ベイビー
純は矢晴の世話をするとき、矢晴のことを子供扱いしてるのかどうか、というと、矢晴が人語を話さず呻いてるときの『食べてるところ見せてほしいな〜』『矢晴の服も皮膚も洗われたいって言ってます』なんて対応は、28歳児を相手にしてるって感じはある。でも子供相手というよりも動物相手にしてる感じもするような気もする。
おにぎり口に押し付けたり、跳ね回ったり、むしろ純の行動のほうが子供っぽい感じもあるんだけども。そこらへんの子供っぽい行動は、矢晴は「純の奇行」って思ってるのかな。
純って矢晴以外の人間にはむっちゃ出来た人間みたいな対応はしてるよなあってのと、「矢晴を慰める」とか「一人で考える」みたいなときはむちゃくちゃ頭いい、大人な感じで。
矢晴は純に慰められたり世話されたりしてる時に、純が矢晴を子供扱いしている、みたいに思うんだろうなあとは思うんだけど。矢晴が自分の世話もできなくなってて、それを全部純にやってもらってるから『赤子のように世話された』って、自分の世話すら出来ない自分が一番嫌なんだろうなあ……と思うと、純にやってもらってる現状も嫌で「純が子供扱いして世話してくる」ってところに落ち着くのかなーとか、考えてみたり。
純にとっては、矢晴を療養させる目的があるから、世話をするのは当たり前、みたいには思ってそうだけど、ただまあ、人間の尊厳を守る的なデリカシーが存在してない感じにはなっちゃってるような、気はする。純自身がそういうのを気にしてないから気が回らないのかな?
引越し当日の夜に矢晴を風呂につれてった時、さくっと服脱がそうまでしてたし。あれはほっといたらさっさか裸にして一緒にお風呂入ってたかもしらん。
『ハグしに来なよ』も「赤ちゃんだから抱っこしよー」って話じゃなくて、「独りでいないで、人肌感じてオキシトシン出そう」ってことだろうなと思うけど、矢晴が『なあ……私のこと幼児だと思ってるのか? お母さんごっこか?』っていじけてるのもかわいいんだ、これが。
むしろ、矢晴は純のことが恋愛的に好きになりつつあるのに、純にその気がなさそう、恋愛対象として見られてなさそう、って雰囲気を「幼児扱い」「お母さんごっこ」みたいに言い換えたのかなあ? とも思えてきた。
『一緒に寝る?』って言われた時の、矢晴の表情よ……。
同じ布団で寝たとして、純がすやすや熟睡してる隣で、矢晴は性的に悶々として、妄想に取り憑かれるでもなく朝まで眠れずに過ごしちゃうかもなあ、と思うと、いつもの妄想にくらべたらよっぽど健康的じゃないか、と思った。
うううーーー、結局どんなふうに一緒に寝るんだよーーー気になるーーー!
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