夢みたいに気持ちいい
【第9話】のなかで一番好きなシーンに付随する『繰り返し読めば読むほど夢みたいに気持ちいい』と耳まで染めて言う純の、その「気持ちいい」はどんなものなのか、と考えるのだけど。
「心の誰も触ってくれないところを触ってくれる」とは言うけれど、肉体的に性的快感を得るよりも深く、脳みその快感回路を直接刺激されるみたいな状態で「気持ちいい」のかしらん? とは思ってて。
純は古印葵の漫画を読むだけで“気をやる”状態なのではあるまいか……とは、常々思っていたりする。
純は恋愛のあれそれいらなそーな子だなあ、と思ってしまうのは、そういう印象を持っているからだけども。
矢晴はもう、引っ越してきた初日から、肩を抱かれたり、かけちがえたボタンを純が直そうとしたのを「襲われる……!」みたいな感じで意識してて、純はといえば『あれれ???』と、矢晴が逃げて怯える理由にまったく思い至らない感じで。
純は矢晴の笑顔に『いっぱいこんな顔が見たい』とは思っているけど、性的にどうこうという意識は欠片も見当たらないんだよなあ……。性的興奮をもって肉体的に触れ合うという意識がないのは性的快楽を得るのは脳内で完結できるからかしら? という印象はずっと前から(それこそ最初から)あるんだけども。
ただまあ、そこまで一途なら純潔であれ! みたいなおかしな理想の押しつけをしているかも知れない、とは思っているので、純のこれまでの恋愛遍歴が明かされたらそれはそれで、と受け入れるだろうなとは思う。ううう。
そして表題に関係ない話だけど、連載作の先読み分でもって、かなりすごい展開になってきて、そりゃもうこんなものすごい展開の物語描いてる最中じゃ、息抜きといえど別の物語を描くなんてできやしないよなあ、と納得している。それはそれとして続きが読みたいけれど。
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