安心させたい
「慈愛」はたしかにおかしいけど、「安心させたい」は別に問題なかろうが! と、思っていたりする。
「〜させたい」「〜させる」という言い回しが矢晴の逆鱗に触れたのかもしれないな、とは思うけど。
自分は無害だと知ってほしい。安心して身を任せて欲しい。くらいの「安心させたい」だったろうし。
純の望みは、「古印葵である矢晴を安心・安全な場所で安寧に過ごせるようにしたい」ってことだろうに。それだけのことができてしまう財力と行動力があるわけだし、『同情だけで他人の腹や心は満ちない』って思ってるから、金も手も出し、腹を満たして心も満たしたいと、どんだけ善意の人やねん、って感じではある。ただし、古印葵ほか、好きな人限定という排他的なところはある。
「好きな人を助けたい」は「好きな人以外助けない」っていう狭く、排他的で、残酷だから。それを直視しないのは、純の自衛だと思うし、人間それでいいと思うんだけど、矢晴は「善意であるなら全ての人間に別け隔てなく与えるべき」とでも思ってたりする?
【第11話】【第13話・後編】で『他人に愛される弱者しか救われないって話ですか?』に純が『質問に答えられなくて誤魔化してしまった』の「なぜ純がその質問に答えられなかったのか」の答えが【第15話】の矢晴の質問に『少し苦しい』と言いながらも答えた一連なのかしら? 答えれば自分の残酷さを直視することになるから。
「矢晴を助ける」が「矢晴以外を助けない残酷さ」を突きつけてくるけど、「欲望のまま矢晴を支配して性欲を満たしたい」になると、「助けない残酷さ」がなくなるから、それがいいって方面にいったり……? する?
てかさー、矢晴は純に「赤の他人を」ってさんざ言うけど、純にとって矢晴は赤の他人じゃなくて「大好きな古印先生」なんだからすでにスタート地点から違うんだってばー!
あー、純はそれはそれは古印葵に狂ってるけど、無害で優しくて、金も手も出し、安全・安心な場所をくれるいい子だったのに、矢晴ったら、なんでそこで、一番開けちゃダメな扉を開いちゃったかなー? もーワクワクしちゃうわ!
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