスタスタ歩いて、けっこう普通に受け答えして、酒が入れば上機嫌で饒舌に話してくれてたのを見てる純は、そんな矢晴をどんなふうに思ってたのかなあ? というのは疑問なんだけども。
出会った翌日は二日酔いだろうからと水を渡して、翌々日はなにも食べてなさそうな雰囲気で寝てた矢晴を見てたから、なにもできずに寝てるのがデフォルト、とでも思ってたのかな? とは思える。【第10話】『起きて動ける元気がでたってことですもんね』『断酒の意志を自ら持てたのもそのおかげ』『寝込んでいたらこんな仔ネズミみたいなこともできません』って純が言ってるから、純にとっては矢晴は「日々寝込むほど元気がない人」ではありそう。
断酒自体は、やっぱり純の家に引っ越すに当たって、「療養目的だから断酒」って約束してたのかな。矢晴自体は納得してなかったけど、同居2日目に気分の良い目覚めで調子乗って自分から申し出る(財布を預ける)ことができた感じかしら。
とはいえ、矢晴の状態がどんどん悪くなっていったのは、酒を断ったせい、とはいえる。完全にアルコールに頼って身体を動かしてた感じがするし。【第12話】『早く私を殺してくれ』『――と願い恐怖から逃げたいのに今は酒という逃げ道が封鎖されてしまっている』から、寝込んで、うめいて、純が茶碗蒸し食べさせたり、お風呂に引きずっていったり、みたいな。それでも動ける時は部屋を荒らしたりちょいちょい動けて、寝たきりというわけではないし、うめいてる時と聡明に話ができる時、では純も対応を変えている感じになるのかなー。
と思うと、矢晴が病人扱いされるのは当然で、病気療養のための同居だから、病人であることが前提になる。うめいてるときとかは子供を宥めるあやすみたいな感じにはなるだろうし、じっくりゆっくり話してる時は憧れの古印先生、にはなっちゃうよねえ。
同居してからの1ヶ月間、断酒してて、アルコールの離脱症状に苦しんでる矢晴を見てきて、1ヶ月目はスリップしちゃってるから、アルコールが入ってる矢晴になるんだけども。
純としては、矢晴のアルコール依存症を治して、うつも治して、元気な頃の古印先生を取り戻したい、みたいな気持ちがありそうだけど、断酒してる状態よりもアルコール入った時のほうがいいじゃん、みたいにならんのかな? だいじょうぶそう?
矢晴は断酒を褒められてから数日でスリップしてるからまた気に病みそうなんだけど。すでに気に病んでるけど。
同居1ヶ月目は、粗相して風呂に入れられ、散歩に出されて、純と一緒に寝ることになって、純の部屋で関節キメられて、翌朝、なんだかおだやかに純の肩を抱いた矢晴だけども、その一連、アルコールのおかげだったりしたら、また断酒始めたら、うめいて寝込んで、ってなりそうではあるけども。
でも、寝込みたくなるくらいに思考が溢れてきたら純にハグしに行くのかなー。次からはちゃんと純もハグしてくれると思うんだけども。ふたりはいちゃいちゃべたべたしてくれるのかしら。
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