純の順風人生

上薗純望海可純
19歳※大学生、旅行中に古印葵の漫画(春眠の底)を読む
20歳
※コミケに参加している(台車が必要なほど大手)
※牧野先生に師事・アシスタントをしている
21歳
22歳E・B大賞の授賞式で古印葵のサインをもらう
A誌でデビュー(鬼弾児)する(担当:飯田?)
23歳A誌で連載開始(シヴァ・アンバー)する
24歳
25歳連載は10巻を超えていた
古印葵の連載に喜ぶも、古印葵らしさのない漫画に愕然とする
古印葵の布教活動を始める(2020年7月13日ブックワインインタビュー)(担当:桜木)
26歳秋頃15巻が発行。アニメ化。累計1400万部
菊池担当の小説の挿絵に古印葵を提案する
秋の終わり、古印葵と出会う・手帳にサインをもらう
古印葵と同居を開始する
27歳古印葵と同居
古印葵の漫画の最初の読者になる
28歳
29歳幸せにする

 純の実力的には、わりと遅咲き? とも思えるのだけど。けっこうな大御所先生に師事してたり、コミケに参加するのに台車が必要なほどだったり、というエピソードからは、もっと早くにデビューしててもおかしくなさげ。古印葵と同じ雑誌にってのにこだわっちゃった結果かな。

最初の連載が人気出て、連載が15巻まで続いててアニメ化もして、戸建てのお家も持ってて、純の人生、順風満帆と言いたいところだけども、古印葵関連では不遇。

がんばって同じ雑誌でデビューしたのに、古印葵はA誌を去ってしまい、消息不明。3年ぶりに戻ってきての連載も古印葵らしさのない作品になっていた。その落胆たるや。

『もっと布教してこの世の基準を私寄りにするしかない』っていう思考も怖いんだけども、やり方と状況がマズイなあと。プレゼン下手ってのもあるけども、古印葵の3年ぶりに掲載された漫画が、純自身『どうしてこうなった?』って思える代物になっちゃってたから、純がどんだけ「古印葵はいいよー」ってふれて回っても、世間は最後の連載だけ見て「古印葵はダメ」って判断しちゃうだろうし、すでに古印葵は病んじゃってる。

アシスタントとのライングループを古印葵絡みの発言を最後に退会しちゃった後で、アシスタントとの通話で『エモーショナル系の感動なら古印葵作品おすすめだよ』って言ったって、アシスタントの中じゃ「古印葵の話はうかつな返事するとヤバイ」って認識されてるだろうから、そりゃあ静かになるよー……。プレゼン大失敗。

純はもっと早くからずっと、古印葵の布教活動をしてなきゃ、って状況だった。そしたら、古印葵の短編集を読んでくれる人も増えたかもだし、B誌に行っちゃった古印葵を引き戻せたかもしれない。引き戻せずともなにかしらの良い評判が立つことでB誌での古印葵の扱いは変わったかもしれない。(そうなったら、この漫画始まらないけども)

それでも、なんとか布教活動を続けてたおかげで、「望海可純は古印葵のファン」ってのは周知されて、担当から古印葵の来訪日時をゲットできるまでになって、古印葵と会えて、同居にまで持ち込めたのは、ファン活動の実りだなと思う。よかったね、純。

たぶんこれからの矢晴との生活はけっこう波乱万丈になるんじゃないかと思えるけども、ふたりで幸せになってほしい。


古印葵こと福田矢晴に一途に執着する望海可純こと上薗純が好きなんだけども、第6話の純の高校時代のエピソードは余分だったなーという気がしている。

純の現在の行動が、「高校時代に助けられなかったクラスメートの代替品として古印葵を助けることによって罪滅ぼしをしようとしてる」みたいに見えてしまって。

「誰も助けになる人がいなかったら死んじゃうんだぞ」っていう挿話なんだろうけど、どうにも、純から矢晴への愛情の純度が下がってしまうような気がしてしまう。

編集部で『数年前に亡くなりましたよって人づてに訃報聞いたりするんですよね』って言われた時の衝撃と、矢晴の部屋を掃除する時の純の思考だけのほうが、純度は高いかなーと、思う。これから先の展開で、この挿話への印象が変わるかな? どうかな? とは思っているけども。

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