一人っ子と弟
純は一人っ子で、弟が欲しかった、らしいけど。
矢晴はお姉ちゃんがいる弟。でも、矢晴ってそんなに“弟”という雰囲気はないような気がする。家族仲が悪い、姉とも何年も連絡をとっていない、ということだから、あんまり姉弟っぽい関わり方とかなかったのかもしれないし、姉を差し置いての“長男”として扱われていたのかもしれないな、と思える。
跡取りとかそこらへんの『使命感から逃げたい人生』なのかなーとは思えるんだけど。嫁とか孫とかせっつかれての使命感から逃げたい、とかもあったり?
純は、父親を幼い頃に亡くしてての一人っ子、だと、やっぱり跡取りになるんだろうけど、完全に独立してるし、あんなに大きい家を建ててしまうあたり実家に帰る気はなさそうな気がする。
純の「実在する人間に欲情したことがない」性質から、純自身は家族を持てないと思ってるわけだから、純の家は跡取りがいなくなって絶えてしまう、と思ってるから帰る気がないのかなー、とか、実家という“家”は親戚に任せてあるけど、すでに両親ともいなかったり? とか、考えてみたりする。
純の表向きの性格って幸せそうな家庭でぬくぬく自由気ままに育ってきた感じがするけど、純の内側はえらいこととっちらかってて、冷酷だし、冷徹だし、夢見がちだし、とか、なんかいろいろ大変そうな子だよなあ。
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