一線の超え方

 純は矢晴に「性欲だろ」と断じられて喜んではいたけど、別段、その時点で矢晴に欲情してたわけでもなく……。

一線、のラインがどの程度かによって、両者に恋心も欲情も興奮も必要なかったりはするなあ……と思いつつも、できれば、性的接触なり恋愛発展なり、して欲しい一線。

パジャマの裾を掴んで縋り付く矢晴のいじらしい泣き顔に、純がときめいたりしてくれてもよくてよ? とか思わないでもないが、そんな場面で欲情したりしたら矢晴に嫌われそうなので、そこまでの興奮はせず、普段の感じで「かわいい!」って思ってくれる程度でいいし、庇護欲掻き立てられて抱きしめてあげてくれたらいい。

純が矢晴を「かわいい」と思っているのは、明らかに恋心だと思うのだけど、純自身に恋の自覚がないから、「かわいいものを愛でる=慈愛」みたいになってたりするのかな? とか思ったりする。

矢晴のことを守りたい、助けたい、かわいい、世話したい、好き、全部ひっくるめて、純の辞書には「恋」がないから「慈愛」になる、みたいな感じではあろうかな、と思うんだけども。

性的接触なり恋愛発展なりで一線を超えるとして、純から行動を起こすことはないと思う。矢晴が襲われるのを警戒してることを純が知ったから、矢晴の同意を得ないで純がなにかするとは思えない。純が矢晴に好きだと告げて、なにかしら、という発展は期待したい。

でも、純は矢晴への気持ちを恋愛方面でとらえてはないし、矢晴が純への恋心の芽生えに恐怖して逃げ出したってことを理解してるのかどうかもわからないから、純から矢晴を恋愛方面へ導くってのが想像つかない。

ついでに、それだと、純が矢晴の気持ちを利用して、操りやすいように、支配して……みたいになっちゃうし、矢晴にもそう思われてしまう気がするから、ダメだよなあ、と思える。

矢晴が純に縋り付いて、離れないでほしいと懇願する中で、純のことが好き、とか、純と恋人になりたい、とか、言っちゃってくれると、いいなあ〜〜〜と思うんだけども、矢晴、言えるかな?

ただ、矢晴が言えて、純がそれを受け入れても、矢晴はまた、矢晴が言ったから純が受け入れただけで気持ちはない、みたいに思いそうだから、二進も三進も。

純から言ってもダメで、矢晴から言ってもダメで、みたいな想像しかできないから、はやいところ、次の話が読みたいなあ……と思う。


コメント

匿名 さんのコメント…
次の話が読みたいですね。