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代替品と逃げ先

  過去記事 にコメントいただいたので。 【第12話】『けどさ本当に探してるものの代替品がアルコールなんでしょ?』『それって普通だよみんなそうだもの』『目に見える現れ方がみんな違うだけでさあ』 【第23話】の純の『前と今の違いは』『巨大な不安の逃げ先を今は酒以外にできる』『それくらいじゃないのか』 とを、合わせて考えてみようかと思う。 【第12話】の同居3週間〜くらい。酒を探していたのかどうかは定かではないが、矢晴が物置部屋を荒らした感じ。私は、毎度、『それって普通だよみんなそうだもの』『目に見える現れ方がみんな違うだけでさあ』という純の言い方にプンスカしてしまうのだけども、今もプンスカきている。 なぜプンスカきてしまうのかというと、純が矢晴個人を考えずに「どこにでもあるとるに足らない事象」のように「みんながそうだ」と言ってのけてしまっている点で。矢晴がどんな思いで酒に逃避しているのか、を考えてくれてないなあ、矢晴自身も純にそこまで話しちゃいないんだけども。という、どっちもどっちだけど。 と思いながら、その後の矢晴の病気の話を聞いていたら、純が簡単に「みんなそう」って言ったことに反論してんだな!? むっちゃ怒ってるな? という気がしてきた。どうなんだろう。 「探しているものの代替品がアルコール」であるのか、という点で考えると、【第23話】で「矢晴にとってのアルコールは巨大な不安の逃げ先である」と純が理解したんだな、みたいに思った。 これは【第22話】で、矢晴がアルコールに依存して酒浸りになった理由を純に話したから、純が「矢晴にとってのアルコール」をしっかり考えてくれた感じがする。そして、『巨大な不安の逃げ先を今は酒以外にできる』という純の言葉が「私がいるよ」にしか聞こえないんだな、これが。純、素敵。 【第23話】で矢晴の漫画を描くことに対しての本音が語られて、不安が語られて、そこらへんを考えると、【第13話】での同居21日目の会話で、純の言葉から、「瓶が開かない」不安が増大して、【第12話】で不安から逃げるために酒を探した、という感じはする。断酒してからこっち、『今は酒という逃げ道が封鎖されてしまっている』と語られているし。 ついでに、開かない瓶の話をしていた時の切れた縄については、「命綱を切られた」印象も出てきた。 同居21日目から考えると【第23話】は、...

●第19話までのエピソードざっくりまとめ

 ぼちぼち、第20話〜の感想を書かねばな……と思いながら、その準備でもないけれども、 ●第11話までのエピソードざっくりまとめ  の続きとして、ざっくりと。 【第12話 幼生・トランスフォーム】 転居6日目、純とふざけあい、活動時間が切れて一晩泣いて耐える 転居7日目(第1話で描写)ベッドで歯磨きされ台車で運ばれる 2週間、3週間と過ぎ。毎日後悔をして過去に蝕まれる。 純の献身的な世話 酒を探して部屋を荒らす矢晴 日光浴。矢晴の病気の話を聞く純 食事。純の夢を聞きショックを受ける矢晴 引っ越してから1ヵ月。 ビデオ通話をしている純。階段で180分以上待つ矢晴 チクチク言葉を使って悪口を言う純。純に当たる矢晴 自身の背中の奥に幼虫がいてなにかになろうとしていると考える矢晴 酒を買い、飲んでしまう矢晴 翌朝。起こしに来た純に『昼まで寝させて…』と言う。 動けなくて、ベッドで粗相する 【第13話 上薗純、曰く その(3)】 純視点。過去回想と矢晴の分析 矢晴が語る古印葵のペンネームの由来 同居1日目。食事と酢酸。夜。 同居2日目。矢晴の通院予定と薬 同居3日目。夜。矢晴の病院の予約をとった、3週間後。矢晴の療養のための勉強、分析、計画。 同居4日目。矢晴に純がどのように見えているか聞く。 過去回想、矢晴のアパート再訪時。矢晴の生活の惨状に衝撃を受けて、助け出すために、矢晴を説得する。 過去回想、矢晴視点(第7話)と純視点の対比 『私の顔を見て確かめてください』『あなたが背中で見ている不安は存在しないことを』 同居4日目。振り向いた矢晴。うなだれて床を見て、座り直す純。 記憶が変形している自覚はあると話す矢晴。本の受け売りを話す純。 「情報源感作」 同居5日目。 同居6日目。「質問に答えられず誤魔化した」。笑顔の矢晴。はしゃぐふたり。 「クレショフ効果」 同居14日目。人間ドック。 同居21日目。『全部お前にやる』『固い瓶のフタは急に開く!』『私じゃ古印葵を紡げないのは私が一番知ってる』 矢晴の病院。断酒を褒められたことを喜ぶ純。 同居1ヶ月目。粗相した矢晴を風呂に入れる。「歪み」「脳内フィルター」「祈り」 【第14話 一生・ベイビー】 同居1ヶ月目。粗相した矢晴は純に風呂に入れられて、の風呂上がり。 ソファーに臥す矢晴はリビングに置かれていた純の漫画を手に取る。 ...

遠目のスーパー

 【第23話】の純と矢晴の今夜の夕食は、矢晴のリクエストで鍋になるんだろうな。白菜と豚の鍋。〆はうどんで。食べたいもの考えれてえらいぞ、矢晴。 散歩ついでに遠目のスーパーに買い物に行く、となると、徒歩20分くらいの距離だったりするかな? と考えてみる。 往復で40分と買い物20分の合計1時間の散歩。ちょうどよさげ。 遠目のスーパー、と言うからには、近場のスーパーもあるのかな? と思ったりもする。コンビニまでは徒歩10分〜12分らしいけれども。【第8話】で純が買い物に行ってたのは近場のスーパーかな〜。車で遠目のスーパーかな〜。と考えるのも楽しい。 散歩ついでにスーパーに行くことを日課にすると、ふたりで夕食材料を買って帰ることになるんだろうから、一緒に夕食のメニューを決めて仲良く買い物して、と新婚さんかな? みたいな気分になりつつ。 ふたりで散歩と買い物から帰ってきたら純が夕食の準備をして、ふたりで食事して、純が片付けして……と考えると、純の家事負担が多いな、みたいには思うんだけども。 散歩に目的をつけるためにスーパーに行くことにしてると思うんだけど、家事代行とか冷蔵おかずの宅配とかどうしてんのかな? 純が一人暮らしだった時と同じ分量は継続してて、ふたり分の食事にするからもう1品なにか、みたいなところを散歩ついでに賄ってるとか? いつも純がまとめ買いして冷蔵庫に備えてるようなものを、日々、散歩ついでに買い物に行くことにしたとか? みたいにいろいろと純と矢晴の生活を考えるのが楽しいんだけど、やっぱりなんか、純、仕事すすむのか? みたいな気分にはなる。 昼間に仕事して、夕方に矢晴とスーパー行って、夕食作って食べて。 矢晴がアシスタントとして純の仕事場に入ると、矢晴の話を聞くために昼間に使っていた時間がなくなって、仕事と矢晴の話を聞くが同時にできるようになるという画期的な状態に。となると、純の仕事も同居前のように夕方までで済んで、夕方からの時間で余裕の散歩とかにはできそうだなあ。 そして朝、純のベッドで起きた矢晴は、純と朝食をとり、純と一緒に仕事して、純と散歩と買い物して、純と食事して、風呂に入り、純と一緒のベッドで眠るという、風呂とトイレ以外はずっとべったりシステムが完成するのであった。わ〜〜〜い。

補完

 純の足りない部分を矢晴が補い、完全にする。 純に足りないのはなんだろな、と思うと、「他人への優しさ」になるのかな? とは思う。矢晴には優しいけどねー。 矢晴が純を窘めたシーンはといえば 【第11話】『矢晴さんはヒモの才能がありますよ』『他人にほっとけないと思わせる人間ってそんなにいないですから』という考えなしな感じの純に、矢晴が言った『他人に愛される弱者しか救われないって話ですか?』。 【第12話】クソ編集の細川のスピード離婚を喜々として話す純に矢晴が『お前はもっと広い家に一人ぼっちで住んでたろ』『純だって私が家出るって言えば3ヵ月どころか1ヶ月で2人暮らし終了するだろ馬鹿にする資格ないよ』『それにさっきからさ使わないって決めてたチクチク言葉言いまくりだな』。 【第15話】慈愛の話をした純に矢晴が『相手を思い通りに……理想の一部にしたかったって素直に言えよ』。 【第16話】純の攻撃性について、四階の一件を引き合いに出して『いつかなにかの歯車が狂って私も四階になるかもしれない!』『なにも考えずになにが「矢晴には」だ!!』『お前はあの時みたいに後先考えずに頭の回転早くして言葉だけ探してボロカスに言い返す!』。 といったところか。 その他、日々のおしゃべりで矢晴が先輩風吹かせていろいろ言うのを、純は素直に聞いて憧れて自分自身に取り入れているんだろうな、という感じはする。 純が「後先考えずに四階を攻撃した結果……」と編集部での騒動が起こったのではないかと反省し、真摯な態度で女性陣に真相を確認しに行った純は、矢晴にとって、「人間は変わる」という希望をもたらした。 純自身は、自分の好きなもの以外にはかなり冷たいもしくは興味がない、というタイプであった感じはするので、矢晴の影響で丸くなった、とでも言えるのかな。とはいえ、外面は良さげで表向き笑顔が多く付き合いやすい陽キャという雰囲気が強いので、周囲にはそんなに変わった感じは与えないような、気がする。 純自身が矢晴の影響で『優しくなろうと思った』と言い事実矢晴の目には優しくなったように映り、純の古印葵作品への理解が深まっているこの現状。純のさじ加減とも思うものの、矢晴の人柄と作品をも補完してくれているなあ、と思う。

失敗

 【第23話】の矢晴の言う『描いても描いても否定される失敗を経験しすぎて「己」の中が否定で埋め尽くされてる』の、「失敗」って、矢晴の失敗ではないよなあ……と。 矢晴の最大の失敗は、B誌に行ったことだけど。それ以外に矢晴が人生で失敗したところは今のところ出てきてない。 矢晴自身の行為による失敗ではなくて、情勢が悪すぎての失敗であって矢晴は特段、悪かったところはない、という「失敗」だよなあ、この状態は、と思う。 B誌ったら、古印葵の漫画を評価してたんじゃなくて、とりあえず賞獲った作家を囲って、売れ線描かせて儲けよう、くらいだった気がするし。だから、古印葵の漫画の良し悪しや才能なんて関係なくて、B誌の意向に沿うものにならないから否定し続けてきたってわけで、ひどいのはB誌。 というのを、矢晴は認識してなくて、自分の漫画が面白くないから否定される、つまらないから否定される、どれだけ描いても面白いって言われないから自分には才能がない、って思うようになったんだよなあ、と思う。 B誌に行くなんていうことがなければ、A誌で安定してた気がするんだけど。 とはいえ、もともと「売れなきゃ」「連載とらなきゃ」って漫画家としての自分を追い込んでる感じはあるから、A誌で安定して読切を掲載し続ける、ってのも矢晴の野望なり願望なりに合致しなくて歯がゆい思い、みたいなのはあったかもなあ……って感じはする。 まあなんだ、矢晴は焦りすぎだよな、ってのがずっと。そんななのにB誌で2年とか気の長い……なんで……? 1年掲載がない時点で見切りつけてよかったくない? それこそ1本目流れた時点でA誌戻ってよかったくない? ああ、でも、A誌での連載は、担当の言いなりで自分の漫画じゃないもの描いちゃったのは矢晴の失敗にはなるかなあ。 B誌では自分の漫画描いてたら担当やら編集側から否定され続け、A誌では担当の言う通りにしたら面白くないクソ漫画になっちゃって、と。周囲が悪いよ……? 矢晴のいうところの「己」についてはいまだ理解が及ばないんだけど、矢晴が築き上げてきた「己」をB誌が完膚なきってくらいまで壊して、A誌での連載で跡形もなくってくらい壊してきた、ってのはわかる。 真っ当な評価じゃないものに影響受けすぎて自分を見失ってる矢晴に、純がこれからどんだけ真っ当な評価を浴びせてくれるのかと思うととても楽しみだけど、純...

逆・狸の皮算用

 純は毎度、おもしろい言葉を考えてくるな〜と思う。 言わんとすることはものすごくわかるけど、本当にそれでいいのかどうかは謎だなあ、と思いながら。 矢晴は、まだ描いてもいない漫画がつまらないものになるだろうし、人につまらないと言われるだろうから、描こうという気にならない、と言うけれども。 よくこれだけ、描かない理由を集められるものだ、という気もする。そしてまた、自分に重圧かけすぎにも思う。 そもそも、ここらの矢晴の、漫画を描く気になるための前提、が絶対にそんなことできないじゃん、ってくらい、高いハードルになってる。 「誰もが大絶賛するくらいの面白い漫画でなければ描かない」って感じの。描いてみなけりゃ面白いかどうかもわかんないのに、ナニイッテンダ、ってなるやつ。 今の矢晴は作品の内容に対する評価ですら、個人を肯定するか否定するかって思い込んでて、「作品が全人類に面白いと認められない=自分は才能がない、この世に必要のない存在」みたいな極論に走っているんだろうなあ〜と思える。作品に対する評価批評であってお前のことは言ってない、ってグーパンしたくなる。 そもそも、内容を評価される以前に、「つまらないと言われたくないから描かない」ってんだから、もー! 人に見せたらつまらないって言われる前提ってなにーー? ってところで、1年後、描いた漫画を純に見せた時の【第1話】『こいつがどれだけ褒めようがそれが嘘だろうが本心だろうが関係ない』『この世が選んで認めるのは望海可純(こいつ)の方だ』ってメンタルーーー! 目の前でめっさ褒められてんのに……。矢晴ったら、面白いって言われようがつまらないって言われようが、どうせどうせ自分なんて、みたいな感じでめんどくせー野郎だな。ほんとにもーー。 病んでるからなんだろうけど、他人と比較して自分なんて、ってなってるところ、純にきっちり矯正してもらいな! とか思っちゃう。 いっそのこと、捕らぬ狸の皮算用を正しく、今考えてるこの漫画、超面白いから、人に見せたら大絶賛されてバズって単行本にしたら軽く百万部売れちゃうだろうなー、印税で何買おう〜、くらいのことを考えてもいいんじゃよ。なんか無駄な自信にあふれてて身の程を知れみたいに思うけど。 でも、こんな狸の皮算用しててバズらなかったらこの世の終わりみたいになりそうだからそもそも皮算用しないでほしい。

転換

 矢晴が純の家に住んでから1ヶ月とちょっと。矢晴は断酒し、薬もよく効き、規則正しい生活に栄養充分な食生活を送っていることで、ヒゲも生えないほどの栄養不良な状態からも脱し、いろいろなことを考えられるようになった。 これまでずいぶんと純を怖がり、不信感不審感もあった感じだったのが、純が矢晴の影響によって物事の考え方が変わり、周囲への対応も変わってきたことで信頼感が増したのか、自らの家族の話、そして父親の事件についても純に打ち明けることができた。 純がその話を聞いても態度を変えないどころか、矢晴を世に送り出してくれた両親への感謝まで伝えてくれるのだから、矢晴から純への信頼は爆上がりしたのだろうなと思う。 そして自立を考え始め、その自立への道筋に「漫画を描く」という選択肢も考えつつ、それでも描かない・描けない理由を集めまくっているところへ、純が適切に現状把握を促し、矢晴の本音を引き出していく。という、純の手腕がすごすぎる。 今までであれば心の中、頭の中だけでダメージを増大させる妄想をしていたのを、純に対して言葉で示せるようになったことで、純が適切に妄想を止められるし、純の制止によって、思考を変換させられるようになった矢晴もえらい。 そして、自立への第一歩にもなるのだろうが、純が矢晴をアシスタントになるようにと誘う。『君は有能だそれを教えてやる』という力強い純の言葉が頼もしい。 現在あまりにも自己評価の低い矢晴にとって、矢晴の有能さ、古印葵の才能を知る純のもとで働くことは最善の道でしかないと思う。 病の療養から一歩進んで、自己肯定の再構築へと物語が転換した。 それにつけても、公園の純はかっこいい。もう、毎日公園でおしゃべりしなよ。

創作者の

 【第23話】は矢晴が『なにかを描きたくなったとして…だ』と創作やら他者評価やら承認やら、己の成り立ちやらと話を拡張しながら、創作者としての矢晴を語っているような語っていないような。 なんとも不思議な感覚に陥るのだけれども、どんどん話をズラして行って、核心に触れようとしないよなあ……ズレてんなあ……、そういうことじゃないんじゃない……? と、どうにもあまり共感はできなかったりする。 矢晴の自己評価の低さからくる認識の乖離とか、創作の目的とか評価についてとか、矢晴自身が「どうせこうなるからやらないほうがマシ」という方向へ持っていきたいだけという感じが、する。それをことごとく純が軌道修正かけていって矢晴の本音を引き出していくからいいんだけれど。 承認欲求があることによって他者評価が気になる、というのはわからんでもないんだけれど、それを動機にしたら、そもそもの創作は楽しいものではなくなると思う。 自分勝手に追い詰められて、他者の評価によって自分の価値を計り、他人に求められるものが“良い・上手い”、他人に求められないものは“悪い・下手”として、自分の表現でなく、他者の求める表現に寄せていく、なんてことをしたら、創作欲やらなんやら早々に枯渇するんじゃないかな? と思う。 というか、枯渇したでしょうが、矢晴。 面白いかつまらないか、を他人は自分の好みでそれぞれジャッジするけど、所詮はその人の好みであって、作品自体の良し悪しでもなく。 矢晴自身が【第11話】で好みの問題、特性の違いで優劣はない、って話をしているのだから、誰のどんな創作物も、刺さる人もいれば刺さらない人もいるってだけの話だと、思い出せ、矢晴。 自分が好きで作り上げたものが、全世界の全人類に「つまんね」って吐き捨てられたのなら、本当につまらないものかもしれないけれど、絶対にそれはありえない。自分自身はそれが好きで面白いと思っているんだから。と思うから。 A誌での連載作は矢晴自身も面白いと思って描いてるわけじゃないから、そりゃあつまらない作品になってただろうな、と思う。でも、矢晴が描きたいと思って描きあげた作品は、矢晴自身と古印葵ファンの純の心に刺さりまくるわけだし、古印葵の読切を読んでコミックスを買っていた人間は矢晴の描く漫画が面白いと思っているわけだし。 矢晴自身は、おそらく賞をとったことで連載を是非、みた...

■【売れうつ】の二次創作(46)(小説)

 純が全身脱毛をしているということで! ハイジというらしいんですが! と興奮したので、矢晴が純の身体をまさぐる話を書いた。若干、性的な接触がある。 ■

否定

 ここらへん、ちょっと文章がまとまらないなあとだらだらと考えているところでコメントをいただいたので、先にちょっとまとめてみたい。 とはいえ、これはたぶん矢晴の言う「己」についての理解が不十分な状態だから、結局とっ散らかるような気がする。 矢晴が否定されてきた経験によって、否定されることへの恐怖やなにをしても否定されるだろう不安を抱えているのは容易に想像できる。 それに対して、純が『否定された期間より』『褒められた期間の方が長いし褒めた人数の方がずっと多いのに?』と確かにそうではあるんだけれど、と頷けはすることを言ってくる。 矢晴が他人から否定されてきた期間はB誌での2年半、自分で否定し続けてきたのはA誌での連載期間、でおおよそ3年、といったところ。その後は思い出さないように酒浸りの1年で、合計しても4年。B誌に移るまでの物心ついてから24歳までのほうが圧倒的に長いは長いんだけれども。 純はこれまで矢晴のような経験がなくて、矢晴のように病んでないから、わかるわけがない、と思える。だからそんな簡単に言えるんだ、みたいに見える。 デビューして、初連載が大ヒットの売れっ子を、編集もアシスタントも否定するわけないんだし。顔も見えないアンチは普通にいそうだけど、純はそんなの我関せずだろうし。 矢晴の「己」フォルダには、たしかに褒められた経験とかもたくさん入ってるだろうけども、奥の方で圧縮されてすぐに取り出して確認できる状態にはなくて、ここ数年で経験して自分で何度も反芻して肥大化させた否定で埋め尽くされている、ということになっていると思う。 と、考えながら読んでいたら、その後の矢晴の創作のモチベーションの話が、簡単に言ってのける純への反発だったんだなあ、と裏腹加減に腑に落ちた。矢晴の話がちょいちょい納得いかんかったので。でも純にとっては創作が純の性質による孤独感からの逃避先にもなってはいるから、その点からは矢晴の言ってることに納得してそうな気はしないでもない。 直接の作品否定だとか人格否定だとかではないけれど、純自身が古印葵を推しても世の中は相手にしてくれなかった経験だとか漫画は自分しか救わない無能の紙屑とか思っているだとか、そこらへんを考えると、承認やら他者評価やらの話をしている時の純の語っていることに違和感がある。純って、そもそも古印葵を認めない他人からの評価に興味無...

過集中

 矢晴が考え事に気を取られて周囲が見えなくなって公園の入口のポールに激突した時に純が『てか過集中できるんだね』と言っていたのが気になり。 あれは、過集中なのか……? わりと前向きなことを考えることに集中していた、といえば、周囲が見えなくなるくらいの過集中といえなくもない……ような……? 矢晴が思考に沈むのはよくあることだけども、いつもは反芻思考で意識もっていかれるとあかんやつ、って感じはある。今回のは、自分の理想の自立について考えていて周りが見えなくなっていたということだから、反芻思考とは違っているけど、過集中……か……? 考え事に気を取られて風景すら見えてないってだけにしか思えないけど、場合によっては矢晴の大事なところを入り口のポールでしこたま打ち付けてしまっていたかもしれないと思うと、考え事もほどほどにしてほしい。ひとりで考え事して車道に出ちゃったとかなったら、純が泣いちゃう。 矢晴はその昔漫画を夢中で描いていて何時間も経ってた、ってのは過集中状態だっただろうなと思う。それだけ漫画に夢中で、楽しくて没頭できていたのをまたできるようになるといいなと思う。

同居1ヶ月とちょっと

 作中現在、同居1ヶ月とちょっと。年が明けてちょっとしたら同居2ヶ月になろうかというところ。 編集部での出会いからは1ヶ月半くらいになろうかと。 矢晴が元気になるのが超スピードで怖い。純ちの生活が健康に良すぎてヤバい。メンタルはいまいちまだまだって感じはあるけど、【第1話】冒頭の同居1年後にもあんな感じのメンタルだから、漫画が描ける、と、ポジティブ方向のメンタルになる、ってのを切り離せてるのかもしれない。 アルコール抜いて健康的な食生活などなどして、あっという間にヒゲが生えたりするくらいに栄養状態良くなって、マア、純ったらなんてスパダリ。 純の家に来て、さわやかな目覚めからの断酒の決心した矢晴もえらーい。がんばってるーー! ふたりでたくさんしゃべって、いろいろ影響し合って、愛が育まれてるよね? ね? 矢晴がたぶん一番人に話したくない家族のことを純に話してから、自分の本音を言うまでの時間が短くなってきてるんじゃないのかなあ? 純のゴニョゴニョ並みにこねくり回している感じはあれども、ちゃんと本音まで到達できるところがいい感じなんじゃないかと思う。 でもまだほんの1ヶ月半いってるかどうかなんよ? やっぱ疾すぎない? と、「疾」って文字、なんて矢晴! みたいに思って使ってしまった。余談。 純はもともと古印葵のファンだから無条件に受け入れ態勢整ってる感じあるけど、矢晴がここまで到達するのがほんと疾いな〜って、ちょっと心配になるんだけど、どうなんだろうね、今後。 純が「君を見捨てない」って言って「君をないがしろにしたくない」って言って、「何回失敗しても」「何十年かかっても」って永遠の愛を誓ってくれてる感じはあるけど、矢晴側はどうなんだろうなあ……? で、次回が忘年会編らしいから作中年内の話でと思うと、【第24話】までは同居2ヶ月に満たないくらい。24話かかってまだ同居2ヶ月に満たない。 2年以上かけて幸せにする話、だから、この先まだ2年の期間分のエピソードがあるということで。ぐいぐい話数が伸びて100話とかいっちゃったりするんじゃないかとハラハラドキドキワクワクしてみる。

理想の自立

 矢晴にとって理想の自立ってなんだろうなあ、と考えても、この才能を活かして漫画家になる、くらいしか思いつかない。純が考える矢晴の自立もそれしかないような気もする。 どこかに就職なりして、趣味で漫画を描いて楽しんで生きていく、とかでもいいけど、矢晴は自分のために創作できないんだったら漫画家になるしかないんじゃない? とか思うんだけど。ここらへんなんかいろいろ言いたいことが渦巻いてるけどまとまらない。 今『金持ちの家で金持ちに世話されてなんの心配もいらないぬるま湯の中にいる』ことをさも悪いことのように言ってくるけど、病気療養に最適な環境を与えられた幸運を享受して、とりあえず病気どうにかしてから考えろ、みたいなところがあるからなあ、矢晴は先を急ぎすぎなんだよ、ほんと。と苛立ってくる。そも、そういう幸運が舞い込んできたことでその先が恐ろしい地獄に思えているのだろうなあ、ってのはわかるけど。 こんな急ぎすぎる人がなんでB誌で2年以上時間かけてたんだよ……、と余談。 ついでになんか、この矢晴の「命かけれる」の命の軽さがムカついてくる。同居21日目の話のときにも、ぶつくさ言ってた気がする。今もぶつくさ言えるけど。 希死念慮でいつでも死にたいっていう感じの命の軽さではなくて、創作することを体よく回避するための命をかける発言に聞こえるんだよなあ。本気で夢中になって命削ってでも成し遂げたいとかいう状況になることはあるだろうなと思うけど、今までの矢晴、楽しくてどれだけでも無理ができる結果として寿命が縮んでもかまわない、くらいのスタンスではなかったか? と思うので。 とはいえ、同居21日目のときにも純に怒られてたけど、今回もしっかり純は道を正していって矢晴が本音を吐露できるようになってのカタルシス、って感じなんだよなあ、と思うと、漫画がうまい。 漫画を描けるくらいになったら働けるようになるかも。漫画を描くなら命かけれるくらいのものじゃないとダメ。ってすでに破綻してるのがおもしろいんだけどねー。命がけで描くならよそで働いてる余裕なんてねえじゃん。 自立を考えだした矢晴に、純が最高の職場を用意してくれるのが、とてもいい。けど、矢晴にとっては、金持ちの道楽のお情けみたいに思えてるのかもな、とも思えるくらい言い訳並べててちょっとおもしろい。 純は別に働いて金返せ、って言ってるわけでもないの...

日課の散歩

 心身のために毎日散歩に出かける、はとても良い。無目的な散歩が良くなさげと思ってなのか、ちょっと遠目のスーパーに純と一緒に、というあたり、純の仕事は大丈夫か? って心配が先に立ってしまうけれども。 もうけっこう大丈夫な気がするけど、矢晴にお金もたせてスーパーにひとりで買物に行かせるとかは心配になるのかなあ? ってのと、純自身が矢晴と過ごす時間を意識的に多く取ろうとしてるのかもなあ、ってのと、考える。 いつから散歩を日課にしたんだろう? というのが、ちょっと気になる。【第14話】で散歩に行きなよ、と純が促してからこっち、ということだと、12月11日から日課に、ということにはなるんだけど? その翌日、電気毛布もらった日の日中〜夕方にふたりで散歩した? 電話立ち聞きしたのが何時かわかんないけど、立ち聞き〜散歩〜夕食? それだと、散歩中に矢晴がめっさ落ち込んでそうだし、この散歩も純の仕事時間を奪ってしまう〜って余計に落ち込みそう……。 純自身はこれまで夕方にジョギングに出かけてたっぽいところはあるから、「ひとりでジョギング」を「ふたりで散歩」にシフトしたんなら時間自体はこれまで通りになりそうだけど、やっぱり仕事詰まってるっぽいのが気になるんだよねえ……。 純が一緒のときだけスーパーに行くとかなら、まあ、うん? とはいえ、純もそこそこ元気取り戻してる感じはあるし、余裕ありそうな雰囲気ではあるから大丈夫なのかなー、気になるなー。 女性陣との会食帰りの車のなかで『一緒に散歩に行きたい』って言ってるからその次の日から日課にしたっぽかったりする? 矢晴自身はそれ以前からひとりで散歩するようにしてて、そっからふたりでになった感じかなあ? でも、矢晴と一緒の散歩で純の仕事が遅れそうな雰囲気だったら、やっぱり矢晴が純のアシスタントになるのは、一緒にいられる時間増えるし、純の仕事の負担は減りそうだし(でも指示出しとか矢晴のために仕事を作るみたいなとこあったら負担マシマシになるけど、どうなんだ、純)、矢晴にも純の仕事状況見えて、ふたりで日課として散歩にでかけるのが純の時間を奪ってないって思えたら、楽しく散歩できそう。 矢晴が散歩に出かけるのが楽しいことで嬉しいことになるといいなあ〜。

公園マジック

 純が公園にいるときにやたらとかっこいい現象。 あと、純が公園の砂場で質量おかしい砂のベッドをこさえたこと。純があの身長で児童用の鉄棒でぐるぐるできちゃったりする身体能力……。見たところあの鉄棒、純の足の長さ程度しかないじゃん……足もつかず頭も擦らずに回れるもんなのか? 回れるか、純だし。 公園はいろいろ不思議なことが起こるもんだなと、思ったりなんだり。 砂場ベッドや鉄棒なんかはもうね、漫画的なあれそれね、でいいんだけど。 やっぱりいちばん気になるのは、公園にいるときの純がとてつもなくかっこいい、ということ。 矢晴視点の物語で、純のかっこよさとか全部矢晴が見た純の印象になってると思うんだけどもさ。 お家の中の純と公園の純とのかっこよさの違いとか頭のよさの違いとか、むっちゃ気になる。これは【第22話】で矢晴が語っていたところの「広い場所や人の多い場所なら大丈夫」的なのが影響を与えているのだろうか? 純がお家では気を抜いてるけど、お外では矢晴とふたりっきりでもそれなりに気を張っているのだろうか? 相乗効果で、公園にいる純はかっこいいのだろうか。 【第14話】の公園の純もしこたまかっこよかったけど、【第23話】の公園の純もかっこよすぎて夕日背負った逆光のヒーローだし、なんなの、なんでそんなに公園だとかっこいいの? ねえ、ねえ! 矢晴が純のこと、むっちゃかっこよくて頭いい子って思ってる証拠? かっこいいもんね、頭いいもんね! かっこいいよね、純は! 【第23話】の公園はブランコと鉄棒とタイヤと砂場とスプリング遊具(あるはずだけどどこかわからん)に、ベンチが多め。そんなにベンチあるなら、砂場でベッドつくらんでも……という気分になりつつ。けっこう小さめの公園だなと思う。 【第14話】の公園はブランコ、ジャングルジムやシーソー、スプリング遊具とかがある。けっこう大きめの公園かなあ。 同じ公園ではないけれど、やっぱり「公園」というだけで純がかっこよく見える魔法がかかるのかしらん。

 矢晴が1年ぶりにヒゲが生えたと喜んで。嬉しそうな笑顔がかわいいし、矢晴には珍しい感じでセリフに「!」ってついてて、かわいいのに。矢晴が元気になってきて全身に栄養が行き渡った証拠なんだから、純も喜べー。私は嬉しいぞー、と思っている。 ヒゲが発毛するくらい栄養状態良くなってるんだから、今血液検査してもそんなに悪いところ見つからないと思うしさー。純なら「やったー元気ー」って喜んでくれるかと、思ったのに……くやしい! とはいえ泌尿器科でってあたりテストステロンの量とか調べたい感じ? 矢晴自身が薄毛でそんなにヒゲも生えない、というのを聞いて、純の毛事情も明かされて、けっこう驚きの純毛つえー。 全身医療脱毛は、いつやったんだ、というのも気になるんだけど。朝晩ヒゲ剃ってたくらいにすぐヒゲ生える純……あんまり想像つかないけども。脱毛したのにヒゲ生えてくるなら今も朝晩剃ってるのかなあ? 定期的に脱毛しに行ってるのかなあ? 朝晩ヒゲ剃るのが面倒になって全身脱毛に踏み切ったのか、おしゃれさん目指して全身脱毛に踏み切ったのか、とか、なんかいろいろ、動機も気になる。 純は全身脱毛してるんだったらすね毛もなしねー、とつるつるなんだろうなと思うんだけど、矢晴も薄毛ですね毛もほとんどない、だったら、ふたりでベッドのなかで足絡ませたらすべすべ同士で気持ちよさそうねえ、などと妄想し。 妄想ついでに、純の全身脱毛の全身の範囲が気になって、下の毛は……? と気になっている。矢晴は別に脱毛してないけど薄毛の影響で少なめかしら。 あと、純、実は胸毛も生える体質だったとかある……? 夏場に原稿するのに腕毛が邪魔だったとかある……? 【第15話】で眉毛剃ってる感じの絵が入ってたけど、あれは純が眉毛整えてて、いらないものを切り捨てるみたいなとこだったり……? と考えてみたりする。 将来的にブリーチなどの影響でハゲる、とSNS情報にあるから、純の強い毛でも禿げてしまうのか、というのも驚きかもしれない。毛が強い自覚があるからブリーチとかガンガンにやってて楽観してたのかもしれないな、と思うと、純がかわいい。 あとあと、純の毛深さと性欲についてなにか……。人に発情しないから男性ホルモン全部、毛と創作方面と精神面の強さに全振りしてるみたいなとこある……? とかなんかとっちらかったこと考え始めた。

アシスタント

 やったー! 矢晴が純のアシスタントになるーーー! と大喜びしているものの、まだ矢晴は承諾してはいないな、と少し冷静になる。 資料集めやクリスタの使い方をわかっていればできる雑用、で、絵は描かなくていい。写真を撮るのがうまいから、ということだから、資料集めには、現実の風景を写真で撮ってくることもありそうだし、背景に良いアングルを決めるとかもありそうな。 矢晴がアシスタントになったら純のこと、なんて呼ぶのかしらん? やっぱり望海先生? きゃー。 純の仕事部屋に出入りすることになるのかなー? 矢晴の部屋に机入れて仕事は別々の部屋で、作業通話で指示もらって〜とかだったりする? それはちょっとさみしいんだけど。 純のアシスタントやるんだからって「シヴァ・アンバー」全巻渡されて読んだりとかするのかなー? とかいろいろ妄想はかどる。 「もう読むのヤダ」 「面白くなかった?」 「……面白いけど。お前の漫画読んでると端々で自分の漫画思い出すから、ヤダ」 「ほんとに? うれしい!」 「は?」 「私、古印先生のファンだから影響受けてるのわかってもらえるのうれしい!」 とかなんとか。ないかー。 矢晴が純のアシスタントになったら、漫画の話とかもっと多くなりそうだし、純が楽しく漫画描いてるのを間近で見て、漫画描きたい気持ちになってくれたりとかするかな〜いつかな〜とワクワクしかない。 とはいえ、間近で純のハイスピードのペン入れとか見ちゃったら、遅筆という自覚のある矢晴は「あんなことできない」って落ち込みそうな気もしてしまう。する必要ないのに。 余談でしかないけど、B誌にいるときの矢晴のバイトが純のアシスタントだったらいいな〜って書いてる二次創作は書きたいエピソードはいくつかあるものの、文章が固まらないから書いてない。そのうち書きたい。

だい23わ!!

 そろそろ来てたりするー? って更新したら結構前に来てた〜。 今から読む〜。 純のかっこよさが致死量……。ちょっと落ち着いたら初見感想書くわ。 さてさて、【第23話 微温湯・チャイム】(純の地域と矢晴のアパートの地域、チャイム同じなんね……、と思ったりした。) 表紙の足湯のふたりがかわいい〜。かわいい〜。鎖骨の見えるVネックに7分丈かもそっと短いかのズボンとか、矢晴がかわいい〜。いい笑顔だし、お団子食べようとしてるのもかわいい。それを見てる純もかわいいけど。この純と矢晴の足の大きさの違いがたまらん。かわいい表紙である。 そして本編。 矢晴が後ろ髪しばってヘアバンドして、かわいいったらもう。と思ってたら、『1年ぶりにヒゲ生えてた!』って嬉しそうなのが良い……。元気になってきた、矢晴。 間取りが変わってしまったのはちょっと残念なんだけど(私情)。 純は目玉焼きのった厚切りトーストにコーヒーで朝ごはんしてるとこ、矢晴の席にはカップしかないけど、食べ終わってるのかこれからなのか。純が飲んでるボトルはプロテインとかなのかなあ? と気になったり。 純が実はめっちゃ毛深いのが面白く。純は全身医療脱毛してるのか。『純毛ツエー』がやばいかわいい。純が矢晴の身体を健康にしようとするのに余念がなくてすぐ病院連れてこうとするあたり、かわいいけど、そんなことしてるから仕事が進まないんだぞ、と思う。 夕方に純と一緒に徒歩で遠目のスーパーに行くのを日課にしてて、夕飯材料を買って帰る、となると、もしかして純、今、毎日ご飯自炊にしてるんじゃ……? そんなことしてるから仕事が進まないんだぞ、と思うパート2。 夕方に帰宅を促す放送が鳴る地域にふたりとも住んでたんだなあ、と思いつつ。矢晴が自分の自立について考えてるのを純に話してるのが、矢晴元気になってきたんだなあ、とも思えるし、焦りすぎてて療養やめて負のスパイラルに陥りそうでどうなんだ、みたいに思う。 純は矢晴が自立に近づいてるって思ってるし、『こういう時の私は当たる』って『ブイ』ってしてるのが、良い。かっこいいし、頼れる。 純がおかしなことしゃべってる間に、矢晴は思考に集中しててなにも見えてなくて公園の入り口に激突。壁に激突とか車道に飛び出すとかじゃなくてよかったよ、ホント。 そのまま公園に入って砂場で山を作り始める矢晴がかわいい。 『理想の自...

■【売れうつ】の二次創作(45)(小説)

 23話があと10ページ! との情報に、どきどきわくわくしている今。 いつか純と矢晴とで漫画の合作をしてほしいなあ、と思っているけど、いつか本編でしてくれるかな? どうかな? と思いながら、ちょっと二次創作していた。 ■

さじ加減

 純が矢晴に導かれているつもりで行動や思考が変化していくのが、「自分本位で正義と権威をふりかざし他者を傷つけることも厭わなかった感じの純が、他者に優しく自分の行動を顧みる人間になった」という感じの変化に見えていて、自身の変化を望む矢晴にとっては「人は変わる」の実例に見えるのだろうな、と思うんだけども。 自己肯定感がないとも言えるくらいに低い矢晴が純に求められて大事にされ続けたら、それなりに矢晴も変わりそうだなと思う。 矢晴は純を導いているつもりがあるのかどうか、というと、年上だからと先輩風を吹かせているあたりなんかはそんな感じがある。純は憧れの古印先生だし、大好きな矢晴だしって感じで素直に聞いちゃうから、そこらへんは相性よさげ。 矢晴の話したことをけっこう真剣に考えて、思考をめぐらす純の話を聞いて矢晴が『お前のさじ加減っていうか思い込みっていうか』と言っているあたりで、ほんとに純が勝手に深く考えてるだけだよな、とは思った。 ただ、古印葵である矢晴の言葉でなかったら、純はそこまで考えないんじゃないかなあ? というのと、人として正しくありたい、みたいな矢晴の言葉だから純に響くんだろうな、という感じがする。 でもやっぱり、憧れの古印先生のお言葉! って感じで深く考えてるってのと、生の古印葵作品、みたいに思っている風味がありそうな気がするから、そのうち矢晴に「私自身を見ろ」ってキレられるんじゃないかと思ったりもする。

夜遅く

 純が矢晴と一緒に寝ることになるけっこう前から、矢晴の世話で日中時間が取られるせいで、純は深夜遅くまで仕事してたんだろうなあ、という感じがする。お前ちゃんと仕事できてるのか? と心配もしてたけどやっぱりできてなかった。 同居当初は『夜更かしや徹夜してたら漫画描けませんからね』と言い放って矢晴をどん底に突き落としていたくせに、と思うんだけど、その理論でいくと、純、そろそろ漫画描けなくなるが大丈夫か? と心配になる。 矢晴と寝室が別だったときには、矢晴は部屋にこもってしまうから、純は2階で寝ていると思わせて仕事をしていても気づかれなかっただろうけど、一緒に寝るようになったら、夜中まで仕事していることがバレるうえに、ベッドでさみしい思いもさせてしまうというのに、よく『一緒に寝る?』なんて言えたな、純よ。 12月だから年末進行で一時期修羅場、という感じでなく矢晴の世話で積み重なってしわ寄せがきている感じではあるから、それはそれは矢晴も気に病む。 同居開始前に風呂を借りに純の家に行ったときには、原稿はアシの仕上げ待ちだし、他の作業もなんもかんも済ませちゃったとどんだけ仕事の速いスーパーマンかと、くらいのアピールで矢晴を青ざめさせたというのに、純よ。 純もちゃんと人間だったね。

同居カレンダー

 【第22話】に添付されたあらすじ・登場人物紹介により、12月中旬、と明記されたので、以前に考えていたカレンダーではクリスマスになってしまっていた女性陣との会食をその前の週に移動した。 ただ、2日後脱稿の3日後会食、の2日後・3日後がズレる。 日付の出ている12月11日の捺印記念デーが基準になるけれども、2日後・3日後で合わせてしまうと電気毛布をもらった日と立ち聞きの日が重なるので、立ち聞きの日を電気毛布の翌日にした。脱稿が立ち聞きの翌日であったら、3日後に会食になる。 画像にしたカレンダーはこちら 2021年 11月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 編集部で会う。喫茶店でサイン、夕食に居酒屋。矢晴の家に送り届けたらゴミ屋敷 純が徹夜で掃除して矢晴を怯えさせて帰る。矢晴バイト無断欠勤(5回目) 矢晴バイトをクビになる。純の再訪。風呂を借りる。「おかえり」「ただいま」 望海可純が四階をやりこめる。その週の会議で後輩から四階が集中砲火 7 8 9 10 11 12 13 同居1日目。引っ越し当日。「こういう幸せを私にくれたのはあなただけ」。睡眠薬を多めに飲んだ。 同居2日目。財布を預ける。みりんを飲む 同居3日目。日中仕事、夜間療養計画。矢晴の病院の予約は3週間後 会議から3日後、四階が若い編集から被害届を出されて退職勧奨を受ける。四階が辞表を出す。若手が結束し古参編集にクーデターを起こす 14 15 16 17 18 19 20 同居4日目。マウスウォッシュ。乾燥機から出したばかりの布団にくるまれ夜の隅から 同居5日目。実家に送る献本を詰める。純のネームを読む 同居6日目。ジョギング、布団乾燥機。思考の共有 同居7日目。温室で朝ごはん 同居8日目 同居9日目 同居10日目 21 22 23 24 25 26 27 原稿遅れ気味? 同居11日目 同居12日目 同居13日目 同居14日目。人間ドック 同居15日目 同居16日目 同居17日目 28 29 30 同居18日目 同居19日目 同居20日目 12月 日 月 火 水 木 金 土 28 29 30 1 2 3 4 原稿遅れ気味 同居18日目 同居19日目 同居20日目 同居21日目。相互理解の話、固いビンの蓋 同居22日目。※部屋を荒らす、病気の話、価値暴落 同居23日目 同居24日目。※...

薬の時間

 矢晴はどんな薬をどんな感じで飲んでるんだろうかな、と常々思っていたけれど。 【第22話】で公園で話をしている時に夜9時半に服薬のアラームが鳴ったので、夜の薬は9時半に飲むことになってる模様。 朝とか昼とかはわかんないけど、食後1〜2時間後みたいな感じだったりするのかな? 同居7日目の温室での朝食のときはサプリと薬と飲んでたけど、その時矢晴が持ってた薬はすでに病院で処方してもらったものではなかったみたいではあるし、同居してから3週間後に純が予約した病院に行ってるから、今飲んでる薬は病院で処方してもらって純と一緒に服薬管理してるんだろうなと思う。 同居1ヶ月目の初めて一緒に寝た夜は夜10時ちょっとにふたりで寝室に行っていて、薬飲む予定が9時半だったけどお湯がなかったからレンチンしてて、テレビ見てて。純は矢晴が薬を飲んだかどうだかわからなかったけど、矢晴は飲んだって言ってる。実際どうなんだろう? というのは今も疑問ではあるけど。矢晴が飲んだって言うから飲んだんだろうなと思う。ちゃんと薬飲めててえらいぞ、矢晴。

編集部の内情

 酔っ払った女性陣によって暴露された編集部の内情と、クーデターの顛末で、編集部自体は今後、いい感じになりそうな雰囲気はある。 問題行動があった四階、細川、事なかれ主義で若手の味方にならなかった桜木、とあと3人の上司たちが、クーデターで転覆された側、ということになるのかな? と思うんだけど、女性陣との会食の前の週に純が漫画家仲間と通話してた時は、「細川がスピード離婚でファミリー向けマンションに一人暮らしになっちゃった」って話は出てたっぽいけど、編集部内での騒動や異動の話はなかったっぽい感じで、そこらの話が漫画家連中に届くまでのタイムラグかしらん? 上司総取っ替えになるけどA誌編集部から出てく人たちはC誌の立ち上げに誘われてるから退職した四階以外の5人はそっちに行くのかな? どうかな? 四階もそっち行ったりするんかな? 四階自体は先輩だとか上司だとか売れっ子先生にはへこへこしてるタイプだから、永遠に下っ端にしとけば編集部内部だけは平和そうな気がするけども。 桃井、菊池のほかに10人の編集部員が協力して証拠集めて弁護士つけてコンプラ室に相談したりコンプラ室が動いたり。 純が編集部に行って、菊池が担当してる小説の挿絵の仕事に古印葵を推薦した時にはもういろいろ編集部内のクーデターは進行してたわけで、その日に桜木と食事してる時に出た四階の話題ったら桜木自身は軽視してるけど後輩からの相談とか報告とかって協力要請も含んでたんじゃ……? とは思える。 桜木自身はどっちの味方にもならないから中立で安全、みたいに考えてたのかもなー。 毎週編集部に出向いてた割に、編集部内の雰囲気とかを知らない感じの純ったら、視野が狭いってことかしらん。自分の仕事と古印葵以外興味ないもんな。とか思ったりするけど、直接会話するのが桜木だけなんだから、桜木が保身も含めて隠す情報は望海可純には届かないからそりゃまあそうなる、って感じもある。 今回の会食で酔っ払った状態だからとはいえ、編集部の内情をぺらぺらとしゃべってしまった女性陣といい、古印葵が打ち合わせに来る日を望海可純がファンだからって教えちゃう担当編集にしろ、ここの編集部は全体的に口が軽いな、とは思う。

純の仕事状況

 同居開始前、同居開始序盤はむっちゃ余裕がありそうな仕事状況で、「ネームはこれ以上送ってくるな」と担当から言われるくらいにネームのストックがあったはずなのが、同居1ヶ月後くらいにはネームを催促されてるし原稿も遅れ気味ってなくらいに、純の仕事のスケジュールなりなんなりがガッタガタになってるのは、そりゃもう矢晴の世話で時間を取られるからだろうけども。 昼間に矢晴を日光浴させながらおしゃべりしたり、矢晴と一緒に人間ドック受けたり、矢晴を病院に連れて行ったり、なんだかんだと時間を取られてるのに、電気毛布探した時に「日付変わるまで仕事してるなんて珍しい」みたいに言われるんだから、いつも仕事を夕方までで切り上げて、残った仕事がどんどんど積み重なってずれ込んで、って状態だったんだろうなあーと思う。あと、矢晴と一緒に寝ることになる前はこっそり夜も仕事してたかもしれん。 同居1ヶ月目の前日は、友達と長時間のビデオ通話をしちゃうくらいには時間の余裕がありそうな雰囲気だったけど、その翌日、同居1ヶ月目には昼に起こしに行った矢晴が酒飲んで粗相しててお風呂で洗ってあげて、散歩に出したらお酒手に取ってるからそれを止めて、夜は矢晴と寝ることにしたから仕事はできてなくて、ひと悶着あって捺印してで、そこそこ寝不足だったりするかな? その翌日は、矢晴を病院に連れて行ったりなんだりでバタバタしてて、昼間は仕事できてないから夜に日付が変わるまで仕事してて、電気毛布探して、矢晴と一緒に寝てるけど寝たのは深夜だから睡眠時間は足りてないのかな? さらに翌日(というか日付変わるまで仕事してたから当日ともいえる)に担当との打ち合わせを矢晴が立ち聞きしたのかなー? と思うんだけど。ここらへんがカレンダーまとめててどうにも合わないから、いつなんだ、どうなんだ、みたいな感じになってたりするけれども。(中旬って明言されてるから中旬で合わせるしかないのだが。) 2日後に〜って言ってたのはネームの話で原稿は翌日だったのかな? どうなのかな? それにしても「お前と両想いになれるやつはいない(キッ)」ってされた傷心状態で原稿上げる純の精神力よ。 ほぼ徹夜っぽいくたくたもっさりで脱稿して担当と飲み行って、電車で帰ってきてから3日後の花金に女性陣と会食してるときには純は元気いっぱいな雰囲気で目元もつやつやな感じはある。ちゃんと...

価値

 【第22話】で矢晴が母親との電話で『あんたにとって私はインチキ言っときゃいい程度の価値なんだろ!』と感情を昂らせていて。 性格が変わって怒りっぽくなった父親に殴られた、そのとき母親は助けてくれなかった、家族の思い出は特にない、というあたりで矢晴は両親に愛されているだとかの実感はほとんどないまま育ってきてて、家族にとって自分の存在が無価値だとか、殴ったり騙したりしてもいい“程度”と認識しちゃってるのかなあ、とは思う。 ただ、お母さんも事件からの逃避で縋って信じ込んじゃってる感じはあってインチキ言ってだまくらかそうって雰囲気ではないから、矢晴の余裕のなさとかいろいろ重なり過ぎだよなあ、みたいなところはある。子供だから無条件にお母さんが好き、みたいなところもあるのかもだけど、矢晴むっちゃお母さん好きだよなあ、と思ったりした。ただちょっと、お母さんにはできないことを母親だったらやってくれと期待してる部分が大きすぎな気もしたりした。余談。 で。 矢晴の思う自身の漫画家という価値も連載の失敗とか、それ以前にB誌での扱われ方とかから漫画を描くことが苦痛になってしまったりというあたりから、矢晴自身の価値がなくなったとも思っている感じはある。 純に大切に扱われてちょっと自己肯定感が上がったか優越感的に調子に乗ったか、みたいなところで純にとっての矢晴は「大勢のうちのひとり」と価値暴落を感じつつ、自分が無価値な人間だったと思い出してて、ここらへんで純の特別になりたい気持ちとかめっさ出てそうな雰囲気だけど、そもそも矢晴は純の特別なんだけどなーと思う。ほらもーずっと前から両想い。 純は誰かの特別になりたい気持ちが昔からある感じはするけど、自分の性質のために恋愛・性愛的な付き合いをする人を持てないし、持たないし。 中学時代っぽい自殺したクラスメートの挿話では、自分含めてメガネ君が心の内を喋る価値のない人間だった、と考えている感じがあるから、今回、矢晴が身の上話をしてくれたことで、純自身が矢晴が話をしてくれる価値があると認められた・特別になれたと大喜びしてるのかなあと思う。 矢晴の身の上話自体、なかなかにハードだし、人によっては“犯罪者の息子”ってことで差別的なり侮蔑的なりってなりそうなもんだから、矢晴自身も純に話していいものかと逡巡しつつ、話しても純は大丈夫、と意を決しているわけだか...

■【売れうつ】の二次創作(44)(小説)

 いつまで純の寝室で一緒に寝るんだろうかなあ、と思いつつ。 いつまででも一緒に寝てほしい。 純が年季の入った古印葵ファンという事実を矢晴に知ってほしくてちょこっと妄想した。正解はこたつです。 ■

矢晴の連載時期

 【第22話】で矢晴の連載中に父親の事件のことが知らされたのが、「ちょうど1年前」と表現されていて、ちょうど……? とずっと気になっているけれども。 矢晴自身のA誌での連載はいつからいつまでなんだろう? と改めて考えてみる。 純が、古印葵の布教活動を始めたのが7月なので、連載開始は7月初旬くらいかな? とは思う。6月中旬〜下旬くらいの可能性もあるけど。 A誌自体は、週刊誌な気がするから、週刊誌として考えるけども、毎週原稿が上がらず、1回分の20ページのためにネームを100ページは描いてて、打ち合わせして、1回毎に3回の休載が入るとして、月1くらいの掲載で、4回まで。とすると、最後の第4話の掲載は10月〜11月くらいにはなりそう。 父親の事件が11月らしく、事件の報告があってから半月後くらいで打ち切りにしている。作中の現在が12月だから、まあほぼ1年前、にはなるんだけど。 ちょうど……? 矢晴の最後の掲載が10月として、次の原稿作業をしている間に父親の事件の報告があり、それ以上描けなくなったから、と11月に連載打ち切りにしてもらって10月掲載の第4話で終わらせた、という感じになるのかな。 11月に事件があって、12月に父親の脳腫瘍が見つかった知らせを受けて、作中今が12月だから、母親からの最後の連絡がちょうど1年前、と言えなくもない。 けども、ひっかかるのは、序盤の「1年以上疎遠」とか「1年以上連絡とってない」とかで。去年11月が最後の連絡だったとして、以上にはそれを含むとは言え、なんとなし、1年“以上”ではないんだよなあ……、と重箱の隅をつつきまくりたくなる嫌な性分。 矢晴の言ってることだけならわりとぼんやりしてる部分もあろうかと、と思うんだけど、純曰くのほうで菊池さんも言ってるから、気になって気になって。 だって、作中どう考えても菊池さんと純が小説の挿絵について話してた時、10月なんだもん。矢晴の連載終了が去年11月としても1年経ってないんだもん。もんもんもん。

お見合い

 ここのところ新規にこのブログを知ってくださった方が増えたようで閲覧数がごりごり上がり、もうじき6のゾロ目になりそう〜と思っていた全期間の閲覧数がその瞬間を目撃できず軽く超え、もうじき68000くらいになりそう。アンケートの回答も増えてて、コメントもいただいたりと、ありがたやありがたや。 さて、本題。 【第22話】で矢晴の生い立ちや両親のことなどがかなり詳細に語られて、矢晴の両親はお見合い結婚らしいことがわかった。 それぞれ、真面目だけど無口で物静か、社交性があるわけではないのでそれなりにいい年まで交際相手もいなければ結婚の気配もない、という感じで、地元のツテやらなんやらみたいな感じでお見合いになったのかなあ? とか考える。 矢晴の叔母は雰囲気、母親の妹、という感じもあるから、矢晴の母親が片付かないと叔母が結婚できないじゃないか、みたいなところもあったのかな? とか想像してみる。 矢晴は両親のなれそめを母親に聞いた時に『結婚しないと親に怒られるからお見合いしただけ』と言われてちょっと困惑した感じだけれども、母親にとっては相手が物静かで怒らない人だから結婚することにしたんじゃないかなあ? とは思う。情熱的な恋愛はなくとも、お互いの性質が合っていた感じはする。 矢晴の家はマンションというより団地のようで、両親ともに実家からは疎まれている雰囲気もあり、それぞれの実家からはそこそこ離れた(隣県とかくらい?)土地で結婚生活を開始した感じかな? と思える。 矢晴と矢晴の姉は、父方の祖父母の援助もあって地元でなく、遠くの大学に進学してそれぞれ一人暮らしをしていた、ということだから息子(矢晴の父親)には辛辣でも孫たちには甘い祖父母なんだなあ、と思う。 矢晴の住んでたアパートはこの時に一人暮らしを開始した部屋なのかな? と思考が逸れつつ。地元を離れて東京ないし関東圏の大学に進学して一人暮らしをしていた矢晴が関東圏に行きたがったのはやっぱり漫画の持ち込みとかのために出版社が近い方がいいとかあったのかなあ? 話が逸れついでに、矢晴の地元というか、両親および祖父母の出身は、なんとなーく中部地方くらいかな? と思えた。純は「腰をいわす」とか言っちゃうから関西〜広島方面みたいな感じもするなあ、と思ってて。ふたりとも大学進学で上京してる感じだから、そのうち田舎に帰るエピソードとか来るのか...

デビュー作

 古印葵のデビュー作が【春眠の底】ということが確定して、純は矢晴のデビューからずっとファン、という筋金入りなことが確定して、転げ回りたいくらい嬉しかったりする。 矢晴は大学4年の春、21歳で、A誌で【春眠の底】で商業誌デビュー。15歳から投稿作を描き続けてきての21歳だから、デビュー前に何本くらい漫画を描き上げてきたのかなあと思うと、純はそこらへんも読んでみたいと思ってるだろうなと、思う。私も読みたい。 純は大学の友達との旅行中に【春眠の底】を読んでいるから、春休み中かな? と思う。たまたまA誌を買って、たまたま古印葵のデビュー作に行き当たったというよりは、毎週A誌を買って読んでて、古印葵のデビュー作にハートわしづかみされた、って感じだろうなあと。『A誌によくあるラブコメではない』と雑誌の傾向もよく知ってるし。 純は22歳で【鬼弾児】でデビューしてて、矢晴にも読んでもらえてる。古印葵のデビューから3年。「古印葵と同じ雑誌でデビューしたい」とがんばって苦節3年。がんばったな、純。 そんながんばったのに、純のデビューによって追い出してしまったかのように矢晴がB誌に行ってしまったのが、辛い。 矢晴が賞とって、ぼちぼち連載を〜って担当が連載枠取ろうとしてたけど、先に期待の新人(純)に連載させたいからって連載枠横取りされたみたいなことだったら、そりゃもう矢晴が純を恨んでもいいような……? 矢晴はやっぱり「連載してこそ漫画家」みたいには思ってそうだし、連載確定で継続収入が確定することで生活安定とか考えてそうな感じはあるから、連載くれないA誌よりも連載ちらつかせて誘ってきたB誌にふらっと行ってしまってもおかしくはなさそうだけど……、と勝手な想像を膨らませている。

君の命は美しい

 \祝/1111記事目! 1100記事目が実は「だい22わ!!」だったりする(調整した)んだけども、カウントしようかしまいかと悩んでやめてしまったりしていた。そこそこ大台のゾロ目だし、と今回。 閑話休題。 【第22話】 のラストページ『君の後ろの崖が浅くなるならいくらでも言ってやるよ』『君の命は美しいよ』と純が言うのが、とてもとても素敵でたまらん。なんでお前はこんな歯の浮くようなキザなセリフをいとも簡単に言えてしまうんだ、童貞のくせに! 矢晴の命、人生、魂ぜんぶを讃えるような『君の命は美しいよ』が矢晴にどんなふうに受け入れられて、どんな表情をさせているのか気になるんだけど、矢晴の後ろの崖は矢晴の命、存在を祝ぐ大量の花で埋め尽くされてもはやすごく浅くなってるのが、純と矢晴の愛が両想いな証左かしらねえ。 お花畑でいいのよ。 『君の命は美しいよ』というセリフが、美しいの反対側に醜いがあるかなあ、と思うんだけど、以前に純が自分のことを『醜い純』と言っていたり矢晴が『私達の醜さも認めろ』と言っていたりの純の醜さは置いといて(というか純の『私を愛してるくらいに』のセリフは「醜い私を愛してるくらいに」だったりするのかしら? とか思ったり)矢晴は美しいんだという純のありったけの賛美なのかなあ? とか考えてみたりした。 「美しい」ことに並々ならぬ執着がありそうな純にとって、矢晴の描き出す世界や言葉や、矢晴自身がどんだけ「美しい」のか、そのうち純曰くで詳細に語られるかなあ。わくわく。