家族について
矢晴は、家族構成はわからないけども、家族とはもともと不仲で、うつ状態に陥ったときには『人生で一番険悪な状態になって』いた。たぶん、連載用の漫画を描く時間を捻出するのにバイトしてる時間すらなくなって、『金も底をついて』家族に金の無心とかしなきゃならなくて、みたいな状態だろうなあと思える。矢晴には頼れる家族はいない。
純は、家族構成はわからないけども、両親の姿は【第6話】で少し出てくる。その回想で廊下を歩く足元は少年っぽいから小学生くらいの頃の記憶かな? 父親はけっこう痩身で、案外歳いってる感じだから、純自身、遅くにできた子供なのかもしれないし、数人上の兄弟がいる末っ子かもしれない。
献本を10冊実家に送って親戚に配らせることができるくらい、親戚含めて家族が多い、感じ。仲の良さはわからないけども、『親戚に配らせます』という言い方が気にかかる。人気作家となった純は、家族のなかでは出世頭で一番偉い、みたいなことになってるのかもしれないけども。
純が実家に送る荷物の中には緩衝材も兼ねてかいろいろ詰め込んでるけども、「気に入ってるものだから家族にも食べさせたくて」で詰めてるのか、「お取り寄せで買ったけどイマイチだったから実家に送っちゃえ」で詰めてるのか、というのはどっちなのか気になってしまう。
とはいえ、純は漫画家として成功していて収入もじゅうぶんにあるし、自分の家も持ててるから、家族に頼る必要がない。
頼れる家族がいない矢晴にとっては、純が手を差し伸べてくれたのは地獄に仏だったなと思う。純の実家は遠そう(近かったとしても宅配を使うくらい縁遠い)だから、矢晴を引き取ったことに純の家族が口出ししてくるとかもなさそうだし。
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