中学2年生向け
望海可純が自身の漫画に対して言ったこと。
とはいえ、この世の中、創作物やら解説書やら基本的には「中学生でも読める」「中学生でもわかる」ように書くべし、となっているかと思う。難しい専門用語を羅列せず、どんな人にもわかる・楽しめるようにの基準が中学生。
王道バトル漫画だから中学2年生(いわゆる中2病)向け、というわけではなくて、「わかりやすさ」の点で、中学2年生向けにしてるかと。(それがセリフが長くて野暮ったいと純が自身の漫画を嫌う理由だろうけど)
さまざまな知識レベル、読解レベルがあるなか、ターゲット設定を中学2年生あたりに持ってくると、下は小学生(ちょっと背伸びして見る)から上は上限なしですべての人を対象にできる。
それだけの広範囲のターゲットのうち、漫画を読む人8割のうち、バトル漫画が好きな人8割のうち王道が好きな人8割のうち……と、「望海可純の漫画を好む人」まで範囲を狭めていっても相当数の人間が残る。結果、望海可純は売れっ子になる。
古印葵の漫画は、そういった面では、ターゲット層がそもそも狭いと思う。大学生レベルか玄人向けか、みたいな。
B誌は「古印葵が国内・海外のコミック賞で部門賞を獲った」から、話題性や外部評価のみで声をかけて、古印葵らしくない漫画を描かせようとして、古印葵の漫画をことごとくボツにしていった。
A誌に戻ったときの新担当の菊池さんは、古印葵の漫画が好きだったけども、より多くの人に読んでもらえるようにと、流行りのジャンルをすすめて、古印葵らしさを削っていった。
編集として一番古印葵を理解していて有能だったのは、古印葵の最初の担当さんだよなあ、カムバック担当さん、って気分になる。
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