欲
純には『執着の過ぎた好意』はバリバリあると思うのだけども、それが“性欲”に直結しているかと言うと、純の自覚では『実在する人間に欲情したことがない』。
純は『生まれてから今まで2次元でしか抜いたことがないオタクだから!』と言うから、「2次元(漫画・アニメ)には欲情する、3次元(人間)には欲情しない」と言えるかもしれないんだけども『実在する人間に欲情したことがない』という言い方が若干ひっかかる。
純のことを、脳みそだけで気持ちよくなれるから肉体の接触必要なさそう、とか思ってたのはあながち間違いでもなかったみたいだけども、こう思ってたから、抜くのか……という謎のがっかり感を得たわけで。抜くのか……。
“性欲”とは……と考えてて、性的欲望なのか性的欲求なのか……とか、だんだんこんがらがってくるんだけども。
矢晴は、純に欲情するのかしら? オキシトシン効果のオスの交尾行動がうんちゃらって感じで、実は純じゃなくてもいい感じとかあったりするのかな?
いろんな欲望、欲求があるのは、やっぱり矢晴のほうって感じがするんだけども。そうやって欲が出てきた感じは、純の家で安心して暮らせてるんだなとかも思えたりはする。
純のほうは、古印葵を手に入れるまでは【純、曰く】でも純にそれなりに暗い欲望がありそうな描かれ方だったけど同居してからはずいぶんとおきれいな感じはする。きれい過ぎて怪しい、とも言えるかなあ? むしろ自己超越の領域に至っているような気がするんだけども、純。
【第15話】【第16話】で純の歪みの部分がちょっと見えてきた感じはするけども。“欲情したい”欲ってなんていうんだろうな……。
『死ぬまで孤独じゃなくなる約束』が死ぬまで添い遂げる方向だと、父とその友人よりも両親の関係に惹かれそうな気がするのに、父の友達の言動をがんばって納得できる形に構築してるあたり、父親とその友人の「男同士の友愛」が重要そうな感じがするんだけどな、純。
なんかこう、いろいろ考えていたら、矢晴自身も「7年付き合った彼女は幼馴染」というあたりに、ちゃんとした恋愛したことないんじゃない? という気がしてきた。すでに家族レベルで身近で親しい感じだったから惰性で付き合ってきたとかだったり……? とBL的に都合よく処理しようとしてしまう。本気の恋愛は純としてくれー! みたいな。矢晴が古印葵として描いた理想の恋愛を純と実践できたらいいんじゃない? とか矢晴の漫画の内容まで勝手に決めつけてしまうけども。
矢晴のデビュー前からかデビュー前後から彼女と付き合ってて、古印葵の漫画は矢晴の忘れたくないもので構成されてる恋愛漫画だということは、彼女との恋愛が描かれててもおかしくないのだけど、そうなると純が憧れていたのは「古印葵の漫画に描かれた矢晴と彼女の恋愛」になってしまって、んんんッ、てな感じなビミョーな気分にはなる。さすがにそれはないだろうと思いたい。
結局なにもまとまらないまま、終わる。
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