矢晴の売れ方
存外、矢晴は売れっ子なんだが……。と思う。
なんだって順調だったA誌から先行き不明なB誌に移ってしまったのかが謎でしょうがない。(そのうち明かされるだろうと思うんだけど。はよ知りたい。)
解説によれば、矢晴の単行本2冊合算で14万部くらいらしい。純の発行部数1400万部(電子はその倍くらい売れていて全部で4000万部とか超えるっぽい)の「百倍」「百分の一」が、単純に慣用表現とかじゃなくて実数だったらしいのだけど。
単行本15冊で累計1400万部 VS 単行本2冊で累計14万部
単行本2冊で186万部(連載4年目時) VS 単行本2冊で14万部
……そもそも純だって初期はじわじわしか売れてないだろうから、初版部数とか矢晴より少なかったりするんじゃ……? と思えるんだけど。
だいたい、新人漫画家のデビュー単行本が1万部超えてたりってのもすごい状態じゃないかと思うんだけど、矢晴、1冊目と2冊目が同数出てるとして、7万部ずつでしょ……? 短編集で。多くない……?
矢晴、どんだけ野望持ってんの……? これで全然売れてないとか言ってんの……? B誌に行かなけりゃそのまま短編集増刷かかって、そのうち連載でもっと安定してただろうに……。
国内のE・B大賞の部門賞を獲り、フランスの漫画賞の部門賞を獲り。
フランスの漫画賞を日本語のままで受賞したのかどうかは定かではないが、フランス語翻訳されてフランスでも発行されていた、と考えるほうが無難な気もするから、そうなると、矢晴は国内でそこそこの部数を売っててさらに海外で翻訳版が出る作家、という……。売れてるよなあ。
まあ、【第1話】で『買われたところで一冊だけだし』『収入としては心もとなく生活に箔がつくほど売れてない』と言っているくらいだから、多少なり贅沢な生活ができるほどは売れてない(漫画専業でも生活はできる)という感覚かな。
いやさ、賞とってこれからじゃん!
『そしてみんなすぐに忘れる』って、あんたが消えたんだよーーーーー!! って叫びたい。
なんか、純の覚えてるE・B大賞の授賞式での矢晴のスピーチからは無欲で、漫画描いてるだけで幸せで、細々とでも自分の漫画描いて生活していけたらいい、みたいな印象を受けるのに。とんだ守銭奴だよ、みたいな気分にはなる。
とはいえ、矢晴の語り自体が、漫画描いても没にされまくりの連載とっても大失敗の貧乏のどん底やってきた後に話してる状態だから、めっさ執着してるのはわかるんだけども。
そして、売れっ子の純と自分の収入・生活を比べてるわけだし、売れ方比べてるわけだし、そりゃあそうなる、って感じはするんだけども。
そもそも王道バトル漫画と異色な恋愛漫画で土俵が違いすぎるんだから、比較すんな。
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