……マシン

 純は『私は漫画のルーブ・ゴールドバーグ・マシンを考えてるだけ』と言ってて、自分の漫画で感動することはないと言う。

ルーブ・ゴールドバーグ・マシンってのは「連鎖反応するからくり、機械装置」で、エンタメ的なルーブ・ゴールドバーグ・マシンはピタゴラ装置になるらしいけども、純の漫画のルーブ・ゴールドバーグ・マシンってのは、どんな感じなんだろうかなあ?

もともとのルーブ・ゴールドバーグ・マシンってのは、「簡単にできることを敢えて複雑なからくりで実行する機械」らしいけども、純の言う「漫画のルーブ・ゴールドバーグ・マシン」ってのは、伏線の張り方とかキャラクターの言動とか状況の設定とかになるのかなーとは思うのだけど。あと、どんな演出にしたら盛り上がるとかかなあ。

「面白い漫画」にするための「複雑なからくり」とか、そんな感じかなあ? とは思うのだけども。それに使う手法は、純の能力で分析できた漫画からの再現だったり? とか考えてみたりする。

そういえば、【第9話】で純は『矢晴さんの漫画〈だけ〉分析しきれなくて再現できない』と言って、矢晴はそれに対して『〈だけ〉?』『だったら〈他全部〉は――』と考えて追い込まれてくけども、「この世の全ての漫画を読む」なんてこと不可能だろうから、「純の観測範囲で」という注釈が必要だよな、と思ってしまう。

そしてついでに、矢晴は『分析できた作品って自分の漫画で手法(メソッド)を再現できるんですか?』って聞いてるけど、やっぱり「自分の作品に手法(表現方法)を取り入れる」って創作物全般ごくふつうのことだなあ、と思うから、矢晴の言葉と思考が乖離してるのかもなあ? みたいに思い始めた。

「純が他人の漫画を分析できる・矢晴の漫画だけは分析できない」の分析能力がどんな感じのものなのか、とかが矢晴の関心事になってたりするかしらん?


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