間に合った純

 矢晴の状況は、やっぱりそれなりにひどかったわけだけど、完全に手遅れにはなってなくて、純が間に合ってよかったなあ、と思う。

アパートの部屋はゴミで埋もれてて、かなりヤバい状態ではあったけど、矢晴自身は、バイトに行けてたし、風呂に入ることができてた。病院に通って薬をもらうことはできてた。

ただ、アルコール依存症もあったから、精神科の薬とアルコールの取り合わせで、いくら薬を飲んでいても良くなりようがなかったとは思うのだけど。

この状態で冬になってたら、いよいよヤバかったかもしれないけども、その前に純が間に合った。

こんな生活になってから1年ちょっとだったっていうのも、まだ取り戻せる程度で済んだところかなあ? と思う。

【第9話】で『好きな人が目の前で死にそうだったからあれこれ悩む暇がなかったんです』とさらっと告白してるようにも思うのだけど、純は矢晴の現状を知って、かなり焦ったんだろうなあと思う。矢晴が精神を病んでるって話を担当編集から聞いたときに最悪を想像しちゃっただろうし。

担当編集から古印葵が編集部に来ることになったよって連絡もらったときは、相当喜んだろうなあと想像できる。

編集部で会えた古印葵はわりとボロボロでかなり心配な状態には見えただろうけど(元気な頃の古印葵知ってるし)、歩いてるし会話できるしで多少は安心したかな?

アパートの部屋見たときは、また最悪を想像しちゃっただろうけども。ほんと、間に合ってよかったよー、純。


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