駆り立てたもの

 【売れうつ】の【第13話】が更新されて、しかも待望の【上薗純、曰く】で、と興奮しすぎて、頭の中に渦巻くいろいろをどんどん外に出さないと! とキーボード叩きまくっていたら、更新のなかった先月の記事数を軽く超えた。狂いすぎだなと思う。


これまでの【上薗純、曰く】でも、純は編集部で担当から『たまーーーにですけど』『数年前に亡くなりましたよって』『人づてに訃報聞いたりするんですよね』とあり得るかもしれない最悪の事態の話を聞いて、かなりショックを受けていて。『絶対会いたいので念には念を…』と、古印葵に会うことを固く決めている。もし、これで矢晴が編集部に来ないことになったとしても、「古印先生来れないらしい」だの「古印先生と連絡が取れない」だのと、なんらかの情報が得られる。生死の確認はできることになるわけで。

実際に会えた古印葵はかなりやつれてて、矢晴のアパートはゴミ屋敷で、その惨状に心を痛めながら徹夜で掃除して。高校時代の同級生が消えてしまった過去と重ねて、古印葵が消えてしまうかもしれないと考えて。徹夜で労働後の変なテンションで前のめりに古印葵に迫って怯えられてしまって。

矢晴からは「過干渉はやめろ」「古印葵は死んだと思え」と言われたものの。

家に帰って、翌日お弁当持って矢晴の家を訪れて。自分が片付けたままで『ペットボトル以外何も変わってない…』という状況に『動いた形跡がない』『外に出たとも思えないなにかを食べた形跡もない』『普段からこうなのか…?』と矢晴の惨状をさらに思って、『この人の惨状を知っているのはこの世で私だけ?』『今すぐ引きずり出さないとこの人本当に消える』と古印葵を失いたくない死なせたくない思いに駆られて、助け出すことを決意して実行に移した。

【第1話】で『あんな生活から無理矢理引っ張り出してよかった…』と言っているのと、【第9話】で矢晴に『どうしてここまでしてくれるんですか?』に答えて『あのまま放っていたら矢晴さん死んでたので』『好きな人が目の前で死にそうだったからあれこれ悩む暇がなかったんです』という台詞の裏側が詳細に語られた。


矢晴視点の【第7話】と純視点の【第13話】では、「上薗純が福田矢晴のアパートを再び訪れた日」の「同じ出来事」を描いているのに、矢晴の記憶と純の記憶のあまりの違いに驚くわけだが、矢晴の妄想やネガティブ変換を鮮やかに描き出して、また純がどれだけ真剣に真摯に矢晴に向き合っているのかも描かれて。漫画がうまい、うますぎる……! と畏怖の念を抱く。すごすぎなんよ、作者さん。


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