逃がしたくない
【第15話】の矢晴が言った『逃がしたくない支配欲と執着の過ぎた好意があったら』『もうそれ性欲だろ』の「逃がしたくない支配欲」がやっぱりどうも飲み込めず。
純にとっては「逃がしたくない」というよりは「失くしたくない」だろうしなあ、と思うのだけど。
と、考えつつ、「逃がす」は「にがす」と「のがす」があるんだよな、と思い出し。
矢晴にとっては「捕らえておきたい」「手放したくない」の「にがしたくない」であって、純にとっては「手の届かないところにやりたくない」「失いたくない」の「のがしたくない」にはなるかなーと思ったり。
文字で見ると、どちらの読み方になるのやら、とは思うけど、矢晴はしゃべってるんだから明らか「にがしたくない」と言っているんだろうとは思う。
支配欲からの性欲、ってのはわりとまあ、普通にあるものだろうなと思うんだけども、純には当てはまらないなあ……と思いつつ。矢晴がそう思っている、というのは別にいいんだけども、これからそこらへん純と擦り合わせていけばいいことではあるし。
矢晴としては純に「そうじゃないよ」「支配しないよ」とか言われたかったんかしら? とかも思うけど。矢晴の言うことを逐一否定するようなことは、純はやらないと思う。でもさすがに『私』『それがいいな』は矢晴の想定を遥かに超えた反応だったんだろうな、と思ったり。
そういえば、この記事の冒頭を書いていて「飲み込めず」ってところで、【第16話】の矢晴の『「お前は攻撃的な人間だ」って私が言ったらお前は飲み込むか?』と言っていたのを思い出し。ちょっと不思議な言い回しだなとは思ったのだけども、その前の『私はあなたの言葉を着たい』とかから考えると、極論「私が死ねと言ったならお前は死ぬのか」レベルで純が思考停止してることを咎めるようなセリフでもあるんだな、と思った。
その後、純の返答に対して『〈矢晴には〉!! そういうとこだよ!!』『考えないからそんなことを言えるんだお前は!!』と激情に駆られていくわけで。
純も考えてないわけじゃないと思うんだけどな……。自分の攻撃性を自覚した上で、「大事な人には向けない」という理性があるとは思うんだけども。
ただまあ、いつかそれが反転するとか、壊れる、とかはあるんだけども。その可能性まで含んでも、純は『けど 矢晴には攻撃的にならないよ』しか言えないと思うんだけどなあ。
ここら、イチャコラ方面に行く感じであれば矢晴が「絶対? なんで? 私のことが好きだから? 心変わりしない? 約束できる?」って言い募るみたいな感じにはなりそうだな、とか思ったりした。でも矢晴は口約束は信用してくれないから身体に刻みつける感じにはなりそうなんですけども!
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