蜘蛛
矢晴のアパートで、眠れず動けずで横になってるところに来る蜘蛛。矢晴の願望『外のことを私に見せないでくれ』と蜘蛛の糸で頭を覆われる矢晴のイメージ。
トラウマな記憶から現実を見ているもののほとんど思考できなくなった矢晴と「一緒に暮らすための契約書を作ろう」とはしゃいで矢晴を抱きしめる純。矢晴の首についている蜘蛛。
純との暮らしのなか、思考の共有中にこたつの上に現れた蜘蛛。
純が差し伸べた救済が、蜘蛛の糸のように脆いものだってことかなあ? とか、純が矢晴を罠に囚えてじっくり喰らい尽くすってことかなあ? とか。折々、現れる蜘蛛がなにを示しているのかは明示されてないから、各人のイメージに一任されていると思うのだけど。
行間を読むってのは、各人の想像力による描かれていないことの補足行為で。私は極力「行間を読みたくない」と思っていて、「描かれていることのみから読み解きたい」と思っていたり。各人が読んだ行間の話を聞くのは大好きだけど、自分は行間を読めないなと思うことはしばしば。
「蜘蛛は矢晴の幻覚と幻聴の産物」という話を見かけて、どこでそれがわかるのかが私にはまったくわからなくて、詳しく聞いてみたいなあと思いながら眺めていたり。
純の家に現れた蜘蛛については、あのロボット掃除機たちに捕まらずに純の家で生息できていてすごいな! みたいな感想しか持ってなかったりはするのだけど。
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