矢晴の蟲
【第15話】で、矢晴の蟲が純に抱きしめられてずるりと出てきて、純の2次元でしか抜かない発言でベッドを去り、『けど』『矢晴が望めばなんでもするよ』と振り向いて見た先の純のエロかっこいい表情に当てられてか矢晴の目の中でぐるぐるして。
ということで、この蟲は「矢晴の“汚い”欲望・性欲」では? と思い始め。
それを踏まえて、これまでの蟲の登場シーンを見直してみる。
【第7話】蟲の誕生。純に抱きしめられた体温と感触。呪い、と矢晴が形容する。「恋の呪い」なのかもしれない。期せずして、純はここですでに『気持ちを言葉じゃなくて温度と感触で表さないと伝わらないのかもな』ということを実践している。
【第8話】引っ越してきたことを喜ぶ純に微笑む矢晴。育つ蟲。自身の存在が純を喜ばせているという自己承認かな。
【第9話】純によりかかってしまい肩を抱かれ『幸せになってほしい』と囁かれる。背をなぞられ仰け反る蟲。性欲を刺激されたか。襲われると思って壁際に逃げる矢晴。
【第11話】純との思考の共有やふれあいにより笑顔になる矢晴。大きく育ち体内に侵入し爆ぜる蟲。
【第12話】矢晴の自覚。『背中の奥に眠れない夜のうちに肥え太った幼虫がいる』
【第14話】『愚鈍なお花畑にさせたのは誰だ』と純を思いながら背中から上半身を出すよだれのようなものを垂らす蟲。純に『一緒に寝る?』と言われて、心臓に食らいつくような蟲。
純への思いに蝕まれていく矢晴、といった感じだけども、矢晴の純への思いは、矢晴が思うところの『きったねえ欲望』「性欲」を表しているのかもなあ、と思うと、リアルで、ある種“気持ち悪い”幼虫、蟲の形をしているという表現になるのかな。
とすると、幼虫が蛹になって、羽化したら、「きれいな」蝶になると思うと、純に満たされた矢晴はそれはそれはきれいだろうなあ。とも思ったり。
とはいえ、矢晴自身が【第12話】で『私をかきむしる脚があんなにたくさんあるのだからきっと蝶ではない』と思っているあたりに、純と矢晴の関係が恋愛になれるのかどうか、すら雲行きが怪しくは思える。
恋愛漫画を描く矢晴だけども、理想の恋愛は漫画やフィクションのなかにしかなくて、現実の恋愛・性愛は“汚い”ものだと思っているのかもしれないな、とも思う。
ずっと機械を使いすぎてて、最近充電がそこまで長くもたない感じではあるけども、書いてる途中で充電尽きて消えてしまって、かなり焦った。自動保存かかってるから、直前に書いてた一文が消えただけで済んだ。自動保存バンザイ。
コメント