安心させたい

 純が矢晴を「安心させたい」とか「どうすれば、どう言えば矢晴は安心するのか」とか考えてるのは、健気で可愛いなと思うのだけど。

『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』とエロカッコイイ顔して劣情を煽るだけ煽ってきた状態で、『私は矢晴を安心させたいだけなんだ』と言うのは、お前結局なにしたいねーん! って飛び起きちゃうわね、そりゃあね、と思う。

「矢晴の欲望を叶える」と「矢晴が安心して不安なく暮らせる」は違うし。矢晴が安心するためには、純が無害で信頼できるって思わなきゃなんだけど、あのエロカッコイイ顔が矢晴フィルターかかってたとしても、アウトな感じはする。

『矢晴が望めばなんでもするよ』と純は言うけど、矢晴が自身の死を望んだとて、純はそれに手を貸すなんてことするわけがないんだから、「望めばなんでも」じゃないんだよなあ……とは思う。

ただ、ここは前提として「純は二次元でしか抜いたことがない(人間との性交渉はしたことがない)」けど「矢晴が望めばなんでも(矢晴とのどんな形の性交渉でも)するよ」というだけではあるかなとは思う。

その後、「孤独にさせない」「慈愛」「安心させたい」と話が続いたのが、純が下手打った感じはしないでもない。

でも、そこらへんの話をしないで「矢晴のことが好きだから」とか言っても、結局のところ、矢晴は飛び起きて純を責め立ててたんじゃないかなあ? とは思える。「好きだなんて甘い言葉で籠絡して操ろうとしてる、支配しようとしてる」とか言いそう。

はてさて。純は結局矢晴を安心させることができるのかどうか。というと、同居前、初めて矢晴が純の家に来た時は、満腹になって、ゼロクッションの効果もあってか、安心して微睡み、純に自然な笑顔で『……おかえり』と言った、その時間は、ずいぶんと安心して過ごせていたと思えるのだけども。寝惚けてたとしても、寝惚けられるほどリラックスしているわけだし。もうほんと『こんな日がずっと続いたらいいですね』なんだよねえ!

でもって、矢晴は純の突飛な行動に対して不安を感じてることはあまりないようだし、スキンシップが密なときには笑顔も出るし、純が変なこと言わなけりゃ、それなりに。

とは、思える。

純が「変なことを言う」というよりは、矢晴が純の言うことをネガティブに変換して受け取っているから、純がなにを“言って”も、矢晴の安心材料にはならないんだろうな、という感じかしらねえ。

純は矢晴を安心させたいなら毎日、矢晴のことを「大好きだよ!」って言って抱きしめるくらいが、いいんじゃないかしらねえ、と思ったりする。


そして、なんかセリフ確認するのに改めて【第8話】と【第15話】を並べてて、リビングの時計の形が違うのね、ということに気づき。【第8話】だとオシャレ〜な感じの文字盤に数字のない時計で、【第15話】だと文字盤の数字がくっきりはっきりわかりやすいタイプの時計で。

リビングでの過ごす位置によって見やすい場所にいくつか時計がかかっているのかな? とか思ったりもしてみる。

ついでに矢晴の部屋は時間だけが見れるデジタル時計で、純の部屋は日付、温度、湿度まで見れるデジタル時計なんだなあ、とかも思ったりした。


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