金太郎
【第8話】で純が矢晴の着替えに自分のジャージを出しておいて、ぶかぶかのジャージに身を包んだ矢晴に対して『あはは! 初期の金太郎ですね!』と言い、矢晴は『丈が長いことをそういうのか…?』と考えている微笑ましいシーン。
簡易チャットで「初期の金太郎」の話題が出たので、そういえば、以前に考えていたけど、記事にはしてなかったな、と思ったので、こっちでも改めて。
純がなにをもって「初期の金太郎」と言ったのかは謎なんだけど、金太郎といったら、あのマサカリ担いだ金太郎だよねえ……? とは思う。さすがにサラリーマンではないだろうと思うんだけど。
金太郎の物語、というか昔話自体は、いろんなパターンがあって、私が知っているのはかなり簡略化されたものかな、と思う。どれを知っているのかもよくわからないけれども、ちいさなカラー絵本程度のはしょられたものかな。
矢晴の身体に対して、純の衣服が大きく、袖も裾もだだ余りのぶっかぶか、ということに対して「初期=小さい頃」の「金太郎」と言ったのかな? とは思って。
赤ん坊の金太郎に、大きくなるようにという願いや母の愛が込められて、ぶかぶかの大きな腹掛けをさせていて、願い通りにすくすく育って大きくなって腹掛けもぴったりに、という筋立ての話はあるらしい。後世のバリエーションになるらしいから、大本の金太郎の物語とか見てもそこらへんはなさそう。
金太郎の読み聞かせなり、アニメの視聴なり、と純と矢晴のそれぞれの生育環境での知識の違いとかが出てるのかな〜? と思える。純はぶかぶかの腹掛けをつけていた金太郎の出てくる物語を知っていて、矢晴は金太郎自体は知っていてもそのバリエーションは知らなそうな感じ。もしくは知っていても思い至らないだけか。
成長を願っての大きな服を着せることが母親の愛情、としたら、矢晴に大きなジャージを着せた純はお母さんごっこをしているみたいには思う。そして、矢晴の中学入学時に大きな学生服を着せていた矢晴の両親、母親も、矢晴の成長を願って慈しみ愛情を注いでいたわけで、コミュニケーションはへたっぴでも、そこに家族愛は確かにあったのだなあ、と思いを馳せる。
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