補完
純の足りない部分を矢晴が補い、完全にする。
純に足りないのはなんだろな、と思うと、「他人への優しさ」になるのかな? とは思う。矢晴には優しいけどねー。
矢晴が純を窘めたシーンはといえば
- 【第11話】『矢晴さんはヒモの才能がありますよ』『他人にほっとけないと思わせる人間ってそんなにいないですから』という考えなしな感じの純に、矢晴が言った『他人に愛される弱者しか救われないって話ですか?』。
- 【第12話】クソ編集の細川のスピード離婚を喜々として話す純に矢晴が『お前はもっと広い家に一人ぼっちで住んでたろ』『純だって私が家出るって言えば3ヵ月どころか1ヶ月で2人暮らし終了するだろ馬鹿にする資格ないよ』『それにさっきからさ使わないって決めてたチクチク言葉言いまくりだな』。
- 【第15話】慈愛の話をした純に矢晴が『相手を思い通りに……理想の一部にしたかったって素直に言えよ』。
- 【第16話】純の攻撃性について、四階の一件を引き合いに出して『いつかなにかの歯車が狂って私も四階になるかもしれない!』『なにも考えずになにが「矢晴には」だ!!』『お前はあの時みたいに後先考えずに頭の回転早くして言葉だけ探してボロカスに言い返す!』。
その他、日々のおしゃべりで矢晴が先輩風吹かせていろいろ言うのを、純は素直に聞いて憧れて自分自身に取り入れているんだろうな、という感じはする。
純が「後先考えずに四階を攻撃した結果……」と編集部での騒動が起こったのではないかと反省し、真摯な態度で女性陣に真相を確認しに行った純は、矢晴にとって、「人間は変わる」という希望をもたらした。
純自身は、自分の好きなもの以外にはかなり冷たいもしくは興味がない、というタイプであった感じはするので、矢晴の影響で丸くなった、とでも言えるのかな。とはいえ、外面は良さげで表向き笑顔が多く付き合いやすい陽キャという雰囲気が強いので、周囲にはそんなに変わった感じは与えないような、気がする。
純自身が矢晴の影響で『優しくなろうと思った』と言い事実矢晴の目には優しくなったように映り、純の古印葵作品への理解が深まっているこの現状。純のさじ加減とも思うものの、矢晴の人柄と作品をも補完してくれているなあ、と思う。
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