ペンネームの由来

 【第13話】で古印葵のペンネームについてちょっと語られる。居酒屋で酔っ払った矢晴が、愚痴混じりに話す。

酒が入って酔っ払ってからの話は全然覚えてないと語った矢晴が『編集部を出てからは漫画家同士なのに不自然なくらい漫画の話題を一切しなかったのは覚えてる』と【第4話】で語ってるわけだけど、ペンネームの話は「漫画の話題」ではないからか、「ダサい」悪口と一緒に語ってしまったから忘却したのか。

【第4話】で純に『先生は古印葵ってかわいい名前ですけど理由あったりします?』に対して『ペンネームは…恋愛漫画ばかり描くから花の名前がいいかなって思っただけで…』と簡単に答えてるけども、【第13話】の純の回想のなかでは、酔っ払ってから詳細に話してる。

『そーゆぅ話ばっか好きなんです』というのが「恋の愛の」みたいなところかな?

「KOINO AINO」みたいなところ『OとAを入れ替えて』「KOIN AOI(NO)」、花の名前にして「古印 葵」になるのかな? まんまダサくすると「恋野愛乃」とかになったのかもしれないなー。それはそれで少女漫画だったらアリな気がする。

『「なんで男なのに少年漫画じゃないの?」ってしつこく聞かれてうざいから女の名前で女のフリする』という理由もあって。「なんで男なのに」とかは確かにうざかろうてと思う。矢晴は映画も好きだし「男のくせに恋愛漫画(映画)かよ」とかも言われちゃってたのかなー? やだねー。

『あいつら歴史も文豪も知らねーんです』と語るから、古印葵の下地はそこらへんになるのかな。映画も好きで、文豪の作品も好きで。「言葉」が好きなんだろうなあと思うと、望海可純が自分の漫画の「言葉がダサい」と思っていることは、矢晴(古印葵)にとってはなにか言わねばならんところだった気がする。だから、「言葉が親切」って語ったかなー。

古印先生、小説家になってもいいんじゃないのか……? と思えるけど、そういう直接言葉で表現するよりも、絵に込めて読者の心に何十倍もの文字を描き出したいのかもしれないな。



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