純の知性と攻撃性

 古印葵の前だとやたらと知能指数下がって能天気な感じな純だけど、すごい頭いい子なわけで。【第13話】で久しぶりに頭いい感じの純が見れて嬉しい。後編も楽しみ。

今んとこ古印葵の前だとおバカっぽい感じなのは、矢晴を怖がらせないために極力明るくしてるのか、矢晴が「純は変な子」と思っているからの投影なのかは定かではないけども、純がちょっとシリアス調で接すると矢晴が怖がってるからなあ。どうなんだろうなあ。

改めて【第7話】の純がなぜあんなに軽薄で胡散臭い感じの妄想になるのか、を考えたりしていた。【第3話】の矢晴の目の前で見せた四階への攻撃性がフィルターになるのだったら、矢晴はもっと純に対して恐怖を感じていてもいいような気がする。生命の危機すら感じるような。

ただ、その時に見せた純の知性を「狡猾さ」として矢晴が認識しているのであれば、『本当に善意なのか証明できるんですか?』『一時のノリや金持ちの遊びや私を陥れる噓じゃないってどうやって証明してくれますか?』『期待だけさせて口約束なんて破り放題なの知っ…て』といった矢晴の台詞から、「売れっ子漫画家が酔狂で自分を騙して遊んでいる」「善意で助けようなんて人間はいるはずがない」という思いから、矢晴には純がああ見えていた、と思う。

そしてまた、同居してからもその思いは強固で、純に嘲笑される妄想が多くなるわけで。憧れの古印先生にずっとそう思われてる純がかわいそうだけど、仕方ないね。

【第13話】で『こっちを…』『私の顔を見て確かめてください』『あなたが背中で見ている不安は存在しないことを』と言われて、起き上がって振り向いた矢晴がそこになにを見るのか、がとても気になるのだけど、どうなるんだろう。でも、5日目も6日目も7日目も、矢晴は純に嘲笑される妄想に囚われてるからなあ……後編、どうなるんだろう? 妄想は妄想、現実は現実、みたいに切り離せるようになるのかな? 【第10話】の同居4日目の夜に『そんな言葉は純からは発せられていないが』『被害妄想と本物の記憶の境界が曖昧になっていく』とは言ってるから、わかんないなー。


で、純の攻撃性は、基本的には「古印葵を守るため」にだけ発揮されていると思うのだけど、矢晴の思った『その攻撃性がいずれどこかでこちらにも向く』というのが後々かかわってくるのかどうか、というのも気になるは気になるんだけども。可愛さ余って憎さ百倍になるのかどうか。矢晴かわいいし。


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