編集者
【売れうつ】はそこそこいろんなパターンの編集者が出てくるけども、作者さんがキャプションで『売れうつは編集者にとって読んで気分の良い漫画ではない。』と書かれるように、“悪い”編集者の見本市のような感じでもある。
“良い”編集者は、古印葵の最初の担当だけではないかな? という気さえする。
四階は人間的にもアウトな性質を持ってる感じではあるけども、『ムードメーカーだし仕事は早いしそれは評価してるんだけどさ』と良い面はあれども、『菊池や数人から四階が怖いって報告はきてて』『たまに電話口で担当作家を大声で怒鳴ってたりする』と人によって態度を変えるあたりを問題視されてはいる。純はその話を聞いて『そういう人って治療が必要だと思いますけど…』と言っている。
菊池は、古印葵の連載作の打ち合わせ、進め方が古印葵に致命傷を与えたくらいに、編集者として古印葵を活かせなかった。善人そうではあるし、古印葵の作品を好きとは言うけども。矢晴もまともにコミュニケーションとらなかったのが悪いと思うんだけども。初手『古印先生ってこの3年間ってなにも発表されてませんけど』『なにされてたんですか?』はキツイわなあ……。
桜木は、純が話しやすい相手というのもあるのだろうけど、社内事情を作家にそんなべらべらしゃべる? って感じはする。ただ、そういう性格だから、『じゃあもし打ち合わせにきてくれるってなったら日時教えましょうか?』なんて言っちゃうんだろうけども。純にとっては良い担当。
B誌の編集は、意思がブレブレで黙り込むこと多くて1回の打ち合わせに4時間かかるとかキツイし、その上役だろうか色眼鏡の編集者は『コミックスの印刷費って結構かかるんで原稿料ちょっとまけてもらえないかなーと』とか『あれ全没ねまた企画からおなしゃーす』とか『コミックスにするとは言ってないけど?』とかひどすぎるし。
矢晴の記憶改変も入っているかも、とは思えるけども、B誌はほんとひどかったと思うんだ。
ピタゴラ的に……と言われてるから、もしかしたら、矢晴が編集から言われた言葉のいくつかは、作家さん自身が言われた言葉かもしれないし、似たようなことを編集から言われた経験から生み出された言葉かもしれないし、と思える。
「この編集は〇〇社の〇〇」なんて特定できるようなものではないと思うけど、こういう経験をされたことがある人は多いような……? 作品の構成上、古印葵の出会った“悪い”編集者が多くなるわけだし、編集ガチャに外れ続けて古印葵はこうなった、みたいな状態だから“悪い”編集者が描かれる、みたいなところ。
全部の編集者がこう、みたいなものではないし、特定の“悪い”編集者を告発している、というものでもないだろうけど、こういう編集者はよくいる、ということにはなる。
人気作家はドル箱だから大事にするけど、零細作家は使い捨て、みたいな構造もあるだろうし。
と、考えるにつけ、古印葵の最初の担当さん、カムバーック! って気分にもなるし、矢晴はなんで賞とってこれからって時に移籍したんだ、バカヤロウ! って気分にもなる。
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