ライバル心とか対抗心とか
才能のある者同士の物語というと、だいたい、「相手の才能に嫉妬して」「勝ちたいと思って」「勝負して」みたいになると思うんだけども。
純は、古印葵の漫画に心掴まれてて、かなり強火のファンで、憧れてて、大好きで、執着してて、と思いつくまま並べても、別段、「古印葵に勝ちたい」とかの気持ちが出てきそうになく。同じ雑誌でデビューしたくて月例賞に応募するくらいだし。デビューして漫画家になったら、憧れの古印先生にご挨拶して仲良くなりたかったんだろうなあとか思う。
矢晴は、望海可純の漫画はうまいと思ってそうだけど、「ライバル視して同じ雑誌に載りたくないからB誌に移った」ってわけでもなさそう(語られてないだけかもしれないけど)。でも、デビュー作と連載2話目までしか読んでないのに望海可純の名前を覚えてたってあたりは、もしかしたら望海可純に何らかの感情をいだいていそうには思う。
ただ、今の矢晴は、漫画家として人気出てていっぱい売れてる純のことを、「成功した漫画家」として羨んでて、「成功してない漫画家」の自分と比べて、自身を嫌ってそうには思える。
漫画の内容とか描き方とか作風も違うしなあ。お互いを高め合う存在にはなれそうだけど、ライバルではないなあ、と思う。
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