矢晴の現実も辛い

 【第13話】で、矢晴が見てるものと純が見てるものの違いがまざまざと語られて描かれて、そりゃまあ「矢晴が現実を歪めて受け取っている」ということなんだけども、そうなってしまった矢晴の現実も辛いものがあるよなあ、と。

純も矢晴の現実を知るたびに愕然としてるし。

『予約しても一ヵ月先になるのにそれまで誰が助けてくれるんですか……』という矢晴の言葉が。今、助けがほしいと思っても、一ヵ月先ではすでに手遅れ。それまでの間を支えてくれる人がいれば、また別だろうけど。病院に行けたとしても、当座の薬出されるだけで即座に治るわけでもないし、継続して通院できたとしてもそれぞれの期間がやっぱり一ヵ月とかあれば、その間どうするよ? みたいなことになるし、どんどん気力は落ちていくだろうし。

矢晴が病院には行かなくても、薬はネットで手に入れるのは、「薬を飲めば少しは楽」と思ってるからだなと思うんだけど、純が矢晴の部屋で矢晴の状態を見て『薬だけあってもこんなの解決しないじゃないか』と、すでに何もかもに諦めモードで自暴自棄というかセルフネグレストな状態の矢晴を支えてくれるようなものがないことを知って。

純が間に合ってよかったよ……ほんと。


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