【感想】第2話 後悔・プライド
第2話は、純と矢晴の入浴シーンから始まる、というと語弊があるが、前回粗相して『一緒に風呂に入ろう』からの続きである。
お風呂で洗われている矢晴と、洗っている純のシーン。純が躊躇いなく矢晴の汚した服を洗っているところを見る矢晴はかなり落ち込んでいるが、そこで純がかける言葉がかなり好き。『体の外側のことはいくらでも見せてよ』『内側はいくらでも隠せるんだし』内心では、心の内を語ってもらえるまでになりたいだろうに……と、後の話を読んでから舞い戻ると、見え方が変わるシーンかと思う。初見時から好きなシーンではある。
その後、ソファーに横になりテーブルに置かれている純の単行本を見つめて、矢晴が過去を思い出す。デビューから漫画を描かなくなるまでの数年間。記憶をたどりながら自然な流れで、過去(現在)と話が進み、純と矢晴が出会うきっかけとなる編集部からの連絡となる。
矢晴が編集部へと向かう道すがら、商店の窓に映った全身に、どす黒い感情が芽生え、そして素の感情へと戻っていくところ、矢晴は『それで全部終わりにしよう』と考えているが、漫画への未練を捨てて筆を折るだけではなく、命を断つことまで考えているのではないかと思えてしまう。
そして編集部。担当菊池のふくよかさも、菊池との無言の時間もなかなかに厳しいのだが、四階の登場が矢晴に大ダメージを与える。
そこに登場するのが、望海可純。
矢晴が望海可純を見た時、かなり冷静に観察しているところが、けっこう好き。観察されている純は、古印葵に会えた高揚からか、耳まで紅潮させているのが、かわいい。純の影にある矢晴のコマとその隣の純の顔のコマとで並んでふたりの様子が見えるのがいいなあ、と思う。
最終ページ、大ゴマで、純が『望海可純です』と自己紹介する笑顔は、矢晴に『優しい顔…』と思わせる。この笑顔、ほんとかわいい。純の古印葵への気持ちが溢れてて、とてもかわいい。
純の登場シーンからの3ページ、どこをとっても純がかわいい。この純のかわいさからの第3話の展開の、その落差が激しすぎて、純の怖さが一層引き立つのが、漫画がうますぎてこわい。
- 第1話ラストからの続き。同居1ヶ月。
- 過去回想、デビューから漫画を描くのをやめるまでの経緯。
- 現在に流れて、担当から連絡をもらい編集部へ出かける。
- 編集部で四階と遭遇。
- 望海可純と出会う。
第2話で、矢晴の過去がさらに細かくわかり、そして純との出会いまでが描かれる。
過去回想に入るところ、ソファーで寝ている矢晴の顔がかわいくて、好き。
編集部で出会ったときの、純の優しい笑顔がとても可憐でかわいい。
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