会話のズレ

 ときどき感じるんだけども、矢晴と純の会話にズレがあるなと。

天才同志の会話だと、相手の言いたいことを察してか速解してか、数段階ずつ飛ばしてるようでいて会話が成立するみたいなところがあるように思うんだけど。共通認識の部分は省いちゃうから常人がはたから聞いてると発端からいきなり結論に至ってて途中はどこへ行ったんだ? みたいになるやつ。

純への矢晴の返答に対する評で「うつ病の被害妄想からか返事になってない、会話が成立してない」みたいなことを見かけてて、その時の会話としては、私からは普通に会話になってるように見えてたから謎だったんだけども。【第12話】の純からの例示と問いかけから矢晴の病気の話、それに対する純の言葉の流れが、数段ずつ飛ばしてて私には純の言葉が理解不能という状態になって、こういう感じだったのかな? と思い至った。違うかもだけど。

【第11話】で『お前の口は速くて話がコロコロ変わる』『手も速くて絵もポンポン 出てくる』『こっちの脳はまだ5駅前で停まってるのに』と純の思考速度について行けないみたいなこと考えてるけど、まともな時の矢晴の話は3駅飛ばしでワープしてるみたいなとこがあるような気がするんだよなあ。

そこらへんが純が矢晴に惹かれる所以な気がするけども。

ただ矢晴は、噛み砕いてわかりやすい話をすることもできる人だから、数段飛ばしてても飛ばしてることを気づかせない気がする。本人も気づいてないかもしれない。

矢晴と純の会話のズレが、頭いい矢晴とポンコツな純みたいに見えるのかなーと、ちょっと思った。純はそんなにポンコツじゃないはずなのに、矢晴の前だとなーんかポンコツに見えるんだよなあ。


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