古印葵のおかげさま
純がA誌でデビューしたのは、古印葵に憧れて、古印葵と同じ雑誌に載りたくて月例賞に応募したからなのだから、A誌が望海可純というドル箱作家を得られたのは、古印葵のおかげなんだからね! とか思ったりする。
大人気作を立ち上げた望海可純の元担当の手腕もでかいだろうけど、古印葵がいなかったらそもそも純はA誌に来ないんだし。
矢晴はそもそもなんでA誌に? とは思ったりもする。矢晴の描いてたのは【第5話】『恋愛を扱ってるけどA誌によくあるラブコメではない』ということだから、雑誌カラー的にも古印葵は“異質”なのだろうなと思えるし。月例賞に応募したのか持ち込みしたのか。そんな“異質”な古印葵の漫画を担当してくれて、1〜2年に1冊は短編集が出せる程度に掲載枠とってきて導いてくれた元担当さん、やっぱりすごいよなあ、と思ったりする。
なんでそんないい担当さんがついてて、賞も獲って、これからというときに矢晴はB誌に行ってしまったのか……よよ。
そしてまた古印葵がA誌を去ってしまったから、望海可純は古印葵宛の手紙を自作でしたため続けて、さらに人気になって。望海可純の連載が続いたのも、古印葵のおかげさま。
純がシヴァ・アンバーを続けてきた動機が古印葵にいつか手紙が届くように、とかだったら、古印葵を手中におさめた今、シヴァ・アンバーを続ける意欲がなくなってたらどうしよう、とかちょっと思ったりもした。【第17話】で『この先の人生で生産する漫画が想定の半分以下になる』とか考えてるから漫画を描き続ける人生を送ろうとしてるのは間違いないんだけど。
純が生涯漫画を描き続けたいってのはもともと漫画が好きで漫画を描き続けたいってのがあると思うんだけど、今、矢晴を生涯養うつもりでいるかと思うから、そのために稼ぎ続けたいってのがあるのかなー? とか思ったりする。
A誌は望海可純というドル箱作家を手放すつもりはないだろうけど、純が望海可純として漫画を描き続ける動機のひとつに矢晴の生活を支えたい、というのがあるとしたら、望海可純が漫画家を続けるのも古印葵のおかげと言えるかもしれない。さすがにそれは言い過ぎか。
シヴァ・アンバーがどんな話なのかは知らないけども、アニメ化もして人気絶頂だけど、最近の連載漫画の風潮としては、何十巻と続けるよりは、人気のうちに結末をしっかり描くことのほうが多いような……? という気はするから、紙面での届くか届かないかわからない古印葵宛の手紙を描き続ける必要もなくなったから、いい感じに人気のうちにシヴァ・アンバーを終わらせるかも? とも思える。そうなると、シヴァ・アンバーが終わったのは古印葵のせい、ということになってしまうかもしれない。
シヴァ・アンバーを終わらせた後に、古印葵と共作とかなんかしてふたりしてどかんと跳ねたりしてくれんかな? とか夢見たりする。
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