そういう性格
とは、どういう性格なんだろう……? と、純が古印葵を分析しているモノローグで気になってたりはするんだけど。
【第13話】『古印葵 福田矢晴は 思っていたより饒舌だ』『思慮深いが故に 言葉に憑りつかれて言葉に苦しんで言葉を厭う人なのだろう』『あんなに饒舌なのに』『言葉を削って画で伝える漫画を描くのはそういう性格だからか』
の、「そういう性格」って、どういう……? と。
【第13話】『ただ自分の言葉を語り終えると』『恥ずかしそうなバツが悪そうな顔をする』というシーンが【第12話】の病気の話をした後『……はあ』『言葉にして外に出すと』『不安になって自信をなくしていつも疲れるな……』と言っている矢晴を見ての純の印象で。そこから『思慮深いが故に〜』と分析してて。
矢晴は「言語能力が高く」て「饒舌」で「思慮深く」、古印葵の漫画は「セリフが洗練されてて必要最小限」になるように「言葉を削って」いる。
セリフひとつにしても存在理由が明確であって、話の奥行きを重要視しているというのが、純が褒める『全部がちゃんと話にハマってて空気ができあがってて……』という「古印葵の描き出す世界」なのだろうなと思うのだけど。
「饒舌に言葉にして語ると不安になって自信をなくす」「言葉に取り憑かれて言葉を厭う」“性格”だから、「自分の口や思考から出る“言葉”で長々と語らないで、絵に語らせて“読者の心に言葉を描き出す”漫画を描く」ということでいいのかな?
純がむちゃくちゃ古印葵の漫画に心掴まれてんのわかるわー……って気分になる。そりゃもう、自分で触れられない・誰も触ってくれない場所を触られるし、古印葵以外からは得られない幸福だわ。自分の内側から湧いてくるものだもの。しかもそれ、「純だから受け取れる」みたいなものじゃないか……? 純にとっては「古印葵の漫画はこんなに饒舌に心震わせる世界を描き出しているのに、なんで世の中は古印葵を認めないんだ」ってプンスカしてるけど、そもそも受け取れる人間が少なすぎるわけよねー……。
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