攻撃しない約束

 「攻撃」とはどこからどこまでの範囲であろうか……と、悩む。矢晴が「それは攻撃だ」って言っちゃったら純がどういうつもりであれ攻撃になってしまって、約束を破ったことにされてしまうのだけど。

口約束は破り放題と同じ理屈になるので、さすがに矢晴もなんでもかんでも攻撃認定はしないだろうけど。

純は、矢晴に『閉じ込めたりとか怖いこととか危害を加えるとか絶対しません』と言っているから、「攻撃しない」もすでに含まれていたような気はするのだけど。

「逃がしたくない支配欲」で矢晴を純の家に縛り付けようとするのは、閉じ込める・危害を加えるに該当しそうな気もするし、矢晴の言い方では「支配欲と執着の過ぎた好意が同時にあれば性欲」だから逆を辿って「性欲には支配欲と執着の過ぎた好意が含まれる」にはなりそうで。

純が矢晴に「性欲」として認定されるような行動を取った場合、それは「攻撃(危害を加える)」と認定されてしまうのではないか……? と危惧してみたりする。

矢晴が忌避するのが「恋人でもない赤の他人からの性的接触や性欲を向けられること」だとして、現状、矢晴は純への恋心を認識し始めた段階で、純の気持ちは不明。恋人同士になるには、純の気持ちを確かめないといけないけども、矢晴ははっきり聞いて「そんな気持ちは全然ないよ!」って朗らかに言われたら立ち直れないから聞かないし、聞けないし。

純から『矢晴が望めばなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』ってエロかっこよく言われたところで、そこに純の気持ちがないなら、意味がないって感じにはなるだろうし。

「矢晴が望んだから、純が恋人になった」というのは矢晴の望まない形だしなあ……。純が矢晴に恋い焦がれて求めないと! でも、性欲丸出しとか欲情して迫ったら攻撃認定されるから気をつけろ! みたいな、無理ゲーな感じがひしひしと。


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