忘れたくない記憶の話
なんだか、どうにも、自分の読み方と他の人の読み方が違うような……? と思えてしまっていて、執着度合いが違いすぎるのだろうなと思うし、各キャラクターへの印象も受け取り方も違っているような……? そりゃもう、各個人で受け取り方が違うのは当然すぎることではあるのだけども。そしてどれが正解ということもないのだけど、「他の人が感じた衝撃を感じてみたい」「詳細に聞いてみたい」と思ってしまう自分がいる。
【第1話】の始まり方から、そもそも矢晴の一人称視点の物語だと認識した状態で読んでいて、『これからする話は』『2年ぶりに漫画を描くまでの間にあった』『忘れたくない記憶の話』だから、【上薗純、曰く】以外のエピソードは、「福田矢晴視点の、矢晴の記憶の話」として読んでる。
だから、純の顔や行動が怖い時は、「矢晴が純に対して恐怖を感じている」として処理してるんだよな、自分は。と、改めて思う。そもそも純は古印葵限定で優しい子で、対外的には明るい人で、古印葵を認めない系の人間には普通に怖い子だしな、と思っているし。
漫画の描かれ方としては、神の視点(第三者視点)でカメラが回っているから、「一人称視点の矢晴の視界以外の部分」も見えて当然、と思っていて。
そして時々、物語の展開として、矢晴の認識外の出来事も描かれる(【第8話】の眠りに落ちる矢晴の額を撫でる純の手とか、【第10話】の『まだ古印葵は死んでない』とか)、と思っていて。
【第7話】の純には違和感しかなくて、それが完全に矢晴の妄想の産物でした、と【第13話】の純視点で明かされた時には「やっぱり純はいい子だった! よかったー!」という安堵のほうが大きかったわけで。
【第7話】と同時に更新されていた【第8話】の純のほうが自分の認識している純だったから、ここでもやっぱり「純は古印葵に優しくて、いい子」と安堵してるわけだけども。
矢晴にとっては【第7話】の「自分が生み出した妄想の記憶」も、「忘れたくない記憶」なのかなあ、と改めて思うと、矢晴はやっぱりすごい人だな、純が惚れ込むのもわかる、みたいな気分にはなる。
そして、矢晴が矢晴視点で語るのは『2年ぶりに漫画を描くまでの間』のことだから、物語が第1話の冒頭につながった後は、どういう視点で純と矢晴が幸せになるまでの1年以上が描かれるのかということも、ずっと気になってて楽しみにしている。
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