デビュー作
古印葵のデビュー作が【春眠の底】ということが確定して、純は矢晴のデビューからずっとファン、という筋金入りなことが確定して、転げ回りたいくらい嬉しかったりする。
矢晴は大学4年の春、21歳で、A誌で【春眠の底】で商業誌デビュー。15歳から投稿作を描き続けてきての21歳だから、デビュー前に何本くらい漫画を描き上げてきたのかなあと思うと、純はそこらへんも読んでみたいと思ってるだろうなと、思う。私も読みたい。
純は大学の友達との旅行中に【春眠の底】を読んでいるから、春休み中かな? と思う。たまたまA誌を買って、たまたま古印葵のデビュー作に行き当たったというよりは、毎週A誌を買って読んでて、古印葵のデビュー作にハートわしづかみされた、って感じだろうなあと。『A誌によくあるラブコメではない』と雑誌の傾向もよく知ってるし。
純は22歳で【鬼弾児】でデビューしてて、矢晴にも読んでもらえてる。古印葵のデビューから3年。「古印葵と同じ雑誌でデビューしたい」とがんばって苦節3年。がんばったな、純。
そんながんばったのに、純のデビューによって追い出してしまったかのように矢晴がB誌に行ってしまったのが、辛い。
矢晴が賞とって、ぼちぼち連載を〜って担当が連載枠取ろうとしてたけど、先に期待の新人(純)に連載させたいからって連載枠横取りされたみたいなことだったら、そりゃもう矢晴が純を恨んでもいいような……?
矢晴はやっぱり「連載してこそ漫画家」みたいには思ってそうだし、連載確定で継続収入が確定することで生活安定とか考えてそうな感じはあるから、連載くれないA誌よりも連載ちらつかせて誘ってきたB誌にふらっと行ってしまってもおかしくはなさそうだけど……、と勝手な想像を膨らませている。
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