【感想】第14話 一生・ベイビー
\祝/400記事目!
で、感想を書きたいなとちょっと駆け足した、かもしれない。
はてさて、【一生・ベイビー】。
カラー表紙から。色合いがとてもステキで、綺麗で。矢晴の表情とか、唇の色とか、どこを見ても、矢晴がかわいくてたまらんな……って感じ。新年早々、こんな素敵なものをありがとうございますぅうー! って感じで毎日眺めている。(タブレットの壁紙にしたし、スマホのロック画面にもした)
【第10話】ではタイトル文字を1行で小さくおさめていたのに、【第14話】では大きく、絵にかかってしまうのが残念だなと思ったりもしたけれど、後でタイトル文字が絵にかかることも重要な表現だったとわかり、平伏す。すごい。ベイビー……。
本編は、服を乾かしているであろう乾燥機(純の家の乾燥機、その位置じゃなかったはずでは……? と余計なことを考えつつ)とあらすじ、【第2話】で描かれていた風呂上がりに、ソファーで臥す矢晴のシーンから。
汚したマットレスのクリーニングで『純が怒られるのかな…』と考えている矢晴の思考で、なんで純が怒られる……? と疑問をいだきつつ。「自分のせいで常に他人が迷惑を被る」思考なのかな。
間で純が仕事部屋でマットレスのクリーニングについて問い合わせてるシーンが挟まれ、別に怒られてもいない純と、クリーニングは不可だったけど気にしてない純がいて。矢晴の考えすぎ具合が浮き彫りになるような。仕事部屋で電話してる純が、矢晴への気遣いなのだろうけど、いい子だわ〜。
場面はリビングに戻って。矢晴がリビングのガラステーブルにある純の漫画を見つめる。【第2話】ではここから『漫画を読まなくなったのはいつからだったか』と過去回想にはいるのだけど、【第14話】では『なんでリビングに純の漫画の3巻だけ置いてあるんだ?』と現在の思考に流れる。
純の行動を考えてる矢晴がかわいいし、純はそんなことしてそうでかわいいし。純は結局、毎週編集部に打ち合わせに出かけるのをやめたのかどうか、また気になる。
『一年で一生遊んで暮らせる金額を稼いでいる漫画はさぞ面白いだろう』『けど読みたくない』という矢晴の思考が好き。わかる。ついでにチェーンで雁字搦めな表現が好き。『私が純の漫画を読まない理由が変わってしまう』と相当理性的に論理的に考えてるのに、裏腹に本に手を伸ばすところがまたいいんだ。矢晴ったら。
言い訳しながら本を開いて読み始めて『絵を見るだけ…絵を見るだけ…』って思いながらしっかり読んでるところがまた良い。ずっと、ここに置かれてる本、読んで欲しいなあって思ってたから、読んでくれて嬉しい。矢晴が漫画読んでるよ〜〜〜〜! ってかなり嬉しいんだけど、もしかしたら、純がリビングの扉の向こうで覗いてて同じこと考えてるかもしれない、とかも思ったりする。というか、矢晴が漫画読んでるところを純にも見てもらいたい気持ち。純! ほら! 矢晴が純の漫画読んでるよ!
わりとしっかり純の漫画読んで、書かれてるモノローグの内容分析してて、『私の作品(アレ)への返歌……か?』と考えてる矢晴が、ここで妄想に苛まれていたら「盗まれた」みたいに考えちゃいそうな気がするから、今、すごい明晰なんだなあ、と思うと、矢晴は漫画が心底好きで、漫画を読むってのも矢晴にとって大事なことなんだなあと思う。
『だからわざとこの巻だけリビングに置いたとか?』『いやいやいや自意識過剰過ぎる…』と本を読み途中で戻しちゃったのが、ちょっと残念。1冊読み終えて、面白かったら前の巻も続きの巻も読んでくれただろうに。面白いかどうかの判断もつかないうちに読むのやめちゃった感じだけども。この先、また読んでくれるかなー。読んでくれるといいなあ。読んでくれるだろうけど、いつだろなあ、とどんどん期待してしまう。
本を戻した後、『私は馬鹿だからこんなことを考えるんだ…』『どうしてこんなに馬鹿になったんだろう』って考えてるあたりが、矢晴、もともと自分のこと「頭いい」って思ってるのかなと、頭悪い系の子、嫌いっぽいなあーと、矢晴の一面が垣間見える気がする。【第13話 前編】の純の回想の居酒屋で『あいつら歴史も文豪も知らねーんです』って言うね、そりゃ言うね、って感じの。
だから、自分が“馬鹿”になるのが嫌なんだろうなあ、と思える。純のことで頭いっぱいになって『愚鈍なお花畑にさせたのは誰だ』って転嫁したくなってるのもわかるわー、みたいな気分になる。
何も考えず純の胸に飛び込んでくれればいいのに。っても、純と矢晴が同じ恋心で惹かれ合ってるんならいいけど、片や慈愛で片や恋じゃ、実らんからな……と。ううん。
純がリビングに来て『なにか飲む〜?』っていろんなもの列挙するのが、かわいい。なんでも用意してくれる。矢晴に『いらない』って言われて『あそぅ…』って表情がやたらとかわいい。純かわいい。矢晴にしょっぱく当たられても気にしない感じの純かわいい。
突然、なんの脈絡もなく『純って恋人作らないの?』なんて言われてもしっかり答えてくれる純がまたいいんだけど。純が合コンとか婚活とか言い出しよると、純の性指向がまったくわからんくなるんだが。『漫画描いて趣味して友達と遊んでたらもう時間なくない?』という言い方がいいなあ。売れっ子漫画家になってるけど、「漫画を描く」を「仕事」と表現しないところが。
結局のところ、純は「時間がない」「人間を品定めする場面を見るのがしんどい、自分が品定めするのも気分が悪い」とは言ってるけども、「恋人を作らないのか」という問いにはまっすぐ答えてないような気もする。「矢晴と過ごす時間はある」「品定め以前に古印葵(福田矢晴)が好き」と曲解してしまうぞ、私は。
純が矢晴の様子を見て、ちょっと考えて、散歩に行くことをすすめて、独りで散歩に出かける矢晴。純の助言を素直に受け取ってのことなのかどうなのかはわからないけども、こんな矢晴を独りにするのはどうなんだい? とも思っちゃうんだけども。ふたりで家にいるのも矢晴が気に病むと思ってのことかなあ。難しいなあ。
矢晴のジャンバーは寒そうだけど、毛糸の帽子があったかそうだなと思う。
散歩に出かけても、頭の中は純でいっぱいで、純に恥ずかしいことを見られた下着を洗われたとかを気に病んで、こんな状態で独りにすんなし……って思ってしまう。するーっとコンビニに吸い込まれて、酒を手に取る矢晴の動きに、『だめだよ』と現れる純が、いいわぁ。でも、最初からそれやりそうだったから、一緒に散歩に出てあげて、そっち方面行かないようにしてあげて……? みたいにも、ずっと思ってしまう。
公園で、ブランコに乗ってみるけどあまりの冷たさに離脱する純がかわいい。純が公園に誘ったのかなあ、矢晴が公園で座り込んじゃったのかなあ? とかは別にどっちでもいいんだけど。私だけが気になるやつ。
『ついてきたの?』って矢晴の疑問ももっともで。でも「ついてきた」って言われても「違うよ」って言われても、矢晴は自分を信用してないから純も疑ってついてきたんだろうって思うだろうし、誤魔化してるって思ってる気がするー。本当についてきたんじゃないにしてもタイミング良すぎて怪しむやつー。みたいに思う。
ここでついてきたのかついてきたんじゃないのかは、何話か先の純視点で描かれるかもしれないし描かれないかもしれないし。どっちなんだろうかね。
矢晴が30分くらい前に家を出て、の30分が純のコンビニ着くらいの時間とすると、家から歩いて10分のコンビニだから、純が家を出たのは矢晴が家を出てから20分後で、と考えてみても、矢晴はけっこうコンビニで酒持って長く佇んでたんじゃないのかなあ? と思えたりはする。とか、だんだん感想とは?レベルで横道にそれてしまう。
ここの公園での会話シーンは好き。純の言うことにどんどこ反論して自分を追い詰めてく矢晴が切ない、かわいい。『寝てても全然治らない! 嘘をつくな! 嘘を教えるな!』って言ってるとこの矢晴の泣き顔と赤くなってるっぽい手のトーンの感じがこれまた好きなんだけど。純が差し出してるプリンたい焼きを矢晴は見ることもなく、受け取られないからポケットにしまう純もいいなあと思ってて。
自分の分のプリンたい焼き開けながら『ハグしに来なよ』って言う純も好きなんだけど、その後の『人間ってみんなもともと子供だろ?』って言うときの純の顔がむっちゃ好き。かっこいい……。そして、純の話をちゃんと聞こうとしてる感じの矢晴の目が良いのだけども。
ここらへん、お風呂で「祈り」の話を聞いてるからの矢晴の反応なのかなあ? あのお風呂での純の「祈り」が矢晴の心にどう響いたのかがわからないのだけども。純の矢晴への話しぶりも21日目を境に変わってきてるのかもなあ〜とは思える。『君も私も』って言い方なんか顕著かなー。この言い方、すごく好き。
ここ一連のシーンの純が、ほんとかっこいいんだ。と思うのだけど、これは矢晴の主観でかっこいいんだろうか、どうなのか……。かっこいい……。と惚れ惚れしてしまう。
そして『――布団の中でパニックになるなら』『一緒に寝る?』という純の言葉がどういうことなのか。その言葉を聞いた矢晴は驚いた感じで涙も引っ込むみたいな顔ではあるんだけども。純の言葉と矢晴のこの表情とまるっと1ページ使った心臓を喰む蟲とで、やっぱり、キタキター! みたいに思っちゃうなと、改めて。
どうも【第13話】からこっち他の方と感想が逆になってきた感が否めず。蟲に不穏さを感じなくなってきた。
純の『一緒に寝る?』がどういう状況か、待て次回! って感じだけども、気になりすぎて待ち切れない……。
- 同居1ヶ月目。粗相した矢晴は純に風呂に入れられて、の風呂上がり。
- ソファーに臥す矢晴はリビングに置かれていた純の漫画を手に取る。
- 読み始め『返歌……か?』と思うも途中で読むのをやめて本を戻す。
- 『愚鈍なお花畑にさせたのは誰だ』
- 純が飲み物をすすめるが断る矢晴。純に「恋人を作らないのか」問う。
- 「品定めがしんどい、気分が悪い」と答える純。
- 純にすすめられて、散歩に出かける矢晴。
- コンビニで酒を手にしているところ、純にとめられる。
- 公園で純と話す。
- 『ハグしに来なよ』『人間ってみんなもともと子供だろ?』『一緒に寝る?』
- 心臓を喰む蟲。
終始、純が頭いい感じでうれしい。かわいくお茶目なところもあり、純がかっこいいしかわいいし。これが矢晴の惚れた欲目であるのかどうか。
エピソードタイトル、カラー表紙、矢晴の『なあ……私のこと幼児だと思ってるのか? お母さんごっこか?』という問いかけに、純の話す『人間ってみんなもともと子供だろ?』〜『みんな死ぬまで持ってる』『君も私も』が、とても素敵で、すごい、良い。
これでほのぼのライフが終わったらしいのだけど、その後はどんなライフになるのか気になる。恋の駆け引きライフか? イチャラブライフか? 気になるー!
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