読み直し(第1話)

 毎度恒例の最新話が更新されたから最初から読み直す。

今回の【第13話】は純視点ということもあって、最初から読み直すとまた、見え方が変わるというか、解像度が上がるというか。

矢晴が純をどういうふうに見ていたか、現実(純の認識)とどう違うのか、が描かれたことで、【第1話】で語られている『担当に言っても友人に言っても』『冗談だと思われてなにも理解してくれない誰も助けてくれない』が、助けようにも矢晴が現実を歪んで認識しているから、その手が届かなかったのでは……? とも思える。みんな諦めて去ってしまった感じ。純はがんばって踏みとどまって矢晴を助け出してくれてよかったよー。

【第13話】で純が矢晴を分析して『彼の自己肯定は一度破壊されてから再建されていない』と考えてるのが、【第1話】で『つまりプライドとアイデンティティは捨てなきゃいけない』『自分の一番大事なものを根本から否定する作業なのだと』『描きたいものがなくなった』といったところで、ここでとことん……と再認識できて。ここだけで破壊されたわけじゃなく、2年半のB誌で受けた仕打ちにA誌での連載がトドメになってるわけだけど。3年かけてとことん破壊された状態だもんなあ……、これをどうにかしようと思ってる純は大変だ。

そしてまた、同居1週間目の。『頭の中で矢晴を泣かせる奴は誰?』『お前』『叱っとくよ』が。【第13話】で矢晴の認識の仕方をわかって、すごい悲痛な感じで『こっちを……』『私の顔を見て確かめてください』と言ったけど、【第12話】同居6日目であんなに笑顔を見せてくれたけど、まだまだ矢晴はこうなのかーーー! と。

うわーうわー。

あまりにすごくて、手汗でヨレるから1話ずつ、ゆっくりしか読み返せない、今。


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