投稿

8月, 2022の投稿を表示しています

部屋の鍵

 矢晴の部屋はもともと純の家で客室として用意されていた部屋で、純は物置に使っていた、と言うけど、クローゼットをパンパンにしていることを誤魔化すためだろうかな、と思ったりする。 同居初日の夜に、純は矢晴の部屋を出るときに『部屋に鍵つけたかったら言ってくださいつけますんで』と言っていて、矢晴は少し考えるように『…………』と間があってから『大丈夫です』と答える。 矢晴にはこの時の純の「鍵をつける」というのが、「矢晴を閉じ込めるため」に聞こえてるんだろうなあ、ってくらいに、純の表情が怖めに描かれている。 けど、純にしたら、プライバシーを確保する、程度の鍵だろうかな、と思える。 ただ、矢晴の希死念慮が実行してしまう程度まで体力が回復すると、部屋の鍵をつけてしまった場合に純が入れなくて手遅れに、みたいなことも想像してしまったりするから、矢晴が鍵をつけることを断ってくれてよかったなあ、とかも思ったりする。 自分ひとりでしか住んでない家で仕事部屋に鍵つけてるくらいなんだから、わりとプライバシーを重視してそう……? とも思えるんだけど、純の仕事部屋の鍵が、家を建てた最初から、なのか、矢晴が引っ越してくることになったから、なのか、ちょっと気になる。 純が仕事部屋にこもってる時に矢晴は仕事部屋の前は通ったけど、中にまで入ろうとした感じはないから、純が仕事中に鍵をしめているのかどうか、はわからない。仕事部屋に鍵を開けて入る、鍵を閉めて出る、という行動で、オンオフを切り替えてるだけかもしれない。 矢晴が【第15話】で純のベッドを初めて見た感じがあるから、純の寝室にも鍵がかかってたりするのかな? と思えたりする。矢晴自身が、ここが純の寝室、と知っているから、プライバシーに立ち入らないように気をつけてただけかな? とも思う。 矢晴は純の仕事部屋と寝室以外の部屋は全部見て回ったり、荒らしたりしたのかな。

年内に

 今年に入ってからの更新ペースを考えると、おおよそ、隔月〜3ヶ月おき程度、くらいになるのかな? と思うと、年内に20話までは到達しなさそう……? とは思える。 ここから毎月更新があったとしたら、年内で21話までいってくれるかも、だけども、さすがにそんなに速いペースにもならない気がするし。 とりあえず矢晴が純との出会いを喜べるようになって、純に対して恐怖(純自身への恐怖と純に捨てられるかもしれない恐怖)を感じなくなったんじゃないかな? と思える【第17話】のラストから、次の話はどんな展開になるのかしら? と思うと、純とのんびりと過ごしながら、矢晴が漫画に向かい合っていく感じになるのかなあ? と想像してみたりする。 作中の同居1ヶ月目が12月11日だったのだから、この後、純が出版社の謝恩会で家を留守にするとか、クリスマスとか、年末年始とちょいちょいイベントが控えてはいるから、そこらへんが気になったりもする。 純が矢晴にクリスマスプレゼントとしてなにをあげようとするのかとか気になる。 純が矢晴と正月を過ごすのに、麹の甘酒をつくったりとかしてくれんか……? とか思ったりする。 矢晴が純の漫画を全巻積み上げて読み耽ってるところとかも見てみたいなあ。単行本になってない続きが気になって、純の仕事部屋に突撃して雑誌読んだり、もっと先が気になる、っつってネームまで見せてもらったりとか、描いてる最中のを横から覗き見したりとか、純の膝に座って正面から見たりとか、してほしいなあー。 純は純で、矢晴が比較的落ち着いて過ごすようになったら、矢晴を安心させられてるって喜ぶだろうし、矢晴が純に心を開いていったら、矢晴の特別になれたんだってはしゃぐんだろうし、よくよく考えると純のほうはこれまでと変わらんのよね、とは思う。『私達の関係ってなんだと思う?』なんて矢晴に聞いてしまうくらいなんだから、全然懲りてないわけだし。 それはそれで、矢晴に異様に気を遣いながらビクビク過ごすみたいな変な方向にいかないで、これまで通りに過ごしてほしいから、いつまでも懲りないままでいいような気がする。 同居してから1年後の矢晴が漫画描きあげた時の純は男前だったし。 17話かかって、出会ってから同居1ヶ月目までの1ヶ月半程度(!!)が描かれて、全65話として、残り48話(あるのかな……?)で、同居してから幸せになるま...

純の家

 キッチンにあるコンロはIHっぽいからオール電化なのかな? とか思ったりしたけど、乾燥機はガス式なんだから、そんなこともなかったわ、と思い。 家中、床暖房だったりする? とか思ったけど、ダイニングテーブルの下のカーペットに見える飛び出したところが、ホットカーペットの端子にも見え。でも管が繋がってるわけでもないから、ホットカーペットというわけでもないのかな、と思ったり。 リビングダイニングは家具の下には全部カーペットなり絨毯なり敷いてあって、フローリング部分の露出は少なめにも見えるから、水拭きのロボット掃除機(四角い子)はカーペット部分に上がれなくてちょっとさみしい思いをしているかもな、と思ってみたりする。吸う人たちはカーペットとかにも普通に乗り上げてるもんな、とざらざらと見直してみたら、水を吐く人も一緒にコタツのカーペットの上を周回してて、大丈夫か? みたいな気分にはなった。水を吐きながらじゃないなら大丈夫か。 純が椅子・テーブルやソファーの下にはカーペットなり絨毯なりと敷いているのは、床を傷つけないためなのかな? とも思うけど、矢晴を台車に乗せてごりごり移動すると軽く床が傷つきそうなんだけど、それはいいのか……と思ったりもした。 階段横の扉の形と、同居14日目に出てきたトイレの扉の形は違うから、やっぱり階段横の扉がトイレというわけでもないのかな、と思ったりもするけども、2階にもトイレが有る可能性は高いから、階段横が1階のトイレで、純が矢晴のうんこ待ちをしていたのは2階のトイレかも、とか考えてみる。純の家のトイレどこだよ。 【第8話】のダイニングテーブルに純が荷物広げてるとこを見ると、小上がりの和室から見えるダイニングテーブルの向こう側は壁っぽいから、階段がキッチン側にめりこんどるような作りになってるのかなー? とは思える。 そしてやっぱり2階の間取りは謎でしかない。確実に少し大きめのクローゼットのあるフローリングの部屋とその部屋に続く和室、純の仕事部屋、純の寝室があるはずだけど、どういう配置なんだろう? 純と矢晴がいろいろ話してるベランダ(?)は部屋から続くというよりは、廊下から直じゃないかと思えるけど。 1階の間取りも謎なんだけどなー。 下描きなわけだし、と思うと、外観自体も仮置だろうから、全部が仮なんだろうなと思うんだけど。気になって気になって。

白々しい

 矢晴が純の漫画について話す朝の。矢晴の話し方ではなにに対してのものかわからないのは当然で。 なんでそんな曖昧な状態で話すん? とか思うけど、先に「シヴァ・アンバーの」と言っちゃうと恥ずかしくて『好きだ』って言えなかったのかしらねえ? とは思ったりする。そういうところがズルいんよ、矢晴は。 矢晴が「シヴァ・アンバー」について話しているのかどうかがわからない状態で純はその話が「シヴァ・アンバー」についてのことだと察せたのかどうかは謎だけど。わざわざ、純が矢晴に読ませようとリビングに「シヴァ・アンバーの3巻」を置いていたのなら、そりゃまあ、『3巻の…』と言われた時点で察知していてもおかしくはないかな? と思ったりするけど、ちゃんと『3巻? なんの?』と聞くあたり、純がかわいい。 『あ! 読んだの? 恥ずかしいな』って言う純がかわいいのに対して、『白々しい』『リビングに置いてたくせに』という矢晴は、純がわざと矢晴に読ませるためにリビングに置いておいた【第14話】『だからわざとこの巻だけリビングに置いたとか?』と考えているわけだけど、確信になってるのかしらね? 『白々しい』という言葉の強さが好き。 リビングに置いておいても矢晴が読むとは限らないんだから、そこまで白々しいってこともないような気がするけど。「恥ずかしいな」っていう純の言葉に対しての「白々しい」かもなあ、と思ったりもする。自分で置いておいて、読まれたからって恥ずかしいと言う、のはたしかに白々しい。 あと、ここの『白々しい』の強さは、純に誤魔化しや嘘を許さない感じがして、これからのふたりの会話で純が誤魔化したりぼかしたりとかしなくなるかも? とも思える。矢晴もちょいちょいズラしたりぼかしたりしてるんだから、純に直球求めるんなら矢晴も直球でいきなさいよね。 矢晴に読んでもらいたくてわざわざその巻を選んで置いておいたのかどうか、についてははっきりとはしないけど、純が古印葵への手紙を届けたくなって、読むかどうかは賭けでしかないけど、置いておいた、ということはありそう。そして純は賭けに勝った、ということにはなる。 「矢晴に読ませるために純はわざとリビングに置いたのか」という点については謎のままだけども、『私の作品〈アレ〉への返歌……か?』という疑問については、『あれね』『古印葵宛の手紙だよ』『矢晴の漫画読んで感化さ...

約束

 矢晴が純に「約束を果たせ」と迫るけど。純が矢晴に持ちかけた約束は【第4話】『あなたの亡骸は私が拾いたいんです』『死ぬまで孤独じゃなくなる約束しませんか?』という言い方ではあるから、“約束”自体は「死ぬまで孤独じゃなくなること」にはなる。矢晴は純の「亡骸を拾いたい」という希望と「孤独じゃなくなる約束」は聞いている。 「骨を拾ってやるからな」と約束したのは、純の父親とその友人の間でのことで、矢晴と純の間では交わされていないのよねえ……と、思うから、『骨を拾う て言った』『約束守れよ』『この口先だけ薄っぺらが』『本物になってみろよ』というのが、矢晴が実際に言った言葉なのか、純が純の父親の友人に対して言いたかった言葉なのか……と疑問に思ったりする。 同居に際して、読者には見えていないところで「骨を拾う」約束があったりしたかも? とは思えるけども。【第15話】で純の語った「孤独じゃなくなる約束」のなかに「骨を拾う」が内包されている、と矢晴が受け取ったとも考えられる。どうなんだろかな。 矢晴のことを「死ぬまで孤独にしない」という純の約束は、「矢晴を見捨てない」ということにはなるかな、と思うのだけど、矢晴を見捨てないというよりも、矢晴が死ぬまで純のそばに置いておく、という方に重きが置かれていたのかな? とは思える。改めて純が矢晴を見て、矢晴を見捨てないという“約束”をしたのが、ふたりの人生が交わったということになるのかしらん? と考えてみたりする。 今までは、純のエゴで矢晴を生かして矢晴が死ぬまで面倒を見ることで純が孤独にならないという状態だったのを、これからは、矢晴が純と生きていくことにした、みたいな感じではあろうかな? と思える。 ふたりで幸せになるんじゃよ。

自由意志

 【第17話】で純が矢晴の望みを叶えられないと『抑圧によって狭くなった選択肢の中から』『病によって選ばされた答えは果たして君の自由意志か?』と問うけども。問いというよりは純自身の理由付けなんだろうなと思う。 矢晴の自由意志かどうかなんてどこで判断するのさ? とも思うし、矢晴が元気になってまともな精神状態(という言い方も語弊があるが)になった時にも「殺してくれ」って言い出したとして純はそれを叶える気はないだろうし。 「なんでもする」なんて言ってしまったのに、望まれてもできないことがあるのを突きつけられて、『自由意志じゃないのなら私は従わない』と条件つけてるあたりが純ったらズルーイって気分にもなるんだけども。 矢晴の世話に疲れた純が矢晴を手にかけて、矢晴だけが満足して逝くみたいなのは超絶バッドエンドなんだろうなあ、とか思ったりするけども。そんな夢を見て飛び起きて、隣でスヤスヤ眠ってる矢晴を見てホッとする、みたいな純は見てみたいなあ、と思う。 それはそれとして、純の言った『抑圧によって狭くなった選択肢』というのが、どういう意味合いの「抑圧」なのか、実は誤字で「抑うつ」なのかが、ちょっと気になっている。

なにがどこが

 ちょいちょいTwitterやコメントなどで感想などを漁っていると、「純はダメなことばっかりしている」とか「矢晴がダメになった」とか見かけるのだけども、なにが、どこが、ダメなのかと、部分を指摘して説明はしてくれないから、なにがどこが、どうダメなのか、は謎のままだなあ……と、毎度思う。 ごく一部分がダメなのだとしても、その部分を指摘して、ここがダメと言ってくれれば、そこがダメなのか、と理解は進むけど、さらに踏み込んで、ダメだと思う理由とかまであればいいのに、と常々思ってしまうのだけど、だいたい、そういった指摘も理由もない。全体がダメだとしても、個々に説明くれたらいいのになあ、と思うのだけども。 純は、介護の専門家でもなし、個人的に矢晴の療養のためだけに勉強はしてるけど、おおまかな知識を我流で矢晴の療養に応用してるだけだろうから、完璧であろうはずもなく。ただ、大好きな古印先生である矢晴の世話をする、したい、ってだけだろうから、医学的見地とか支援者としてとか介護者であるならば、みたいな専門知識でもって“患者”に対して、みたいな対応が出来てないからといって「ダメなことばかり」というなら、そりゃあ素人ですし……、と思うのだけど。 前提も指摘も理由もないから、こういう前提? とかこういう部分が? とか考えたところで、わからないままなのはかわらないんだよなあ、と。 【第17話】の相対的に同じ条件云々の話を思い出して『ああ』『そうか』と気づいてる純に、なにが「ああそうか」なんだ? と思ってしまう程度に私の理解力はないから説明されたところでわからないんだろうけど、「この人は、この部分を、こういう理由で、ダメだと思っている」ってだけが知りたいだけだったりはする。教えてくれよ〜ジタバタ、みたいな感じで。 後々、エピソードが進んで、実際、ダメだったみたいにわかったとしても、本当にその部分を指してその理由でダメだと言っていたのかどうかの答え合わせもできないしなあ……。 【第17話】のラストシーンを指して、「地獄の一丁目みたい」と言っている方を見かけた気がするけども、それは、たしかに、そんな予感も……と思ったりはする。 ここまで振り返ってもまだふたりで地獄巡りしてないんだからこれからよねえ? とは思う。けど、それはそれとして、いちゃいちゃほのぼのな純と矢晴の暮らしが見たい。

性的に

 矢晴の最大の勘違いが、純は矢晴に優しいし、ベタベタさわってくるし、抱きしめてくるし、古印葵が好きとか矢晴のフィルターが好きとか言ってくるし、の諸々で、「純は矢晴のことを性的に好き」という思い込みとして、それに従って、心寄せたら矢晴も純のことが性的に好きかもしれない、みたいな気分になった、とかだったら、と考えてみる。 同居当初のパジャマのボタン直されそうになったときに性的に襲われると恐怖して逃げてたのは、すでに「純は矢晴のことが性的に好き」だからという思い込みと純に対する恐怖ゆえ、脱がされそう=襲われる! なんだろうなとは思う。うんうん。 純と一緒に暮らしてみたら、別に無理矢理襲ってくるようなことはないし、ふれあいは心地良いし、ということからだんだんと「純のことが好きかも」ってなって。 粗相して恥ずかしいとこ見られた上に洗われて恥ずかしすぎたけど、純の漫画読んでみたら「やっぱり純は矢晴のこと好きじゃない?」という思いが強化され。さらにその上、『ハグしに来なよ』とか『一緒に寝る?』とかで、やっぱり純は矢晴のことが性的に好きで、一緒の布団で寝たら襲われるんだ! とか矢晴が思い込んでたとして。 “湯冷め”で肌に触れさせられて期待に膨らんだ蟲が、純の「2次元でしか抜いたことがない」発言によってベッドを出ていってしまうのは、矢晴の思い込みによる「純は矢晴を性的に好き」という考えが去っていく、ということにはなるのかな。 純が矢晴のことを性的に好き、という矢晴の思い込みが蟲になってて、矢晴が純を好きになってく気持ちが蟲を育てて。でも純は矢晴に性的な思いはなかったよ、ってことで去っていって。いやんもう、矢晴のスケベ! 襲われたかったんじゃん! とか盛り上がりつつ。 純は矢晴のことを性的になんとも思ってなかったよ、ということがわかったとして、矢晴のなかで育ってしまった純への思いはそんなすぐに消えないんだから、性欲だったらいいのにー! って思いからの「支配欲と執着は性欲」とかだったりするかなあ? 純には矢晴に対しての性欲がないから、こうやって言えば否定するだろう、と思ってふっかけただけかしら? それに対しての純の反応が想定外で、性的に好きとかどうとかよりも純自身をどうにかしなきゃ、になったのか、ふたりの関係をフラットにしなきゃ、になったのか。矢晴自身はまだ、純が「人間相手に欲情...

起伏

 矢晴の感情の起伏が激しいのはやっぱり病ゆえってところもありそうではあるけども、多少、気性が荒いところはありそうな気はしつつ、内なる情熱を作品に昇華してたから表向きの性格は穏やかだったのかしらん? とか思ったりもする。 12月11日の夜、純の寝室で、という数時間だけでも、純の寝室で純のベッドで一緒に寝る、という状況に落ち込みつつ、粗相したらどうしようという不安を抱えつつ。純に気になることを質問したけど、自分の聞きたかったこととはズレてしまっていてズレた質問にはズレた答えしか返ってこないから、矢晴はがっかりするけど。 純も矢晴の質問が、何度同じものだったり答えにくいものだったりしても、『何度も聞くと少し苦しい』なんて言わずに、何度でも同じ答えを返してやったらいいんじゃないの……? と思ったりもする。純にとって苦行になるけど。 その後、矢晴の“湯冷め”で純は初めて見る矢晴の異様な“湯冷め”に驚いて、矢晴の体温を取り戻そうと肌にまで触らせるのは、純の献身でしかないけど、矢晴の劣情を煽ってて。まあ献身なんてのは言い過ぎだけど、だいたい目の前で好きな人が辛そうだったら誰でもしちゃうようなことじゃないかな? とは思う。 こんな献身に対して、矢晴が純に背を向けて『……襲われるのかと思った……』って、ひどい言い草なんですけどー! 矢晴ー! とか思うけど、矢晴って、純とそうなりたいのかそうなりたくないのかわかんないわよね。矢晴の本心的には「純が無防備に肌を晒して触らせるから襲いたくなりそうでイヤ」とかだったりするぅ? 純がそれを受けて『生まれてから今まで2次元でしか抜いたことがないオタクだから!』と朗らかに言いよるけども、それを聞いた矢晴の顔よ……。 「3次元(矢晴込み)は対象外」って言われて超絶がっかりしたということでいいのかな。「純は童貞」って知ってがっかりしたとか? そこはがっかりポイントにはならない気がするけど。リードして欲しい気持ちなら童貞には期待できないからそうなるかも? 『けど』『矢晴が望めばなんでもするよ』を聞き間違いかと思ったのは、矢晴に対して真摯に接してくれる純が、そんな「できもしないことを言う」ことが疑問だったのか、自分の欲望だけを反映したような言葉だったから純が言う訳がないとでも思ったのか。聞き間違いだと思って振り向いたら、エロカッコイイ顔して煽ってき...

抱っこ

 純は矢晴を抱き上げる、抱きかかえて運ぶ、ということはほとんどしたことがないようで。同居初日は矢晴をお風呂までズルズルと引きずってて、その後は矢晴が動けないときには台車に乗せて運んでいる。 ベッドから台車に、台車からソファーに、抱き上げて移動させているわけでもなさそうなのかな。ごく短時間ならいけるのかな? 純の体格なら、矢晴くらい細い子を抱き上げて運んだり、くらいは普通にできそうではあるけども。お姫様抱っこでチャペルを闊歩してほしいものだけども。 今回の矢晴は純がどこかに行こうとするのを力いっぱい引き留めてたから、純に抱えられて移動するとなったら暴れるかもしれない、くらいに考えたのかな、純は。 いっくらガリガリとはいえ、成人男性を抱えて暴れられたら、純くらいの体格でも厳しそうには思う。けど、純は「一緒に1階に行こう」なんて言わなかったんだから、矢晴が「この部屋にいること」を重視してるのか、「純と一緒にいること」を重視してるのか、の判断すら純はつけてないじゃないか。と改めて思う。 慣れてないのに抱っこして腰いわすことを危惧してるから、翌日くらいから、筋トレの一環で矢晴を抱っこして運ぶ練習をし始めてはくれまいか、と思う。毎日、矢晴を抱っこして、日々矢晴の体重が増えていくのを実感して欲しい。日々実感できずとも、ふとした瞬間に「矢晴、重くなったね」とか言って欲しい。抱っこしてないと気付かないことだから週に3日は抱っこしよう! けども。万一に備えて矢晴を抱っこして移動する練習するとかよりも、純は金の力でリフォームしてエレベーターつけるんじゃね? という気がするなあ。 個人的に、体格差のあるカプが好きな一環で、駅弁が好きなので、来る日に備えて、純は矢晴を抱えて歩けるくらいに抱っこできるようになっててほしいなあ。

純への気持ち

 同居してから6日目には、純に触られることに馴染んでて、笑顔を見せてはしゃいでくれてた。21日目以降では、純にとっての自分の価値だの、独占したい気持ちなんかが出てきてて、1ヶ月目の前日には、純への気持ちが膨らみすぎて逃げ出しちゃうくらいだし、同居1ヶ月目には粗相して恥ずかしい姿を見せてしまったことに落ち込んだりなんだり。 恋愛的な気持ちの動きとしては、同居21日目以降からぐいぐい来てた感じがするかなあ? とは思う。編集部で会った時の優しい笑顔に一目惚れだとは思うけど。 21日目の、純の行動は見せてもらってるけど心の動きはわかんないし。矢晴視点の話じゃないから矢晴の心情もわかんないし。ここがけっこうな転機だったんだろうなあ、と思うけど。 純は矢晴に「漫画を描かなくてもいい」とは言うけど、「生き続けて何かを成せ」とは言っている気がする。「成せ」とまではいかなくても、「結果が出る前に投げ出すな」とか「実りがないからって人生捨てるな」的なことにはなるのかな。 「好きなように生きてればいいよ」くらいではあろうかな、と思うんだけど。生き続けることを強要して、死ぬことは拒否する感じ。ここらが純の『一緒に生きる人が欲しい』からなんだろうなと思える。 やっぱり、純、矢晴に「一緒に生きてって欲しい」ってプロポーズしたら、それで万事OKじゃないの? って感じがする。 矢晴は純に「生き続けろ」って言われた気分で、そこから急速に純への恋心が育ったかなあ? という気はするんだけど。 【第17話】の『お前のおかげで生き延びれたお前のせいでこんな醜態だ』ってのがかなり好きだな、と思っている。矢晴の心がぐちゃぐちゃしてて。 純と同居してから矢晴の世界には純しかいないとはいえ、急成長な矢晴の気持ちね。 同居1ヶ月目の夜の顛末で、矢晴は純への気持ちをどうしたんだろうかな? と考えるに、恋人になりたいとか恋してる、的な告白はできてなさそうな……? 気がするんだけど。純の善意とバグった距離感につけ込んで性的欲望まで持っちゃった自分、はさらけ出してしまった感じはある。そこらへんが、矢晴の“醜さ”かな? 純と矢晴のお互いの距離、としては、純は矢晴を古印葵として崇め奉っていたところから、福田矢晴個人を見るようになった、とは思える。矢晴は純に対して持っていた不審感とか恐怖感とか払拭して、純に真正面からぶつか...

ぐずぐずに

 ぐずぐずに泣いて縋って、ほしいと思ってて、ちゃんと泣いて縋ってくれてたけども、誘惑までするとは思わなんだわ! と、改めて。 『なんで泣いてるんだ』それはいつものことじゃないか。泣き止むまで寄り添っておやりよ。『どうしてしがみつくんだ』お前がハグしに来いって言ったじゃないか。とか思っちゃうけど、「殺してくれ」って言われたのが想定外だったとしても、パニクりすぎだぞ、純。 そもそも、『なんでもする』って言った時点で想定したまえよ、と思っちゃうけど。 矢晴がハグしてるじゃなかったとしても、矢晴がしがみついて純をどこかに行かせないように頑張ってる時点で「そばにいてほしいんだ!」くらい思いついて欲しい。この朴念仁め。 ……いやまあ、ここまでの流れでそんな可愛らしいこと考えてそうな矢晴でもないけど……。矢晴も素直に言い給えよ……。 こんだけ朴念仁な純が気付くくらいの矢晴の誘惑ってどんなだったんだろうなあ、と思いを馳せる。 直接見せてもらえたのって、矢晴の首に純の両手を掴んで当てさせるところとか、その手に口づけるようにしながら純を上目遣いで見てるところくらいじゃない? この程度で『めちゃくちゃ触ってくるし』とは思えないし? 純が童貞野郎だからその程度で誘惑されてるとか思っちゃった可能性……? いやいやいや。 でも、すっごい矢晴の顔が妖艶で美しいから、その程度で当てられちゃったかもしらん。ちゅーて、純の純はうんともすんとも……なわけ……? こんな矢晴に迫られて、うんともすんとも……? 『もっと触ったらどうなる?』って言うからには、すでに触ってるわよね? どこをどう……? やっぱり『もっと触る』って言いながらガチャガチャやってたのは、矢晴の矢晴をガチャガチャと……? としか思えんのだが。 でも純の両手は矢晴にがっちり握られてたっぽいし、関節キメた折には衣服の乱れもないし。でも、矢晴が〈ぐたっ〉ってしたとき、なんかちょっと半ケツ出てる気がしないでもないんだけどどどど! ざっくりめの絵だから、定かではない、って感じだけどもさ。 気ーになーるわぁー。

■【売れうつ】の二次創作(34)(小説)

 Twitterで見かけたシチュエーションを勝手に書いてしまった。けど、これもまた全然違うものになったと思う。 アシのももせさんが望海可純の家に来る話。ももせさんはいい子なんだよ、という印象しかないが、好き勝手にキャラ付けした。 ■

好きと嫌いと

 【第17話】で『お前が嫌いだからお前の手で私は楽になってやる』というのが、矢晴の、死んで楽になりたい気持ちと、純のことが好きだけど言えない気持ちと、純のことが好きな自分が嫌いな気持ちと、純に自分を刻みつけたい気持ちと、なんかごちゃごちゃしてるのかなー? と思うのだけど。 もー、矢晴ったら、純のことが好きなくせにーー! と萌え転がりつつ。 翌朝には、純の漫画の特定の一部分だけとはいえ、『好きだ』と言えて。 前日の昼過ぎに、純の漫画を読むか読まないかで逡巡してたときも、【第14話】『もしシヴァ・アンバーが嫌いだったら』『好きでもない作家に依存しなければならない現実に私の心が耐えられなくなるだろう』と考えながらも手をのばしてるという思考と行動の裏腹ぶりがかわいんだけども。 漫画を読むのが苦しくて読めなくなってた数年間に対して、純との同居1ヶ月で、目の前に放置されているからとはいえ、純の漫画を読んでみようと思ったり、「好き」とか「嫌い」とかの心の動きが出てきたり、それこそ、純に対して恋のときめきなんてものもあったろうな、と思うと、この同居生活がどれほど矢晴の心を癒やしてきたのか! みたいに思って、純の手腕を褒め称えたくなる。 同居してて朝から晩まで同じ家で過ごしてるといっても、純は仕事があるし矢晴は寝込んでるしで、1日のうちの数時間くらいしか一緒にいないのに、こんなに矢晴の心が前向きに……と思うと、やっぱり、快適な住空間を与えて療養に専念できる環境を整えてくれて世話してくれる純が矢晴の前に現れてくれてよかったわあー、と思う。 憧れの古印先生の世話をしたい下僕(金持ち)の純、とかの関係でも全然かまわんけども。 矢晴の意識としては、金持ちの道楽で飼われてるとかだったりするー? とか思うけど、さすがに道楽で下の世話までできないだろうとか悩んじゃっての【第15話】の『そうだけどそうじゃなくてだって赤の他人の介護みたいな世話だよ? どうしてできるの?』って質問なんだろうなあ、って思うんだけど、やっぱり「私の下の世話までできるなんて、私のことが好きなの?」みたいなことを聞きたかったんだろうなあ……って思うんだけども。 ここで「私のことが好きなの?」って聞けてたら、話はもっと簡単だったろうな、と思わんでもないけど、もし「古印先生だから」とか言われてたらもっと大変な夜になっていた...

家庭菜園

 温室の場所が想像していた場所にはなかったので、どこなんだ、どこなんだ……と思いつつ。台車で矢晴を運んでいけるのだから、1階の家の中からサッシを隔てて繋がっている場所にあるはずなんだけど……? と【第1話】を眺めつつ。 とはいえ、温室と言っても、そんなに多くの植物を育ててるわけじゃないのかな? とも思える。矢晴のためにソファーを入れたのかどうかと思うと、同居1週間という短期間でそんなふうに作りかえたとも思えないので、もともと純が温室でのんびり休憩するとかの目的でこんな感じなのかしら? とは思う。 台車で温室のソファーまで来れるんだから、サッシのところの段差もそこまでもなさそう? さすがに北側に温室を設置するなんてことはないと思うんだけど、南西はありかも、と思うと、小上がりの和室の向こう側はちょっとスペースがありそうよなあ……って思うけど、和室を通るなら台車は使えんからなあ……とか、ぐるぐる考えちゃうんだけど。 温室が家庭菜園じゃなかったら、庭にありそうかな? と思うと、家の造りから考えると、たぶんガレージの近くで、矢晴の部屋の窓から見える場所になるんじゃ……? と思うと、純が畑仕事をしてるのを矢晴が部屋の窓から眺めるとかあったらかわいいんじゃないか、と思ってしまう。ついでにこっそり写真を撮ろう。ね、矢晴。 家庭菜園自体は近所に畑を借りている、という可能性もあるけれど。昼に矢晴の家に突撃する前に家庭菜園の世話は済ませた、となると、矢晴の家(アパート)が純の家からどれだけの距離かにもよるけど、11時までには家庭菜園の世話は済ませていそうな気がする。 そもそも、純は家庭菜園でなにを育てているんだ。気になる。

依存

 同居してからまだ、たったの1ヶ月なんだよなあ! とは、私は思ってしまうのだけど。 もともと依存体質なのではないかと思う矢晴だけども、人に頼れないからアルコールや薬に依存してどうにかやり過ごしていたんじゃないかなー? と思う。 純の家に来てからは、断酒を決意してしまったばかりにアルコールに依存することも出来ず、薬の飲み方はどうなのかわからないけど、純の家に来てからは断酒がらみで財布を預けてしまっているからネットでも買えてないだろうし、きちんと病院に行って処方された分を処方されたとおりにしか飲んでいないのだとしたら、矢晴がこれまで逃避先として依存していたものはなくなっちゃってた状態。 それらの代わりに、純に依存しそうになっていた気持ちが、あったりするのかな? とは思う。 ただ、矢晴は自立したい気持ち(社会的に価値のある人間になりたい気持ち)のほうが強くて、現状の純に養われて甘やかされてる上に、純を恋愛的に好き、なんてのは、生活全般を純に依存して、なおかつ、性的な面でも純に依存しようとしている、みたいな矢晴的に許せんレベルだったんだろうかな、と思える。 甘やかされてるとか言ったって、矢晴自身の自己肯定感を高めるには、ポジティブ方向での全肯定が一番の薬では? と思えるし、純の家で暮らして純が生活費全てを負担することによって生活に対しての憂いをなくし、純が全てを受け入れて肯定してくれることで「社会に貢献して対価を得なければ生きている資格なし」みたいな矢晴のマイナス思考を払拭できるんじゃないの? と思える。 そこらへんを矢晴が素直に受け入れて療養に専念するのが一番な気はするんだけど、純に養われてる現状が一番劣等感を刺激する、という悪循環ではあるのかなーと思う。 とかく勝手に劣等感を強めていたと思うんだけど、同居1ヶ月目の夜の顛末で、純のことを受け入れたのか、開き直ったのか……あれ? 謎だな。 純のほうは、別段、「病んでいる矢晴の世話をすることに自身の生きる価値がある」みたいな方向には行っていないと思うから、“共依存”にはならない気がするんだけど、矢晴は純に支配されてるとかうんちゃらで“共依存”まっしぐら、とか思っていたりしたのかな……? でも、純に甘えて依存しちゃう自分はダメ人間、とかは思ってたんだろうな、矢晴。ついでに、純が甘やかすから自分は自立できないんだとか思っ...

変容

 矢晴は純と出会って自分が変わること、純と過ごして自分が変わることを恐れているけども、すでに病を得て、それ以前の自分から変容しているのだし、純の働きかけは、病を得る前の矢晴を取り戻したい、というものかなと思う。 矢晴は、現状の病を得ている自分が、本来の自分自身だとは思ってないと思うんだけども、純を好きになってる自分が馬鹿だから見たくない、というのも、病を得て本来の自分ではないものが、さらに純を好きになって自分じゃなくなる、という負の連鎖みたいに思ってたりするのかな? と考えてみる。 純を好きになったからバカになったわけでもなく、純を好きな自分を馬鹿にしてるでもなく。純に会うより以前に病を得てしまった時点で、矢晴の本来の性質から考えればバカになっちゃってるし、本来の性質と比べて劣ってしまった自分自身を自分で嘲るのが常態化しちゃって、そうやって自分で追い詰めていくからどんどん病が進行し、という悪循環なんだろうなあ。 それこそ、本来の矢晴じゃないものが純を好きになった、ということが、自分の純への気持ちが本当の恋だとも思えないとかもあるのかも? とか、思ったりもする。 純への恋が、本来の矢晴を取り戻すのに有効なのかどうかというと、いいことだと思うんだけども、本来の矢晴に戻った時に、純への恋は病が見せた幻だった、みたいに矢晴が思っちゃったりしたらさみしいかもなあ、と考えてみたりする。 いや、このふたりは幸せになるんだからそんなことはあるめえよ。 純自身は、現状、矢晴のことを、薬を飲んでいない状態とか病症が強く出ている時を「病気の矢晴」として扱っていて、本来の矢晴とは区別している感じはある。 その区別がいいものなのかどうか、というと、同居1ヶ月目の夜の矢晴の言うことを聞く分には、純は矢晴の一部分しか矢晴と認めてなくて、すべてを受け入れてくれない、という嘆きには聞こえる。でも、矢晴の病を絶賛するようなことがないのは、いいことだと思うんだけどな。 純は矢晴が自己肯定感を取り戻して、表現者として生きていくことを望んで、あれやこれやと世話を焼いてる状態かなと思うんだけども。 このまま矢晴が元に戻れなかったら、と思うと矢晴としては、純の望むとおりに元に戻れない自分は無価値という思考が強化されてって、元に戻れないかもしれない。 病気になる前の元の矢晴に戻る、のがいいことなのかどうか...

【感想】第17話 上薗純、曰く その(5)

 \祝/ 800記事目! 前回更新から3ヶ月弱、待ち焦がれた更新で。同居1ヶ月目の最高の顛末に感動に打ち震え。いやはやもう、ほんとに、たった1ヶ月でここまでの関係に、なのか、1ヶ月も経ってやっと、なのかはわからないけども、 さてさて、感想。【第17話 上薗純、曰く その(5)】 表紙は穏やかな海で海水浴を楽しんでいるのか、穏やかな思考の海でたゆたっているのか浮き輪の矢晴とそこに向かって泳ぐ純。こんなふうに海水浴を楽しめるようになるのかな、夏。矢晴はもうちょっと肉がつくといいよね、ってくらい骨が浮いて見えるのがほんと貧相な体つきというのを強調する。 前回、矢晴の療養のためには同居解消も辞さない雰囲気で部屋を出ようとした純のパジャマの裾を掴んで引き留めた矢晴。シリアスな雰囲気から一転、話の冒頭は若干コミカルになり、純が『めちゃくちゃ泣いてる』『過呼吸〜〜〜〜ッ』と焦った顔を見せる。 矢晴の過呼吸に対処しようとする純に矢晴は抱きつくけども、純は『力強いタックルしてきた』と、なんだか見当違いな思考になってて、私はこれは矢晴の渾身のハグだと思ってるけども、純はタックルだと思ってて。実際は矢晴が純を逃さないように捕まえてるだけかもしれないな、とも思ったりするけども。 矢晴は過呼吸の乱れた息の中、純に変えられていく自分のことを話そうとしてるけど、純にはまともに聞こえてなくて、純もまともに聞いてくれてなくて、こんちくしょうめー! と読みながら、思う。 『きょうのッ薬はッ』『のッんだ』となかなかの形相で告げる矢晴に、『え?』と聞き返す純。私はこのシーンで矢晴にズボンを引っ張られてちょっと脱がされて見えちゃってる純のパンツを凝視してしまうのだけど。ついでにパジャマのズボンのポケットまで描写されてて、こ、こまか! と思ったり。 結局のところ、矢晴が薬を飲んだのかどうなのか、は謎のままだけど、どのみち薬飲んで効いててもマイナス20なんだし、やっぱり雨が降っていて気圧の変化があろうかな、って感じだし、昨日の夜から大変だったんだからこうなっちゃうんじゃない? という感じはする。そもそも、昨日の夜の薬は飲んだのか……? 階段で180分待ち続け直後に飛び出し、酒買って帰ってすぐベッドに入ってて。夕食後すぐに薬を飲んでるなら2階に上がったりする前にはちゃんと飲んでたのかな。でも酒飲んだから薬...

価値

 純も矢晴もそれぞれの価値基準でなんだかんだとはかっているとは思うんだけども。 矢晴は自分自身を無価値だと思ってるから、純からいろいろされるのを「身分不相応」と思って、苛まれてて。 純にとっては矢晴は古印葵だから『他じゃ替えが利かないんです』ってくらいに、価値がある、ということにはなる。唯一無二、というのは価値の高低ではかれないくらいのものだけども。 でも、矢晴にとっては、「純にとって価値があるのは古印葵」と思ってるから、福田矢晴は無価値のままで、誰からも見捨てられてて、あんなになっちゃって……という感じではあるんだろうかな、とは思う。 とはいえ、矢晴ったらそれなりにちゃんとバイト続けてて、店長も無断欠勤4回まではかばってくれたりしてたけど、矢晴にとっては「クビにされた」から「自分は無価値」を強化するだけの材料にしかならないのかな? という気はする。5回目で、って店長が相当我慢強いのか人がいいのか、って気がするんだけども。ただ、その無断欠勤になっちゃった原因は純が怖がらせたから、なんだけどもさ。 ここのクビが人生5度目というけれど、バイトが5つめなのか、バイト自体はいろいろやってきたけどクビにされたのは5回ということなのかは、はっきりしないな、と思いつつ。A誌での連載打ち切りにしてからの期間で、ここで5回目のクビで無断欠勤5回もしてて、だと、数ヶ月も経たずに無断欠勤数回からのクビを続けてるのかもなあ、と思うと、「ちゃんとバイト続けてて」というのも続いてないんだわ……という気にはなる。予約した病院も行かなくて予約しなくなって、雇ってもらったバイトも無断欠勤数回でクビになって、と矢晴自身が自分を無価値へと追い込んでいるとも言える。 そんな感じで無価値な自分が、純に助けられて贅沢な住まいで快適に過ごしてってのが、身分不相応なんだから、純の側のなにかしらの欲望によるものだと思いたいのが「支配欲と執着は性欲」みたいなところなのか……? とも思う。 結局、矢晴は本気でそう思ってて純にぶつけたのか、純から本当のところを引き出したくてふっかけたのかはわからないけど、純からは「純にとって古印葵が至高」くらいの情報しか得られなかったような気がする。 【第16話】では、矢晴は純に『だって漫画家じゃない私のことは幼児や病人として見てるからな!』と言ってるけども【第17話】で純のなか...

勘違い

 矢晴が指摘したのがこれなのかどうなのかはわからないけれど、純のしていた「勘違い」として、いくつか思いついたことをメモしておく。 「自分なら矢晴(古印葵)を救えると勘違いしていた」とか「矢晴(古印葵)を救えるのは私だけと思い込んでいた」とか。そんな感じの。 あと、純が矢晴の快復のためにいろいろしていることを、成功している、と勘違いしていた、とか。 【第13話】のお風呂シーンで、矢晴がスリップしたのを「回復しているから」と思い込んでるところとか。でも、ここは回復していると思い込んでるようにも見えるけど、矢晴が気に病まないように慰めているようにも見える。矢晴は慰めの言葉として受け取ってるけど。 矢晴が「殴り合い」を始めようとする前までの純の言動からわかることではあろうかな? と思うんだけども、未だに「勘違い……?」って気分にはなるから、視点を変えて読み直したほうがいいんだろうな、と思うけど、凝り固まっているのでなかなか。 矢晴のあの言い方だと、矢晴自身が「それは純の勘違いだよ」と指摘できるような事柄だと思うんだけどなあ。どうなんだろう。

■【売れうつ】の二次創作(33)(小説)

 純と矢晴のほのぼのライフ。 やっとこ書きかけで抱えていたうち書きたいのを書いてしまえたので、別のことを考える余裕ができた。のと、記事数800(感想を書く予定)までのつなぎとして。 ほかにもっと考えることあるだろう、って気はしている。 ■

お互い

 【第17話】の矢晴の『……私達は』『お互い嘘をつきあったままだった』『嘘をつきあって勘違いしあって支配し合って』『そう遠くないうちに』『お互い崩壊してたと思う』という部分の、矢晴が純の何を知っていて、どう思っていたのかが、実はよくわからんのだが……と思ってしまう。 と、矢晴の言葉を確認しに行く道中で、「相互理解」のシーンの矢晴が見上げる角度で美人さーんと見惚れつつ、【第13話】の該当シーンを見に行って、矢晴の向こうに見える木の様子が違うことに気づき。純の回想では葉が茂ってるけど、当時のシーンでは木に葉っぱはついてないんだよ。これもまた、純の記憶の美化の影響だったりするんだろうか? という余談。 で、まあ、矢晴は『壊れる前にお互いにぶちまけて』『殴り合わなきゃいけないって思ったんだ』と、ふたりの問題にしたいから、『お互い嘘をつきあったままだった』という語り出しになるのかなあ? とも思うんだけども。 「支配されてる」と頑なに言い続けてきた矢晴が「支配し合って」に辿り着いてる辺りは、自分のことも純のこともちゃんとまっすぐ見ようとしてる感じはある。 「嘘をつきあって」というのが、よくよく振り返って、確かに純は嘘まるけだったり誤魔化し上手だったりしたなあ、と思うのだけど、それを矢晴が把握できたか……? というと疑問はあるし、嘘の気配を感じていたから明らかにしてお互いに嘘のない関係にしたい、ということかもな、という感じはある。矢晴の側の嘘ってのはなんだろな? 純に惹かれてるけど曖昧にしたとこ? とか思いつつ、遡ると、【第10話】で『嘘つきで泥棒なのにどうしてここにいるんだろう』と考えていたりはする。「断酒すると嘘をついてみりんやマウスウォッシュを飲んだ」ということにはなりそう。それ以外の嘘……というといまいち思い至らないけど。 矢晴が純の家に来ることになった時点で考えると、純は「一緒に生きていく人が欲しい」という欲望を隠して「矢晴を助けたい」と嘘をついた。矢晴は純の熱意に説得されたふりをして劣悪な環境から抜け出すために利用した。みたいには考えられる。出会ったその日、さっさと帰りたいのに「酒が飲めるなら」って夕食の誘い受けちゃうくらいの人だし。 そもそも矢晴の『ここで死ぬならいいかもな』が矢晴の生への執着の裏返し、みたいなことかもしれない、とか飛躍してみる。 「勘違いし...

蟲と蛸

 矢晴の蟲と、純が想像した矢晴の蛸は、同一のものなんだろうなあ、とは思うんだけども。 そして矢晴に蟲を植え付けたのは、純なわけだけど。 純が“怪物”を起こした、という自覚はあるらしいから、矢晴が恋するように仕向けたのは純……? とかちらっと考えてしまうけど、人を好きになったことのない童貞野郎にそんな高度なことはできるめえ……とか思うから、意図的とは考えづらい。 純にとっては性的な意図はなかった『彼の脳に触れるなら〜』という過剰なスキンシップが、矢晴の心を勘違いさせて恋に邁進させた、ということはありそう。でも、最初からスキンシップは過剰なんよ、純は。 もともと触りたいのは純のほうで、【第13話】で『……けど素面のあの人馴れ馴れしい人間がすんごい苦手そう…』と遠慮してたけど、【第17話】で矢晴が触ってきたし触って欲しそうだから『触ってほしいなら触ったっていいだろうお互いそれを望んでる』になるのかしらん? ここの「お互いそれを望んでる」がちょっと消化不良。 結局、矢晴は純を誘惑することで、自分の恋心と肉欲を自覚したということでいいのかなあ? とは思えるのだけど。純は自分の妄想のなかで察知はしたらしいけど、決定打として誘惑されたから確定、みたいに思えたのかなあ。 朝チュンで、あったのかなかったのかすらわからない、このふたりの関係の進展が気になるんだけど。 純の『私達の関係ってなんだと思う?』という問いかけからすると、「何か特別な進展があったから関係に名前が欲しくなっちゃった純」という感じはする。それを煙で曖昧にしたかった矢晴……と考えると、なにか、なにかあったのか! 教えてくれ! という気分にはなる。 次の話で、ごくふつうに矢晴のなかに蟲が鎮座してて、純への想いに悶々としてたりするかしら? もう、気持ち伝えちゃったから、蛹になってたりするのかな。まだ羽化してないと思うんだけど。 蟲が蛹になって、ドロドロになって再構築された成体が、蛸だったりするー?

■【売れうつ】の二次創作(32)(小説)

 若干の性的接触がある。 純が『なにしてもいいよ』って言ったから、矢晴が“なに”する感じで。矢晴が泣き出しちゃって止まってたやつ。 矢晴が「殺してくれ」って言い出しそうだったから、ちょっと無理矢理な展開に着地させた気はする。 ■

なんちゃらマン

 【第13話】の『突然のうんちくマンになってしまった』とか、【第17話】の『命よりも自分が正しいマンはここに立つな』とか、純は「〜〜マン」という言い方が好きなのかしら? と思ったり。 本の受け売りでいろいろ言って、ただうんちくを披露するだけになったのを『突然のうんちくマンになってしまった』と反省なのか自虐なのか。 こんな感じの本の受け売りでしか話せないところも、純の「口先だけの薄っぺらい」部分なのかな? と思う。 えー、でも口先だけで豪語して、自分の無知がこの世の真理みたいに言ってるやつより、純みたいに受け売り野郎になっちゃっても知識入れようとしてる子のが好感持てるー。 てか、「自分が正しいマン」はまさにそんな口先だけで豪語するタイプには思えるかな? 純としては、矢晴の命が大事で、矢晴が生きてることが重要なんだろうけど、“怪物”を起こしてしまおうが、劣悪な環境から矢晴の命を救い出すこと、が一番で。 人道的にも、人の命を救うことが正しいこと、という意識になってるのかな? だから矢晴が自分の死を願おうが、それをすることはできない。 そして他の好き勝手言ってる純は、それぞれの考え方が正しいと主張して矢晴の命を軽んじている、のかもしれない。矢晴のことを“心配”する発言をしない、純自身を責め立てるようなことを言ってる純を「命よりも自分が正しいマン」として、非難しているのかもしれない。「ここに立つな」と言っている時点で排除しようとはしてると思うし。 ただなー、パジャマの純にとっても、「一緒に生きてくれる相手」としての矢晴の命がなくなっては困る、だけには見えたりもする。自分の庇護下で生き存えるだけでは、「一緒に生きていく」ことにはならないと思うんだけど、そこらへん、これからそういう関係になろうとしているのか、ただ生きてればいいやって思ってるのかは謎。 夜にそれなりに良い方向に関係が進んだように見えて、その実、純が『ね』『私達の関係ってなんだと思う?』と名前を欲しがっているように見えてしまうので、矢晴にとっては素直になるきっかけにはなったけど、純にとっては矢晴が懐に入ってきたやっほい、ってだけだったりするかもなあ? と不穏な想像をしてしまったりもする。 そして記事と関係ないことになるけども、 Twitterで二次創作やブログを紹介していただいたり感想いただいたりと、ありがと...

支配権

 矢晴は純に支配されてると思っていて、実際のところ、純の庇護下にあった。 純は古印葵に隷属して支配されたがってるくらいに、古印葵を理想として憧れてて。 矢晴は純に支配されてるけど、支配している、みたいな状態。 純の隷属状態としては、矢晴に言った『なんでもする』とか『私はあなたの言葉を着たい』とかから伺い知れる。 純の気持ち的には、「矢晴が健やかに生きていくために、必要なことはなんでもするよ」程度のことだったんだろうなあ、とは思えるんだけど。 条件を指定せずに、「なんでも」と相手に丸投げする言い方は、狡いんよ……とは思う。そりゃあ確かに『お前はこっちの要求次第でどう操るか考えて』にはなりそう。『母性ぶって』にはクエスチョンマークが乱舞するけど。 この夜の顛末では、矢晴が純の支配から脱した、というよりは、純が矢晴(古印葵)に隷属する意識を改革した、という感じはある。 と、考えると、最後の『約束するならあれやれよ』に純が従ってしまうと、矢晴の支配権が確立してしまうのではないか……と思えてくる。 折角直前に『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』と純が言えたのに、元の木阿弥……という気が……する。 それはそれとして、矢晴の首筋や胸元に純がキスマークを付けるところは見たいし、散らされたキスマークを鏡で見て赤面するような矢晴も見たい。見たいぞー!

ニセモノと本物

 純は、自分が“ニセモノ”ということにコンプレックスを感じていたりするのかな? と思うと、純の漫画の作り方も、「他人の創作メソッドを寄せ集めて、ルーブ・ゴールドバーグ・マシンを構築しただけの“ニセモノ”」と考えているのかもしれないな、と思う。 【第6話】で『私はあなたの前では「たかが」を渡さず口だけ出す偽物なんかにならない』と考えているけど、【第17話】での矢晴から見た純は『この口先だけ薄っぺらが』『本物になってみろよ』と「口先だけの薄っぺらいニセモノ」と評価しているようで。 純の言った「なんでもする」は実際、「なんでも」はできないことで、純の言葉を借りて言えば「常套句の冗談」にもなるのかもしれない。本気で「なんでもする」なんてことはできないのに、「矢晴を安心させるために」「常套句で誤魔化した」とも言えて、それは、「守る気のない口約束でも、約束したら安心させることができる」と純が考えているということにもなるわけで。 そりゃあ、矢晴は怒るよね……。 純が『孤独じゃなくなる約束』にまつわる話をしたときに、矢晴は純に『自分で言ってておかしいと思わなかったのか…?』と切り込んでいくけど、純に理解させるには方向が違ったんだろうなあ、と思える。読んでて私も理解できなかったし。 本気で理解させようと思ったら、純が綺麗に包んだ思い出を解体して破壊することになるからかもな、とは思える。 純自身は“ニセモノ”じゃない“本物”になりたいと思っているかもしれないけど、純の言動がすべて“ニセモノ”になってしまうのは、純自身が自分のことを直視しないで誤魔化して生きてきたから、かもしれないなあ、とは思える。 とりあえず、子供時代の純に「骨を拾う(物理)じゃねえんだよ」と教えてあげたい。 純にとっては矢晴は“本物”なのかも? とは思うけど、矢晴自身はそう思ってはなさそうだし、むしろ自分こそが“本物”だなんて考えは傲慢だと拒否しそうではある気がする。けど、純には“本物”を求めちゃうのかな? それが矢晴の理想で、純が『私はあなたの理想じゃない』と言った理由なのかしらん? 純は“ニセモノ”だから矢晴の求める理想としての“本物”に成り得ないから、とか。 なにを基準に“ニセモノ”“本物”と判断できるのかはわからないけど。いつか、お互いがお互いにとっての“本物”になればいいんじゃないのかな。

■【売れうつ】の二次創作(31)(小説)

 矢晴のバイトがこうだったらいいな、というもしもの話。の続き。7つめ。 矢晴のバイトシリーズ(時系列順): (2)   (5)   (8)   (9)   (22)   (27)   (31)   ■

好きと嫌いと

 【第17話】の『お前が嫌いだからお前の手で私は楽になってやる』という矢晴の言い方が、いやはやもう、ずるくてずるくて。かわいいなあ、と思う。 純がこの矢晴の言葉を額面通りに受け取るのか、矢晴の裏腹具合を考えて受け取るのか、というと、たぶんちゃんと裏腹で受け取ってくれると思うんだけど。 と、見ていると、矢晴の言った「この世で一番の恥」が粗相のことでもあるし、純を好きになっている自分自身をさらけ出したことでもあるような気はする。 『同じくらいの恥をお前の両手で見せてくれ』『仲良くなろう』が純を誘惑する行為に伴う言葉なんだろうなあ、とは思うんだけども、「同じくらいの恥」ってなにさ、純の射精が見たいのか? みたいな気でいたけど、「純の手で自分に〈シテ〉くれ」って話よなーとは思う。 純が矢晴の誘惑に乗って、そのままシテしまったら、あの朝のふたりはなかっただろうなあ、と思うんだけども、矢晴は純が誘惑に乗ってしまったらどうするつもりだったんだろうか? それはそれで、矢晴は満足してから、自己嫌悪と純への不信感で死にたい気持ちが倍増しそうな気がするんだけどもさ。超ヤバい賢者モード。

殴り合う

 矢晴はどこらへんで「殴り合わなくちゃいけない」と思ったのかどうかが謎ではある。寝室に行く前から覚悟を決めてたようには思えないんだけども。 純の言葉で激昂して、胸ぐらを掴み上げた矢晴の時点で、「お互いぶちまけて殴り合い」を企図していたのかどうか、と考えてみてもしっくりこない。 矢晴は純のことをガンガンに責め立ててたけど、自分のことは棚上げでしたでしょ? と思うと、「お互いぶっちゃけて殴り合う」という形にはいかない……。 物理で矢晴が純を殴ったけども。ムニッと非力でかわいかったけども。 でもやっぱり、そこまでぶちまけてはいないんじゃないかなあ、矢晴……。としか思えず。 四階の話して『私はなってしまったんだ!』〜『お前にも嫌われるような人間に…』あたりでやっと……? どうかな……? くらいには思うけど。 自分の本心ぶちまけてるというよりも、他人に託けてついでに純を責めてるようにしか思えないし。ここらで『気持ち悪い自分を直視しなきゃいけなくなってパニックで』ということになるのかな? とは思えるけど。 その後が『それからもうどうにでもなれって思って』のなりふり構わぬ感じであるなら、純の言うところの「力強いタックル」「このクリンチ」あたりはやっぱり渾身のハグだし、純と離れたくないってしがみついてて、かーわいいーー! と思う。 けど。矢晴が素直に純への気持ちを伝えたのかどうかというと、純の中では察知したっぽくはあるけど、言葉で伝えちゃいない感じなんだから、ぶちまけてなくね……? と思ってしまう。 純への気持ちを行動で表して、めちゃくちゃ触って誘惑した、というのなら、それはそれでぶちまけた感じではあるけども。 結局、朝、『殴り合わなきゃいけないって思ったんだ』と言った矢晴に、純が『そうだったんだ』と返事しているあたり、殴り合いは成立してないんじゃないかと思える。 ムニッとささやかに殴った矢晴に対して、がっつり関節キメてきた純で考えると、純が過剰な感じがしてしまうんだけども、矢晴がすぐにしゃべれてすぐに動けてる辺り、そんなに力は入れてないんだろうなあ、とは思う。けど、やっぱり見るにつけ、右手はヤメロ! と叫びたくなる。古印葵の大事な右手ーーーー! 純の語るところの古印葵の画風を考えると、万一肘や肩が壊れたら、古印葵もそのまま死ぬぞ! みたいな気分になるから、右手はヤメロ、ほ...

夢見がちな蓮

 【第17話】の浜辺の純の『海水には夢見がちな蓮も咲くまい』というセリフが好きで。この言い回しも「漫画みたいなセリフ」と思えるので、実はブーメランしてないか? と思ったりもするけども、純が純に投げてるんだから常にブーメランだわ……と思ったりする。 古印葵に心酔してる純が夢見がちな蓮なんだろうなあ、と思うのだけど。だからこの海に溺れに行ってる純のところでは、あの乙女な感じとかノーテンキに蓮を咲かせて矢晴を褒め称える感じの純は出てこないのだなあ、と思うと、やっぱり【第16話】表紙の全開の笑顔で納棺されてる感じの純は、やっぱり棺に入れられてるってことなんだろうか。 今後、古印葵に心酔してる感じの純は出てこないのかなぁ。あの純が古印葵を崇め奉っててふたりのバランス崩してるようなものではあるから、純と矢晴が対等な人間関係を構築するとなると、出てこないほうが良いと言えば良い……でもさみしい。 矢晴の心の中の情景であるのか、純の想像する矢晴の心の中であるのか、海の感じは日本海って感じがする。この海が「古印葵漫画の世界」の象徴として純が想像する感じとして、考えると、【第6話】の夜の海も、純の想像する「古印葵漫画の世界」なのかな。あの立ち尽くすような人影は、浜辺の純だったりするのかな。 とか、考えると、私が若干拒否感を感じてしまう『絶望してる時に〜』からの一連のモノローグは、「古印葵を助ける」という使命感に酔ってる純の思考、とも考えられるかなあ、とか、飛躍しつつ。やっぱりどうにもこのシーンだけは、第四の壁を突破してくんなと拒絶したい気持ちにかられるんだけど、浜辺の純が、純に対して言っている、と思うと、突破してくるような問いかけになるのかもしれない。 浜辺の純は、純の理性だろうな、とは思ってるけど、純自身が知りえないことも知っているような、純自身からは到底出てきそうにない発想をしているような、気もしてしまう。すべての事象を客観、俯瞰で見ている立場の純の思考ということにはなりそう。 夢見がちな蓮を咲かせる純は、古印葵に心酔している自分に酔っている感じ、とも思えるから、矢晴のことも古印葵のことも見てない純なのかもしれないな、と思い始める。

怪物

 【第17話】の純の現実逃避先で、『怪物に触ったんだ』と手術している感じのシーンが割と好きで。普通にしてたら触れられない体内の奥深くに触れるイメージ。 『つついて起こしたのはお前だろうが』と、純が矢晴の深層に触れて、“怪物”を起こした、ということになるのかな、と思う。でも、その手に持ったバケツはなんなんだ? と気になる。 【第13話】では『彼の脳に触れるなら』『言葉を介さない「皮膚」からじゃないと届かないかもしれない』と考えていることと、今回の『怪物に触ったんだ』というのは繋がるのかどうか、とちょっと考えてしまうけど。 “怪物”というと「アンデッド」も想起する。『古印葵はまだ死んでない』。「新作が欲しくて引きずりだしたのか」と問うような純が“怪物”というなら古印葵を指しそうな気はする。 この現実逃避先で純の言っている“怪物”は矢晴自身のことを指すとは思うのだけども、矢晴の本質のことであるのか、矢晴の病のことであるのか、それとも他のなにかか、よくわからない。 ただ、純が作用して目覚めさせた、と純が認識しているもの、なのだろうなとは思う。 『そうなるように仕向けたのは私じゃないのか?』と言っている純の「そうなるように」が「矢晴が殺してくれと願うように」ということであれば、“怪物”は矢晴の死にたい心にはなるのかなあ? と考えてみるけども。 純が、劣悪な環境から矢晴の命を助けるために引きずりだしたけど、純が矢晴の希死念慮を刺激し続けてきたのが、今爆発してる、みたいな感じに純が考えている、という感じ? パジャマの純は、矢晴(古印葵)が生きていること、命があること、が一番大事な感じで、矢晴が死にたいと願うのは病気の一端である希死念慮だから気にしない方向。だけど、今回は「死にたい」じゃなくて「殺してくれ」って言ってるから矢晴がおかしい、と判断してる。自分で「矢晴が望むならなんでもする」って言ったの忘れてるおばかちん。 ここの純は、自分で言ったことをことごとく忘れてる感じが、この野郎、って感じするけど、そんだけ余裕をなくしてる純は、それはそれでかわいい。古印葵の前でのポンコツ具合とはまた違うおばかちん。 純の思う“怪物”が蛸の足の姿で絡みついてくるイメージになっているのなら、“怪物”は純を好きになってる矢晴の気持ち、ということにもなるのかな? 結局、矢晴のどの部分を指して“...

なにも怖くない

 【第16話】で、純が『私にも〈それ〉ができると』『あなた自身であなたの美しい世界で』『証明してくれるなら』『もう何も怖くない』と考えていて。 【第14話】で矢晴の読んでいたシヴァ・アンバー3巻のセリフでも「なにも怖くない さぁ手を取れ」と言っているような気がするんだけども。 このふたつが同一の事柄を指すとは思わないけども、純はいったいなにが怖いんだろうかな、というのはやっぱりずっと考えてしまう。答えはわからない。 【第17話】でたくさんの純が出てきたけども、性欲があると証明して欲しがってたような純はいない感じ。古印葵の漫画に気持ちよさを感じてた子もいなかったなあ、と思う。なにかを怖がっているような子もいなかったと思うから、やっぱり結局、純がなにを怖がっているのかはわからないまま。 「好きな人を失う」ことは怖がってると思うんだけど、【第16話】で考えているようなことには繋がりそうにないし。【第17話】のシェルターのような建物に入っていった純からは「性欲がないことが当たり前で、必要ともしていない」という雰囲気は感じてしまう。 性欲がないこと、欲情しないことに悩んでる純はどこに行ったんだろう。

古印葵への手紙

  以前 に、シヴァ・アンバーの刊行ペースを考えていて、その後、だいたいの掲載時期を考えてて、3巻の冒頭で、21話とか22話とかあたりだと、連載開始から5ヶ月〜半年ぐらいの頃かしら? と思える。(21週だとだいたい5ヶ月) 古印葵がA誌から去っていってから半年とかくらい。 純ったら古印葵ロスが相当キテた時期かしらん? とも思える。 掲載時期よりもそこそこ前にプロット出したりネーム出したりと考えると、純が古印葵宛の手紙をしたためたのは、古印葵が去ってから3〜4ヶ月くらいかもしれない。 古印葵である福田矢晴がその手紙を受け取ったのは、3年半近くが経過してのことで。届くまでが長かった。 とはいえ、古印葵宛の手紙は矢晴に届き、矢晴が自分から『好きだ』って言ってくれて、純はうれしかっただろうなあと思うけど、はしゃぎ過ぎず、わりとちゃんと伝える言葉を考えてるっぽく、『……』『あれね』と話し出してるところが、好きだなあ。と思う。

理解者

 私は純が矢晴のことを“理解”しているとは思っていなくて、ただ、純は矢晴の漫画の“理解者”ではあると思っている。純が古印葵のことを、自分には分析しきれない、把握しきれない、と思っているところも含めて。矢晴が漫画で表現した“わかってほしいところをわかる”人だと思う、純は。 という考えに私は固執している。矢晴も自分自身をわかってもらうより、作品をわかってもらうほうがいい人だったりしないかなーと思っちゃうし。 理解あるうんちゃら、の“理解”がどういうところを指すのかよくわからんのだけども、「私のことをすべて理解ってくれてる」的なのか、「病に対してすべて理解している」的なのか。 そのどちらも、烏滸がましいな、と思うけど。そういう系統のを読めばどういう概念かわかるのかもしれないけども、興味がないので読みたくない。 というのを、支部のコメント欄で長々と煽り合いながらケンカしてるのを眺めて苛つきながら思ったりした。関係ない話なんだけど。他人の家の茶の間でなにさらしとんねん、って気分にはなる。

モノ扱い、ペット扱い

 純がそこまでひどいモノ扱いやペット扱いをしているとは思わないけども、矢晴を台車で運んだり、うめいてたり動けなかったりする矢晴の扱い方は、モノ扱いとかペット扱いとか言っても差し支えないような気がする。 そして今回の純の思考の中で、矢晴のことをやたらと猫にたとえていたりするから、純にとっての矢晴は大きな猫なのかもしれない。愛玩動物。 見た感じ、割と育児だし。ペットの世話といっても納得してしまうくらいに、矢晴の人間としての尊厳には無頓着な感じもしないでもなく。古印葵を崇め奉ってるからか、矢晴の愛で方にもずいぶんと常軌を逸した雰囲気はあり。 とはいえ、うつで自己否定しかしない相手に、その自己否定を肯定するような言動(君はダメだ的なことを純が言う)はNGだろうなと思うから、純が矢晴を全肯定して受け入れてる状態ってのは、矢晴にとっては“良い環境”と思ってるんだけど。 そんな全肯定で受け入れられてる状態も、また矢晴の自己否定の材料にはなるからダメなのか……? どうなんだ? そもそも引っ越してきた時に純が矢晴に『人間らしく振る舞わなくていいですよ!』と言ったことがダメだったのかどうなのかと、悩み始める。

BL展開への期待

 コメントありがとうございます。私も、この先、BがLしてくれることを、純が矢晴への欲情を体感してくれることを、期待してます! やっぱりネックは純のセクシュアリティだよなあ、とは思うのだけども、“これまで”は感じたことがなくとも、“これから”は感じるかもしれないし! という期待は捨てない。 朝の洗顔・歯磨きをふたりで並んでしてて、矢晴が洗顔にかがんで後ろ髪がはらりと垂れて顕になった首を眼下に、そのうなじに“約束”を見出してドキリとしてくれる純とかいてくれたらいいな! とか、思ったり。矢晴がうつむいたら首チラチャンス! とか思ったりしている。 【第11話】の思考の共有のときだって、そんな感じに首が見えたりもしてるし。そして改めて、思考の共有がえっちなんよ……と思う。 肉体的にどうこうまでいってくれると劣情を催す腐女子としてはこの上ない、と思うのだけども、肉体的なところまではいかずとも、肉体的なあれそれを直接的に描かずとも、あんなにもエロティックな雰囲気を描き出してくれるのだから、もし最後まで直接的な接触がなくてもきっとすごい……と思ったりもするけども。 あまりにエロティックな雰囲気を醸し出すのに、純はそんな気ないよ、とか嘘やん……って気分になるので、できればそれなりに早い段階で、肉欲は置いといてでも、恋愛的なアレソレには発展して欲しいなと願う。

判断材料

 純が、「矢晴が純のことを好きになっている」と気づくのに、なにを判断材料にしたのかが、気になるなあ、と思っているんだけども。 矢晴自身が、純のことを好きになっているのかも? と気づいたのは【第12話】の『純にとって私はチワワ何匹分だよ?』だけど、それ以前に、兆候があるのは同居して3週間が過ぎ酒を探して部屋を荒らして病気の話をした日、食事中に純の『それに私は大きい家に好きな人を集めて一緒に暮らすのが夢なんだ!』という話を聞いて『自分の価値がすごく下がった気分になるのはなんでだ?』と純の一番、純の特別ではなかったらしいことに気づいたところで。 矢晴は純と暮らしてから急速に純に惹かれていた、のか、純に慣れるにつれ依存と情とが高まっていったのか。たった1ヶ月でずいぶんと盛り上がる気持ちは漫画的超展開かもしれないが。 純がこの時点で、材料として知り得た部分は矢晴が「チワワ何匹分だよ?」と聞いた直後に家を飛び出した。ということにはなる。 そして翌日。【第14話】で酒を飲んで粗相した矢晴を風呂に入れ、その後、矢晴に『純って恋人作らないの?』と聞かれる。純は、「時間がない」「品定めをするのがしんどい」と答えるものの、【第17話】まで読んだ今では、かなりはぐらかしよるのね、純め……、という気にはなる。 散歩をすすめて送り出したものの、矢晴は純のことを考え続けてしまい、無意識に酒を手に取り、たまたまなのかついてきたのかはっきりしないが、ちょうどいいタイミングで純に止められる。 この時点で、材料として知り得た部分は矢晴が「チワワ何匹分だよ?」と聞いた直後に家を飛び出し、酒に逃げ、「恋人作らないの?」と聞いてきて、また酒に逃げようとした、ということにはなる。 純は矢晴の気持ちをわかっていてなのかわかっていないでなのかわからないが、『ハグしに来なよ』『一緒に寝る?』と矢晴の劣情を煽っている気がするんだが。 【第15話】では矢晴は『赤の他人の介護みたいな世話だよ? どうしてできるの?』と質問するけども、矢晴自身が聞きたいことからズレていて、純からの返答も矢晴の欲しい言葉とはズレる。 “湯冷め”の対処で、純はごく自然に肌に触らせ、矢晴は劣情を煽られつつ、防御姿勢ののち背中を向けて『……襲われるのかと思った……』と、矢晴が純を性的に意識していることがはっきりと伝えられる。 そもそも、同居初...

誘惑

 矢晴の誘惑はそれはそれは純にとって蠱惑的だったのだろうなと思うのだけども。いったいどこをどういうふうに触って、あの純に「襲われてる」とか「誘惑されてる」とか思わせることが出来たのかと、劣情にまみれながら考えたりする。 そしてまた、矢晴の誘惑に乗って『もっと触る』とドアノブをガチャガチャやり続けていた純は、矢晴のどこをどういうふうに触っていたのかと。 いやなんか、あの執拗にドアノブをガチャガチャやり続けていた行為をそのまま現実世界に置き換えると、矢晴の“矢晴”を純がガチャガチャやってるように、見えてしまったりなんかして……。きゃぁ。 あのシェルターのような建物のなかに入っていった純の性格は、矢晴の相手としては、いかがなものか、と思うけど、『殺す気はないけど』『「いつか殺してあげる」って約束したらどうなる?』と聞きながらも『全部のドアが開く!!』『鍵が外れてじゃない! 蝶番が壊れてだ!』と理性に言われて、矢晴に対して「約束すると嘘をつく」という行為に及ぶことをやめているだけ、まだやっぱり純はいい子だよ、と思わせてくれる。 さすがにどんだけひどい性格の純でも、矢晴や古印葵を壊す、なんてことはしそうにないのが、安心材料だな、と思う。 でもでも、『彼の肉には一ミリも興味も性欲もない』とか言い切られてしまうと、BL発展無理やんけー! とちゃぶ台返ししたくなるんだけども……。 それにしても、『また奴の魔術にかかる気か!』の「また」という言い方が気にかかる。以前に魔術にかかったのはいつなんだ。初めて矢晴の泣き顔を見て、『これは慈愛』とか抱きしめちゃった時か!? どうなんだ? それよりもずっと前なのか?

好きすぎてパート17

 二次創作にコメントいただいたり、紹介ツイートに感想も添えていただいたり、ありがとうございます。うれしいですー! 設置してあるアンケートも回答数が増えていて、うれしい。ご回答いただいてる皆さん、ありがとうございます。 二次創作(30)が末尾0の記念すべき? とか思ってしまうキリのいい数字で、しかも投稿記事数として「777」のゾロ目になってて、フィーバー! と、ひとりで盛り上がりつつ。自分でも気に入っていて何度も読み返していたりするけど、そういえば「同じシャンプーの香り」を盛り込もうとしてすっかり忘れていたな、というのを今朝思い出し。そのうちリベンジ。 ノリノリで書けるときはものの数時間で書き上げてしまうけど、推敲不十分で後から、あ! と思ったりする。けども、推敲充分でも、同じだろうから、第一稿でパッと出しちゃう。 数ヶ月かかっても書き上がっていないものが手元に何本かあって、【第17話】の更新前にちょっと集中して進めていたR系のは、矢晴が泣き出しちゃったからどうしよう、と止まってしまったので、別のを進めている。 今月の投稿数が6月分と並んだので、それなりにもりもり綴れてたな、と思う。頭のなかの整理のためにも外に出してしまうのだけど、外に出したことで忘れてしまうことも多いのだな、と改めて思ったりもする。この後は、思いついたらその都度なにかしら綴りつつ、記事数800くらいで感想を書きたいなあ、と思っている。

■【売れうつ】の二次創作(30)(小説)

 朝チュンまでの空白の時間を考える。 3パターンとおまけ。 個人的には、パターンCがいいかな、とか思ったりしている。 正解がそのうち【売れうつ】のエピソードで描かれたらいいなと、思っている。矢晴視点でも純視点でも、両方でも、見たーい! ■

証明

 「約束」を信じてない矢晴は、毎度無理難題をふっかけよるなあ、と思いつつ。 【第7話】で『一時のノリや金持ちの遊びや私を陥れる嘘じゃないってどうやって証明してくれますか?』と、証明のしようのないことを証明してもらいたがって。 証明しようがないから、純は矢晴を引き取る時の約束を弁護士通した契約書にしたんだろうなあ、と思うんだけど。 ただ、弁護士通した契約書であっても、契約不履行、ということが起こるわけだから、口約束と同様に、やっぱり矢晴は信用しきれないと思う。 違約金の発生する契約であれば、純がもし約束を違えても、矢晴に不利益がないように、というのが、その時点で最大限の純の証明だったんじゃないかなー、とは思う。 そして、【第17話】の『証明しろ』というのも、証明しようのない事柄ではあるので、どう証明できるのか……と思えるんだけど。ここはなんだか、純の行動によって、「証明された」と受け取ってくれそうな雰囲気はある。 約束も証明も不確かだから、お互いを信用する以外にないんだけど。 で、矢晴は純が「古印葵のファン」というのも、実はそんなに信じてなかっただろうなあ、とすごく思ってて。でも、あの朝、純から『古印葵宛の手紙だよ』『矢晴の漫画読んで感化されたやつだから』と言われたことで、数年前に描かれて纏められた「シヴァ・アンバー3巻」という動かぬ証拠があることで、純が本当に古印葵が、矢晴の漫画が好きなんだ、と信じることができた、証明された、と思えたんだろうなあ! と思う。

もちっ

 たこやきみたいにふくれた福良雀が『もちっ』としてて、『もちっ』と言われると、すぐに矢晴の担当の菊池さんが浮かんでしまう。 『もちっ』としてたし! 矢晴は、その境遇に似合わぬ「福田」という名字だけども、これからの純との幸せを考えると、その名のとおりに「福」来たる、だろうし。福良雀も福来たるだし。 菊池さんも「福子」という名前なのだから、矢晴に福を運んでくれそうな、気がする。 というか、菊池さんが持ってた案件に、純が古印葵をすすめて、菊池さんが矢晴を編集部に呼んだから、純と矢晴は出会えたんだから、すでに菊池さんは矢晴に福を運んできてたよ! キューピッドだよ! この先、矢晴が漫画描き始めて、漫画家としてやっていけそうなくらいでA誌に復帰して、菊池さんとちゃんと話して、古印葵の漫画をつくれるようになるといいね。

一線を超えた

  以前 に「でもできれば、現在の憧れの作家(矢晴)とその信奉者(純)という関係から脱却して、矢晴と純がちゃんと向き合って、恋なり愛なりって方向へ進むような、なにかしらの一線を超えて欲しい。」と書いていて。 今回の【第17話】では、確かに、ふたりの関係が「憧れの作家と信奉者」から脱却してくれてるなあ! と非常に嬉しく思っていて。 一線を超える、が性的なものなのか、尊厳的なものなのか、とかどうでもよくなるくらいに、「人間関係における最低限度の一線を超えた」んだ! と感動しながら【第1話】を見返すと、『最低限度の一線を超えてしまったのは』と、なんかやっちまった感が出ていて、ちょっと混乱したりする。 尊厳的にはやっちまった状態だけど。そしてこの泣いてる矢晴のなんとかわいらしいこと。 この同居1ヶ月目の出来事は、なにからなにまで、あらゆる一線を超えた感じがする。 矢晴は結局、純への気持ちが醜い肉欲を孕んだものだとさらけ出すことができたんだろうかな、とは思えるんだけど、純粋に「純が好き」と言う言葉を伝えられたのかどうかはわかんなくて。純は自分の欲情しない性質を矢晴にさらけ出すことができたのかどうかはまだわかんなくて。 個人的に純の『私はあなたの理想じゃない』という言葉の真意がわからないんだけど、「あなたは私の理想じゃない」とか言い出すほうが、なるほど……ってなりそうな。理想の作家として崇めてて、理想の関係になりたかった矢晴に対して「あなたは私の理想じゃない」けど「私は君を見捨てない」と、更地に戻して一歩を踏み出す、みたいな。 そうじゃなくて、『私はあなたの理想じゃない』と言っているから、ここで言うところの矢晴の理想の純とは……? とずっと考えたい。 そしてまた、『私はあなたの理想じゃない』の「あなた」と『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』の「君」。この呼びかけの違いが、これまた良くて! 前からずっと好きだけど。「あなた」から「君」になるのが、はーー、良い! 好き! そして翌朝の、純の作品に対して矢晴が『好きだ』って言ったのが! 好きだ!

どうしてしがみつくんだ

 【第17話】で矢晴が泣きながらしがみついてくるのを純は『なんで泣いてるんだ』『どうしてしがみつくんだ』とえらいこと困惑してるけど。 それは矢晴の渾身のハグじゃないのか? と思い至り。 【第14話】で純に言われた『今度からお酒飲みたくなったりパニックになったらハグしに来なよ』ってのを、実践しているんじゃないのか? えらいぞ、矢晴! って気分になった。 違うかもだけど。 純もパニックになって妄想に逃げてないで、矢晴をハグしてゆっくり話聞いてあげればよかったんじゃない? ひきはがそうとするんじゃなくてさー。ねえねえ。 でも純もパニクらないと矢晴と同じ立場になれなかったかー。

ふくら雀

 「福良雀」「福来雀」と書いたりもする縁起物。 『あれって羽の間に空気をためて膨らんでるんだろ?』と純が言う。矢晴もたぶんダウンジャケットを着込んでいて、羽毛の間に空気をためてふくらんでいる。福田雀……とかふわっと思った。 これからのふたりの関係や生活に福が来る、ハッピーになれると象徴してるんだろうなあ、とほんわか気分になる。 ついでに、【第15話】でダウンやらなんやら着込んでもっこもこの矢晴を『そういう形のクマのぬいぐるみあったなあ』と純が言っているぬいぐるみは こちらの商品 のよう。「一生分のハグを保証!」とされているから、純と矢晴も一生分のハグを保証されているのかもしれないな、と思うと、ほんわか気分になる。

一人っ子

 今回の話、純がえらいこと「一人っ子」をおしてくるな……と思った。 『一人っ子で赤ちゃんも抱っこしたことのない私が成人男性を抱えてみろ』と腰をいわすことを不安視するのも、わかるけど。たぶん平坦なところや極短距離なら運べはするだろうかな、と思うのは、矢晴を台車に乗せる、台車からソファーに移す、なんてのはできてるから。階段、長距離はやっぱり難しいだろうな、とも思うけど。 献本10冊配れるほど親戚いるなら、いとこやはとこを抱っこしたりおんぶしたりとかの経験くらいあってもよさげだけど、そこらもないっぽい。 ただ、多少なり人間を抱っこする、とかの経験があったとしても、暴れるかもしれない情緒不安定な矢晴を2階から1階へ、は転落のリスクが高すぎるので、純の判断は正しい。でも、抱っこして運ぶところも見たい。お姫様でもお米様でもいいから、抱っこ。小脇に抱えてくれても良い。 『私一人っ子だからケンカしたことないんだよ』というのも、疑問が残る。ケンカ自体は兄弟がいなくても、できる。親とケンカすることもできるし、友達ともケンカできる。 「一人っ子だから」というのはあまり理由にならないんだけど、わざわざそれを言ってしまうのは、実は「兄弟を作ってくれなかった両親」に不満があるからなのかしら? 純の父親は純がまだちいさいうちになくなっていて、病気で、ということだから純がもっとちいさいうちから闘病生活だったかもしれない。純が生まれて、純の父親の闘病生活の世話も有り、では、さすがにもうひとりなんてできそうにない。 思春期くらいには母親とケンカしててもいいんじゃ……? と思うけども、純の母親がいない場合(父より早く亡くなっているとか)にはケンカできるわけもなく。また存命としても母子家庭で育ててくれて父と死別しその世話で苦労してきた母親……と思うとケンカできそうにもないかな、と思える。 【第5話】で『もしかして先生って感情がない?』なんて失礼極まりないことをアシスタントに言われても、ものすごい形相をしつつ切り替えて『そんなことないよ!』と言ったのは、怒ってケンカして、という状況を回避するようなものだったのかな? と思える。 友達とケンカしたことがない、というのなら、純はこれまで「腹を割って話せる相手」がいなかった、ということにもなり。【第15話】での父と友人の話で、『そんな状況でキツい洒落を言い...

このブログの共有について

 コメントをいただいたので、このブログの記事の共有についてを一応記事にしておこうと思ったものの、通常の記事でもなし、区別はしたいがどうしよう、と悩んだのでラベルを「自分語り」と「二次創作」のふたつつけておく。 いただいたコメント自体にはコメントにて返信を書き込んでいますが、こちらにも同じ文章を載せておきます。 ―――― コメントありがとうございます。記事や二次創作の紹介、共有等、大歓迎です! ありがとうございます! どんどんどうぞ! 1点、ご注意いただきたいのは、二次創作のページについては「■【売れうつ】の二次創作」というタイトルの記事にてワンクッションとしておりますので、共有の際には各記事へのリンクでお願いします。(「二次創作:〜」という本文ページへ直接飛べるリンクはNGです。) ―――― このブログの紹介、記事共有については、大歓迎の方針。 ついでに別解釈などがあったりする方はぜひコメントで語っていって欲しい気持ち。同解釈とかでも語って欲しい気持ちなので、ぜひぜひ好きなように語っていってくれたら嬉しい。 二次創作についても、紹介、共有は大歓迎。 ただ、二次創作自体を好まれない方や「読む・読まない」の判断をする前にリンクを踏んで本文が出てしまう、というのは避けたいため、「■【売れうつ】の二次創作」という記事でワンクッションとして、二次創作の本文へは記事の「■」からのみリンクしている。 なので、二次創作ページ(「二次創作:〜〜」というタイトルのページ)への直接のリンクはNGとして、共有の際には「■【売れうつ】の二次創作」というタイトルの記事へのリンクが望ましい。 ついでに、感想とかもらえたりすると、うれしい。 あと、余談。 このブログ自体は、【売れうつ】の正式名称(売れっ子〜×うつ病〜)で検索した場合の検索結果でそんなに上位に来ないようにと、極力【売れうつ】という略称を使っている。(本家より上に表示されたら作者さんにも検索された方にも大変申し訳ないので) そして、二次創作を読む層、に最初に届けば、と一番最初に検索用に登録したのは二次創作の記事だったりはする。それ以降、ちょいちょい検索エンジンに拾われるようにはなってきた。(それ以前は検索に一切ひっかからなかった) このブログを隠したいわけじゃないので、共有とかは歓迎。 そんな感じで見つかりにくくしてあったもの...

一緒に生きる人が欲しい

 純の欲望として明示されたのが『一緒に生きる人が欲しい』 なんかむしろ、それを素直に矢晴に伝えていたら、もっと違ったんでないのかい? 矢晴に無駄な恐怖を与えないで済んだのではないのかい? と思える。 むっちゃ可愛らしい健気な欲望。 死んだ後も安心とか、死ぬまで孤独じゃなくなる約束とか、ずーっと死がまとわりつくような言葉や約束じゃなくて、「私と一緒に生きてください」って言うだけで良いのでは……? とすごく思うんだけど、どうなんだろう。 あのアパートに居た頃の矢晴には、そんな言葉も伝わらないかな? 助けたいとかしてあげるみたいなことじゃなくて、純自身の望みを伝えたほうが、いいような気がするけども。 でも純の『私はあなたの言葉を着たい』という望みは矢晴をゾッとさせちゃってたから、ダメかもしらん。 でもでも、古印葵の言葉を着ることで純自身をなくそうとするようなことより、純自身が矢晴と一緒に生きていきたいってことだったら、矢晴は受け入れてくれそうな気がする。 とはいえ、たぶん、純自身が自分の望みを言うことを避けてるんだろうかな、とは思えるから、言わない・言えないって感じかなあ。あとやっぱり「欲情できないから資格がない」とかも思ってるかもしれない。 一緒に生きるのに欲情云々はいらんが。あってもいいし、なくてもいいだろ。 「私と一緒に生きてください。あなたの亡骸は私が拾いたいんです」なんて言葉で、純が矢晴にプロポーズしてくれたらいいな。

見捨てられ不安

 【第16話】のラストシーン、純のパジャマの裾を掴んで引き留めた矢晴の泣き顔が、純に見捨てられたくない・離れたくない思いからのものかと思って、次の話でぐずぐずに泣いて純にべったりになっちゃって、かーわいいーーー! ってのを想像してたけど、まったくもってそんなことはなかったわ……。と落胆しつつ。 あ、でも、矢晴ったらむっちゃ泣いて、純にむっちゃしがみついてたわ。純は「なんで」「どうして」って困惑してたけど。そう考えると、期待通りの展開か。 結局あの表情は「見捨てられ不安」のものだったのか、「話はまだ終わってねーぞ!」というものだったのか。謎である。 でもでも、見捨てられ不安のものだったとしたら、今回、純が『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』って言ってくれたんだから、矢晴は満足できたかなー。 記事中、あんまりそういう“用語”で雑にまとめたくない、という思いから、用語を使ってないことが多いもんで、ここらへんでここらについてのことをなにか綴ったはずだが、と検索しても見つからないことが多くなってきて、検索用には用語でまとめたほうがいいのかもしれないな、と思い始めたりもする。そのものズバリの語を使わずに、表現したり説明したりしたいんだけど。 ついでに、記事リストで辿っていた時に、私は純をむっちゃ嘘つきだと思っていたことに気づく。なんで今回、純は別に嘘ついてなくね? とか思ってたんだろう……? 不思議。

なんでも、なにしても

 これを言ったときの純が、矢晴が「殺してくれ」と願うことはまったく勘定に入っていないのだから、矢晴が純を殺そうとするとか純に「死んでくれ」と願う、なんてこともまったく考えてないだろうな、と思った。 話の流れとしては、純は「矢晴が望むなら性的な接触をしてもいい」程度だった気がするし。ただ、それならそれで、「死ぬまで孤独じゃなくなる約束」の話を持ち出して「父とその友人の尊い友情」を語ったり、“慈愛”なんて欲望丸出しの性的接触から遥か遠い崇高な概念を持ち出したりしたのは、なんでだい? 童貞だからかい? 純は矢晴が純のことを好きになっている、と気づいたらしいのが【第17話】のような気がするけど、それ以前に、「矢晴が自分のことを好きになっているらしいからより一層自分に依存させるために性的接触も辞さない」という考えがあったのかどうか。気になる。 矢晴の言動をしっかり考えると、もしかして……? くらいは把握できそうだけど、恋愛をしたことのない純がそこにたどり着けるのか……? は疑問だし。でも、チワワと恋人云々はそこにたどり着く材料にはなる。はず。 でも実はこの時点で「矢晴が純を好き」を純はわかってたけど、そんな矢晴が「なぜ、殺してくれと願うのか」を分析して把握できたのが【第17話】の「醜い上薗純〜」だったりする? とか、考えつつ、ふわっと、純にとって古印葵は「美しいものが好き」だから死にたいと思うほど好きになりたくないものとして「醜い上薗純」だったのかもーと思ったりした。 ――――と、考えると、純の整形疑惑がますます真実味を帯びてきてしまう……気が、する。不細工じゃ相手にしてもらえないだろうから、整形して美形になって、古印葵好みの美しい顔にした、疑惑。わわわ。

好きすぎてパート16

 先読みで地味にダメージを負っていると感じている今。日付変わる前に読んで、いつもなら5〜6回読むけど、2回しか見れなかった。……ぜろくっちょん……。ううう。という感じ。そっちに気を取られて、メインストーリーの展開にいまいち乗り切れず。 とりあえず吐き出しておけばまだ大丈夫かなとは思うんだけど。メインストーリーで同ネタってわけでもなし……。たぶん……。ううう。この病が恨めしい……。 同作者別作品のキャラクターが名前や性格、役割を変えて登場、とかは平気なんだけど、スターシステムだし。なんなんだろうな、この病。 ついでに、更新予告のツイートを昼間に見た時、あ、と思って、更新告知のツイート確認しに行ったらやっぱり消えてた。いつもながら、颯爽と。毎度告知ありがたや。 今回もトレンド入りしてたけど、前回、前々回ほどではなかったのかな? くらいの感触。件数の少なそうな語から遡ってはいるからメインの語になったら膨大かもしれないけども。 まだやっぱり「この作者さんなんだ!?」とか「似てるけど」とかちらほら。まだ知らない人も多いんだなあ、という感慨と、知らない人がいないレベルまで行って欲しい願望。 今回のキャプションで、予定話数が減った感じがするんだが、どどどどうなんだ……? とドキドキしてるけど、作者さん自身が作品外の数字やら言葉やらに対して厳密な感じで言う方ではないからなあ、とは思っているので、気にはなるけど気にしない方向で行こうと思っていたりする。(作品がすごすぎる反動かな? と思ったりする) だいたい人は「以前に言われていることや見たものを忘れる」「書かれていても見ない」「見てないものはないものとして扱う」「知らないものはないものとして扱う」とか、どんだけ繰り返し告知とかしても、基本見ないし、見ても覚えてない、自分が知らないものは世の中にない、みたいなところがあるからなあ、と思ったりもするんだけども。 今回「ここからあと○話もあるんだ! 嬉しい!」的コメントしかないのは、私みたいに「前にこう言ってたけど、え?」とか思ったりしても、それを言わない、人間の出来た人ばっかりなんだな、という印象。(※私は思ったら言う、他の人は思っても言わない、ということ。文章の具合で私が人間が出来てる、みたいに読めてしまいそうだったから注記) いやまあ、こんな些末なところで、責め立てるように詰...

解決

 純はけっこう物事を“解決”したがる感じがある。 【第6話】で『金さえあれば解決できるものは多い』『「たかが金」で解決するものが この世には五万とある』 【第13話】で編集部で会った翌々日の再訪時、矢晴の現状を把握しながら『薬だけあってもこんなの解決しないじゃないか』と考える。 そして【第17話】では自身の妄想への現実逃避から現実を直視しての『目の前の深刻さに耐えきれないから古印葵漫画みたいな妄想〈せかい〉に逃げて古印葵を知った気になって―― で? 解決なんてできないじゃないか』 純は自分が金を出すことで解決できることは解決しようとしたし、薬だけあっても〜と思った部分では、薬以外に必要なありとあらゆるものを用意して解決しようとした感じ。 それだけで“解決”できるものでもなかった矢晴だけども。 なんかこう、“解決”したがる人なんだなあ、純。漫画の中ならなんでも解決まで導けちゃうもんなあ。そんな万能感がほしかったかなあ? みたいな気もする。 とはいえ、矢晴も物事の解決については【第11話】で話してたりして、純の考える“解決”は、古印葵の影響もあったりするー? とか思ったりする。 ただ、まあ、“解決”なんてどこにでもわいてくるような語に対して、あれやこれやとこじつけにすぎる、と自覚しているので、この記事自体が戯言だけども。 【第17話】では、自分の不用意な発言が招いた結果を矢晴にわからされて、『自由意志じゃないのなら私は従わない』『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』と約束することで、一応の“解決”を見た感じではある。 でもなんか、ここの言い方もちょっと狡いかな? という気はする。 『抑圧によって狭くなった選択肢の中から』『病によって選ばされた答えは果たして君の自由意志か?』 実際のところ、「なんでもする」なんてできないけど、「なんでもしてあげたい気持ち」は持ち続けてるんだろうかなあ、「矢晴の自由意志なら従う」というのが最大限の譲歩だったのかな、みたいには思ったけど、矢晴の自由意志なのかどうかを、純が判断するのもおかしな話で、矢晴の望みをどんなことであれ「それは君の自由意志じゃない」と突っぱねることができてしまうことになってしまっているような……? と思ったんだけど、どうなんだろう。 ただ単純に「できないです、ごめんなさい」って矢晴に屈服する形じ...

カップの中身

 早朝だと思えるルーフバルコニー(?)での一幕。 暖房を用意して、上着を着て、手にはカップを持ち、寒さ対策は万全な感じ。 「昨日の夜」には雨が降ってたけど、この朝は晴れ渡り。朝食前のようだから、それなりに早朝なんだろうなと思うと、このふたりは徹夜でお互いを語り明かしたのか、そのまま眠って朝食にするにはまだ早い時間にふたりで目が覚めたのか。 それなりにすっきりした顔だから眠ったのかなー? ふたりで、あのベッドで。眠れる……? お互いを抱きしめて眠ってくれてても、素敵だなあ、と妄想に脱線。 わざわざ暖房まで用意して、この場所に出てきたのは日光浴のためなのかどうなのか。 ふたりが持つカップの中身がなにかはわからないけども、純の持つカップはまだ湯気が立つほど中身が残っていて、矢晴のカップは、『あの』と話しだす直前に飲み干してしまったっぽい。 カップに残る滴は白か透明か、という雰囲気だから、コーヒーやココアではなかったのかな、と思える。なに飲んでたんだろう。ホットミルクかな? 純が矢晴のカップが空だと気づいたから『なにか朝食作ろっか?』と言ったのかなと思うけど。 カップを持った手を下ろし、足で足を掻く、その矢晴の動きがまたいいなと思う『……私達は』と話し出す。純に顔が見えないようにか身体を外に向けているのもまた。 純に肩を抱かれて、答えられないのか答えたくないのか、純の手から外れるように身体を動かし、両手で包んだ空のカップを見る矢晴が、まだ中身が残っていればそれを飲むことで「答えない」という方法を取りたかっただろうかな? と思えるタバコの話。 『そっか会う前に死んでたか』と差し込まれるのは帰ろうとした矢晴を無理矢理引き留める純で。 ふたりの関係に名前をつけることもせず、矢晴の気持ちのなにもかもが詰まったような、『タバコ吸ってなくて良かった』『タバコ吸ってなくて良かったぁ』という言葉が感無量。 はあーーーーー! いいなあ!

なにがどう

 やっぱり【第17話】は咀嚼が難しく、純曰くだからというのもあって、矢晴の心の動きがわかりにくく、でも、矢晴はなんかいろいろぶちまけて満足してる感じはあり。結局のところ、なにがどうしてこうなったのか、は煙にまかれた感じもあり……というよりも、あえて語らずの演出ではあろうかな、と思うんだけど。 矢晴が何を言ったのかの詳細が知りたい私は今、すべてを詳細に語ってほしかった、この夜を細部まで余すところなく見たかった気持ちでいっぱい。 純から古印葵への崇拝を取り上げた感じがあり、矢晴自身の純への気持ちを仕切り直した感じがあり。これでやっと本当の対等になれたのかな、とは思う。 改めて、純自身に向き合って、純の漫画の矢晴の漫画への返歌の部分を『好きだ』と言った。これは返歌か、と問い詰めるでなく、『好きだ』と言った。そして、純からは『古印葵宛の手紙だよ』と言われた。ここで矢晴が目を見開く。この顔がとても好き。 矢晴が自分から『好きだ』って言えたところが、ほんとに良い……。「昨日の夜」がなければ、矢晴は純の漫画に対して『好きだ』ってずっとずーっと言えなかっただろうなと思うと、「昨日の夜」は偉大だ。なにがどうしてこうなったのかわからんけども! でも、わざわざ純が矢晴の肩を抱いて『ね 私達の関係ってなんだと思う?』と名前を欲しがってる感じは、なにかしらの肉体関係でも生じたか? と思ったりもしたりする。そしてちょっと、懲りねえな純は、みたいな気にもなった。 これまでの純と矢晴の関係は、「ファンと作家」「介護者と病人」「家主と居候」みたいな、格差のある感じだったけど、今のこの関係はなんと言えるのか。将来は「漫画家同士」みたいにはなりそうだけど。その頃には「恋人」になってて欲しいかな。

仲良くなろう

 矢晴ったら、さすが経験者って感じでエロいんよ、みたいに思ったりもする。 でも矢晴のデビュー前くらいから付き合っての7年という長さ、と考えると、矢晴の経験人数で言えば、1人よな? 気心知れてる幼馴染で、特段誘惑するような間柄でもなかろうが……と、思うと、“誘惑”してきた経験はなさそうな……。 矢晴から純への“誘惑”が実際どんなだったのか気になるなる。 『仲良くなろう』って純の背中に触れる蛸足。その位置は、矢晴が純から呪いを受けたのと同じ場所で。 理性が叫ぶ『お前は今襲われてるぞ!!』に『やっぱり? 誘惑されてるよねコレって』と純が認識している矢晴の行動や純のどこをどう触っているのかが、見せてもらえん……。 『触ってほしいなら触ったっていいだろうお互いそれを望んでる』というのが純なのか蛸(矢晴)なのかもわからんが……誘惑に乗っちゃおうとしてる純、という感じはする。 純は浜辺の理性の叫びも聞かずに、シェルターのような建物のなかに入っていき、『もっと触ったらどうなる?』『もっと触る』『彼の性処理でもすれば』と気持ちはないけど、古印葵を暴くために、自分の欲(特別になりたい)のために行為をしようとしている、感じ。 でも、ここの現実で、実際に純が矢晴の誘惑に乗りかけてた感じは、ないんよねえ……と、衣服の乱れでもあれば! みたいに目を凝らす劣情を催した腐女子なんだけど。 純のパジャマが脱がされてて上がシャツだけになってたり、矢晴のスウェットがまくれてたり、とかでもしてくれれば、みたいに思ったりもするけれど。服の上から触ってて、直接肌に触れに行くより前に純の理性が勝って関節キメてしまったのか。右手はやめろ! と見るたび思う。 矢晴自身、この時に、純のことが好きで純と身体で繋がりたい、と直接言ってる感じもないし、むしろ、なんか純への気持ちは棚上げしちゃってる感じはある。 そこが矢晴の裏腹な感じ、といえばそうなる気がするけど。 『この世で一番の恥をお前にだけ見せてやった』『同じくらいの恥をお前の両手で見せてくれ』『仲良くなろう』の一連が、いろんな解釈できそう、というか、とっちらかってまとまらん! という気分にもなり。 この話、純曰くだから、矢晴のエロさは純の欲目ということもありゃせんか……? とドキドキする。

 純の解釈によるところの矢晴の気持ちで、純自身が純のことを「醜い上薗純」と言うのが、気になる。 外見的な美醜でいえば、かなりの美丈夫だと思うのだけども、純自身の自認が「外見が醜い」なのか「心根が醜い」なのか、矢晴には「醜い」と思われている、ということなのか、よくわからんが、醜いらしい。 ここの純の言うところの「醜い上薗純」が、子供時代から大学生、アシ時代までの純の顔が執拗に描かれないことと関係があるのかどうなのか、気になる。 矢晴が純に認めさせたい「私達の醜さ」がなんなのかも気になる。純と矢晴それぞれが醜くて、ふたりとも醜いからの「私達の」なのか、ふたりに共通する、共有している「私達の醜さ」なのか。 醜い、ってどんなよ? 矢晴が純に抱いていた感情を表していると思われる蟲は、醜いのかな。純が想像した矢晴の蛸のような怪物は醜いのかな。純の古印葵への気持ちや矢晴を世話する動機が醜いのかな。ふたりの関係が、醜いのかな。お互いへの気持ちが、醜いのかな。 見た目に美しくなく、不快、気持ち悪い、という醜いなのか、嫌な感じ、不道徳な感じ、気持ち悪い、という醜いなのかで違うけど、なんだか反射的に、「醜い上薗純」は前者で、「私達の醜さ」は後者で、考えちゃったな。

誘惑

 純が矢晴に誘惑されていると気づくのもそもそもすごいな、と思ったりもする。なにかしら情動が起きないと、なにやってんだこいつ、みたいな気分にしかならない気がするし。 見えてる状況では、矢晴は純の両手を首に当てさせ、頬に当てさせ、指に唇を寄せている程度までしかわからないのだけど。 純が『めちゃくちゃ触ってくるし』と言うけど、純ほどではないが……? という気にもなる。 実は見せてもらえてないところで、矢晴は純をめちゃくちゃ触っているんだろうか。ドキドキ。 そしてまた、その前段で、矢晴の気持ちを純が『醜い純に甘えたいけど甘える自分はあまりに無様で見るのも苦痛で』『醜い純を好きになるくらいなら死にたいのか!』『純に殺されたいって言ってるのも純に触ってほしくて甘えてるからだ!』にたどり着けた材料が知りたい。 この時点で、純は矢晴が純に対して恋心なり性欲なりをいだいている、とわかっていることになるけども。わかってる? どこでわかったの? 矢晴が言った? 矢晴が言えた? って、ここを『現実逃避してる場合じゃない。』って否定される感じではあるけど。 矢晴が純を好きになってて甘えたいから殺せって言ってくる、と思い込みたい現実逃避、ということでいいのかどうか。 わかんないんだよなーーーー。

殴り合い

 果たして、あれは殴り合いだったのかどうか、甚だ疑問ではある。 純が矢晴の地雷をどんどこどんと踏んでいって、矢晴が恐ろしく激昂した、とは思う。関係を再構築するために、お互いぶちまけて殴り合いをしなければならなかった、という矢晴の言葉は後出しジャンケンにも似て。 なんでも、なんて不可能なのに「なんでもする」と言った純。 約束に恐ろしい拒否感があるっぽい矢晴に「死ぬまで孤独じゃなくなる約束」の話を持ち出した純。 その約束の元となる純の父親と友人のエピソードでは、純自身が「約束」に対して「実際に履行されなくても約束をした心のつながりが大事」かのように自分をごまかしているっぽいこと。そしてその約束が“慈愛”だと言った純。 それがおかしいと、わからせるために矢晴が純を言葉で殴りつけていた、という感じはある。 約束自体は、矢晴は「口約束は信用できない」を筆頭に、そもそも「果たされないかもしれない約束」自体を拒絶している感じはある。約束が果たされる日への期待とか、果たされない日への恐怖とか、そんなのをいだき続けたくない感じがあるかなー。ってか、B社での約束破られ続けて期待を裏切られ続けての経験があるからね。 第1ラウンドは、矢晴が純に『もうそれ性欲だろ』とふっかけた感じで、純の予想外の『それがいいな』と『私はあなたの言葉を着たい』で膠着。 第2ラウンドは、四階の話で、純が理解する前に矢晴が妄想に囚われて脱線。 第3ラウンドは、純の「なんでもする」に対して、絶対にできないだろう要求「殺せ」を突きつけて、純から撤回させた。矢晴の勝利。 第4ラウンドは、再度「約束する」と言い出した純に、純が言った『矢晴が契約書になる?』を逆手に取って『証明しろ』『約束と一緒に私達の醜さも認めろ』と、純ができてもできなくても、矢晴の勝利。 という感じにまとめてみる。あまりにも簡単にまとめすぎだけども。 軽くまとめるためにちょっと見直してて、【第17話】の純の背中に触れる蛸足が『仲良くなろう』って言ったのって、もしかして【第15話】の『死んだ後の約束までして仲良くしてくれるってさ』『死ぬまで孤独じゃなくなる約束だろ?』の「仲良く」だったりするんかな? と思ったりした。 そしてまた【第15話】の矢晴の言った『お前の本性気付かせてやる』は、果たされたのかな?

承認・新作・肯定

 純の脳内で、古印葵の漫画を読みながら『なにがほしくて引きずりだした?』と聞いてる純が『承認? 承認? 新作? 新作? 肯定?』と並べてる。 なんで承認と新作は2回ずつ言ってるんだろう? とも思うんだけど。大事なことなので2回、かなあ? 古印葵に承認されたい、のは、古印葵と同じ雑誌に載りたくて月例賞に、というあたりで実践したけど古印葵がいなくなっちゃって未達。古印葵のファンとして認められたい、かもしれないけど。矢晴にとって価値ある存在と思われたい、もあったり? 古印葵の新作が欲しいのは、ファンとしては当然の欲求であろうけども、純は矢晴に【第9話】『けど描けとは言いません』、【第13話】『瓶の中身が漫画にならなくてもいい別のものでもいい』とは言っていて。本心では新作が欲しいと渇望していたかもしれないけど、幸せになってほしい気持ちは本物だろうし、今の矢晴が漫画を描くことが幸せに直結してない感じなんだから、諦めるなり、期待だけ持って待機するなり。 肯定、ってのはなんなんだろうな。古印葵のファンでいることを肯定してもらいたい? ファンとしてはかなり逸脱した行動を肯定してもらいたい? なんにせよ、否定はされたくないだろうなと思う。 普通に純も欲がありつつ、利己的ながら矢晴を助けたい気持ちで助けたのは、いいことだとは思うけど。純にとっては、“慈愛”だから自分のエゴじゃない利己じゃない、みたいな気持ちでいたかなあ? 今回の脳内会議で突きつけられた感じかな?

純の嘘

 純ってそんなに嘘で固めてないだろよ? と思ってたけど。人に言えないことや自分自身を騙してることはありそうだけどさ、って思ってたけど。 そもそも、矢晴との編集部での出会い自体が、嘘まるけだったわ。 ということに気づく。 編集部に古印葵が来ることを知ってておしゃれして来たくせに。 すごい偶然、編集部に来たら、たまたま、古印先生の作品タイトルが聞こえてきたので! って装ってたわねえ。 授賞式では会ってるのかどうなのかまだわかんないけど、会ってるとしたら、ちゃんとそこでサインもらったんだとしたら、「矢晴は忘れてるかもしれないけど、授賞式でも会ってるんだよ」、って話を、矢晴に言われる前に言わないと! やばいよ! 折角昨日の夜のどんどこどんで信用してもらえたのに、騙したな! って怒られちゃうよ!! と、変に焦る。 でも、授賞式で会ってるんだ、って話をする時は、純が矢晴への恋心を自覚して、あの時から福田矢晴に恋してた、みたいな感じだったらいいなあ〜、と思う。 古印葵の漫画を生み出した福田矢晴が好きなんだ、って純が言ってくれたら、いいな。

関係の再構築

 矢晴は『……私達は』『お互いに嘘をつきあったままだった』から『壊れる前にお互いにぶちまけて』『殴り合わなきゃいけないって思ったんだ』と、言うけれど。 同居1ヶ月目の夜に、お互いがぶちまけて、歪な関係を正常な関係に再構築しようとした、と考えられるし、朝の様子を見るに、矢晴は純に対して、正直な気持ちを話せるようになっていたから、良い方向に進んだのだろうとは思える。 ただ、私には「お互いの嘘」がよくわからん。 純の嘘、はやっぱり自分自身を騙してた“慈愛”かなあ? とは思う。『少なくとも欲望があったよね』『一緒に生きる人が欲しい』『赤の他人をモノ扱いかペット扱いか』と、矢晴を助けたことが慈善や慈愛ではないと認識したように思う。 純に巻き付く怪物が『この口先だけ薄っぺらが』『本物になってみろよ』と言うのが矢晴の言葉かどうかもわからないけれど、【第6話】の『私はあなたの前では「たかが」を渡さず口だけ出す偽物にはならない』と呼応するような気はする。 なにをもって“本物”とするのかも、よくわからんけど。 ダメ押しみたいに、『お前は漫画みたいなセリフを言ってみたかっただけの中二病で未経験のニセモノ』と浜辺の純が言う。『彼は』に続く言葉はわかんないけど、純を中二病の童貞と揶揄しよるんなら「彼は大人だ」みたいに言っててもおかしくなさげ? みたいには思った。『身体は老人並み! 欲求は子供並み!』とか言ってたのとえらい違いじゃねーのよ、とか思うけど、純が「彼は大人だ」って思えたんだったら、正常な関係に進めるって感じはする。 “正常”ってなんなんだろうな。 あと、純は「人間に欲情しない」という自身の性質を矢晴には言ってない。これをごまかすために嘘をついてる、ということはありそう。あとあと、折々で、「嘘じゃないだろうけど本当のことも言ってない」ということはあったから、そういう、純が人に見せたくないこと、古印葵の前に出せないこと、を指しての「純の嘘」ということになるのかなー。 でも、ここらへん、純はこの夜にぶちまけられたのか……? それを純が矢晴に言えたから、矢晴から純に触れることができるようになった、可能性はありそうだけど。 矢晴の攻撃性と衝動を考えると、純のそんな性質を矢晴が知ったら、ついうっかりそれを指して「欠陥品」とか言い出して、矢晴が壊れそうなんだが……。純も泣いちゃう。 でも...

呪いと魔術

 過呼吸になった矢晴が「ここに来てからどんどんおかしくなる」「お前に呪われてから違う人間になる」と言っているけれど、純には呼吸音でかき消されてて「呪われて」が聞こえてなくて『おわれ?』と聞き返してて、矢晴がなにを話そうとしてるのかは通じてないと思うんだけど、後で冷静になってからもっかい話したりしたのかな? どうなんだろう。 【第17話】は、純のとっちらかった脳内通って、なにが現実でどれが本当に矢晴の言ったことなのかもわからないし、純の解釈も信用していいのかどうかもわからないから、過分に混乱状態で考えても考えても、よくわからん……って気分にはなる。 矢晴は、純に呪われたと言っているけど、これは「恋の呪い」だよね? とは思ってて。矢晴は編集部で会った時の純の優しい笑顔に一目惚れして、アパートで抱きしめられて恋に落ちた、と思えるんだけど。 浜辺に立つ純が『また奴の魔術にかかる気か!』と言っているけど、これは「恋の魔法」なんじゃないのかな? と思える。すごく気になるのが「また」という言葉なんだけど。この「また」って「再度」ってことじゃん? それ以前の魔術はどこでかけられたのよ? ただ、シェルターのような建物のなかでドアを叩く純が『もっと触ったらどうなる?』って言ったのに浜辺の純が答えて『自分から魔術にかかりにいくな!』と言っているから、恋の魔法ということでもないんだな……? と迷宮に入る。 矢晴に誘惑されてぐらぐらしちゃってる純を、理性が止めてる感じはあるけども。 矢晴は性的に誘惑しながら、口から出す要望は「殺してくれ」なのかなー? 物理で殺してほしいのと、なにかしらつながることで恋心を消滅させたいみたいなところかなあ……? でも、やっぱり「殺してくれ」って望みは希死念慮の一環として本当の望みだけど、純がそれに応じれないことをわかったうえで、純の発言「なんでもする」を撤回させるためのやりとりではある気がする。 そこにつけ込んで「できない、ごめんなさい」って謝らせたかったような……? とか考えると、矢晴が支配権を完全に掌握するための言動としか思えなくなってくるから、あの結果には繋がらないしなあ……? うううん。わからん。 呪いと魔術がどっかいったまま終わる。

彼の肉

 シェルターのような場所に入っていった純が、『彼の肉には一ミリも興味も性欲もない』と言い放つのが、辛くて。 でも、「彼の肉には」と限定しながら、矢晴の心の中、古印葵の思考が詰まっていると思っている並んだ扉を開けたくてガチャガチャずっとやり続けているあたりは、「彼の精神」や「心の中」には興味津々ではあるのかな、と思う。 ただやっぱり、その場所は、純の妄想の産物でしかないから、どの扉が開いたとしても、純しかいないよな……とは思うから、古印葵を暴こうとして自身の深層を解き放ってしまう可能性を強く感じる。 古印葵は好きだけど、福田矢晴には興味がない。というのが、純の本音であるのかどうか……。『扉の中全部見たいなぁ』とか言ってる純は、ホントに古印葵が好きなのか……? と疑ってしまうけども、さんざか「純ざまぁ」って言ってる自分もホントに純が好きなのか……? と疑われそうな気はしてるから、純が古印葵を好きということは間違いないと思う。 ただ、純が古印葵のどんなところに惹かれていて、どんなところが好きなのか、はわかんなくなっちゃったな、と思う。 古印葵である福田矢晴を立て直したい、とがんばってた純は、古印葵を大事にしてくれてる感じがするんだけど、このシェルターのような空間にいる純は、古印葵を壊してもいいから全てを知りたい、見てみたい、しかない感じがして、矢晴に興味なくても古印葵を大事にしない純はイヤ。とてもイヤ。 そしてまた、この純の言い草と、【第16話】冒頭の純のモノローグとが乖離しすぎてて、純は「人間に欲情しない」ことを悩んでいたのかどうか、それができないから、となにかを怖がっていたのはなんだったんだ……? とか、思う。悩んでいた純や怖がっていた純とはまた別の純の一面、とは思うんだけど。 【第16話】冒頭の純には、ここらへんの現実世界で矢晴が純を触りまくって誘惑してるらしいのは、渡りに船だと思うんだけどなあ……。結局、純の純自身が誘惑されてもうんともすんともってんなら仕方ないね……って感じではあろうかと思うんだけど。

思案の外

 ……というと、恋の話ではあるんだけど。ぜんぜん違うこと。 【第17話】では純が、矢晴の「チワワ何匹?」とか「恋人つくらないの?」とかを、矢晴の心の動き、現在の心境を考える材料として勘定してないな、とは思って。 矢晴がお酒を飲んじゃった、ってのも、矢晴の心の動きにリンクして考えてはいないよな、あのお風呂シーン、とかも以前から思ってるんだけど。 読者に見えないだけで、がっつり勘定に入れて、矢晴の気持ちを導き出した、可能性はあるかと思うけど。 あの朴念仁にそんなことできるめえ、みたいな気分にはなっている。 【第17話】のシェルターのようなところに入っていって、ドアをガチャガチャやり続けてた純のことを考えると、矢晴に、こいつだけはやめておけ! と言いたくなるんだけど、あれも浜辺の純の理性が勝ってる間は大丈夫そうな気もしないでもないけど、恋は思案の外、という言葉を考えると、理性がやばい、という気にもなる。 ただ、矢晴が、純への気持ちを今も「恋」として扱っているのか、勘違いだったと改めて純との関係を構築しようとしているのかも、ちょっとわからんくなってきたな、という気はしている。

■【売れうつ】の二次創作(29)(小説)

 書きかけでいくつか抱えていたうちのひとつ。 【第12話】で矢晴が家を飛び出してからの残された純のこと。書きかけのまま止まっていたけど、【第17話】の純の思考を見るに、この先、矢晴を散歩に出して家に残った純の部分を考えるのが難しい気分になったから、これはこれでキリのいいとこ、と出してしまう。 それにつけても矢晴が階段で通話終了を待っていた180分…… ■

自転車があるなあ

イメージ
 この外観が純の家としての確定なのかどうかもわからんけども、思っていたより純の家が細いな……、とか思ったり、温室どこだよ! って気分で、ちょいちょい拡大して見たり。 とかしてて、矢晴の部屋の隣のガレージに、自転車があるのを見つけて。自転車があるなあ、と思った。なんか、ママチャリ? 純が、ママチャリ? あの身長で? みたいな変な感慨を。 超ざっくりで、見た感じこんな感じの配置ではないか、と以前から考えていたのがこんな感じだけども。見える画像になっているかどうかはわからない。なんかいろいろ(罫線とか)どっか行った感じはある。トイレはどこだろな、とずっと考えている。 L字ソファーは結局どこに配置されているんだ、とかもわからない。温室があると思っていたところが塀になってたし、ガレージの向こうに縁側なのか通路なのかみたいのが見えるから洗面所〜風呂までも、ここじゃないらしい、みたいにはなってきた。 配置図として作ってあるので、間取り図でもないしサイズもおかしい。おおまかに1マス6畳(小上がりの和室の畳が6畳)みたいな気分で1マスのサイズを配置してある。 こういう間取りや配置も気になる性分。

性懲りもなく

 おーまーえーはーあーほーかー。と言いたくなるくらいに。 純にとって「約束する」ってすげえ大事で本気を伝える言葉になってるんだと思うんだけどさ。矢晴にとっては、地雷じゃん? みたいに思う。ついでに純の一面では、「約束すると嘘をつく」も有りになってるっぽいから、それは余計に矢晴の地雷を踏んでいく、とは思う。 「なんでもする」ってなんでもは出来もしないことを言い、詰られて。改めて、自分が矢晴に対してできること・できないことを「約束」しようとしてて。 やりかえされてやんの、やーいやーい。と囃し立てたくなるくらい。 純の頭ホールドして、『証明しろ』って言ってる矢晴、素敵でね。『約束するならあれやれよ』から、もう全部、やべえもう矢晴、素敵……。はー、素敵……。 (今書いてる二次創作でこんなシーンが見たいわけですよ、とか思って書いてたシーンのさらに上位みたいな手の回し方で私は昇天する気分。なんかR系で書いてると本編でそんなシーンが出てきてしまうのはなんで……? 願いが通じてる?) その後がどうなったのか、気になるけども。朝チュンか……。と思いながら、いやーこの矢晴に対して、できないだろうなあ、純は! という気分のほうが盛り上がっている。

過呼吸

 【第17話】の開始が、【第16話】の終わりとは打って変わって、な雰囲気。 前回、すごく真摯に矢晴のことを考えてくれてた純が、振り返って矢晴の泣き顔を見ての『めちゃくちゃ泣いてる』と驚いているのには違和感がある。 ジャージの純も言ってたけど、『泣いてるのも希死念慮もいつものこと』ではあるんだよ。 というか! 個人的には、振り返った純は矢晴の泣き顔にときめいてほしかった! 全然、ときめいてくれりゃん……。シリアス調からコミカルな感じへの転換はよくされてるけど、ちょっと口惜しい。 過呼吸に驚いて焦るのは、わかる。そして的確な対処をしようとする純の切り替えの速さは好きだけど、矢晴の話が呼吸で聞こえにくいのはわかるけど、全然聞こうとしてなくない? 適当にあしらってない? ちょっと、純ーーー! という気分にはなる。 呼吸落ち着かせてからゆっくり話そう、とか、薬が先、みたいな気持ちがあったかもな、とは思うけど。 純の思考がどんどことっちらかっていくのもわかるけど。 純が過呼吸みたいになっちゃったから、矢晴の言ってること聞き取れるかも〜とか、なんで……? みたいな気分になるんだけど。 ううううん。矢晴の『頼む』『殺してくれ』はあんなに流暢には言われてないんだろうけど、確かに矢晴が言ったのかな。これから矢晴の望みを叶えながら仲睦まじく暮らしていこうと思っていたのに、当の矢晴はこの世から消えたいと願う、なんてのは、純にとっては受け入れ難いことだろうし。そりゃあパニックにもなろうて、という気はする。 そもそもやっぱり、純は「好きな人を失いたくない」が一番にきてると思うから、その手で殺せ、なんてのは受け入れられない。それならなんで「なんでもする」なんて出来ない約束をしやがったのかと、詰られてる純、ざまぁ。 純が現実逃避している間に、矢晴はうずくまるような姿勢でしゃべってて、それでだんだん呼吸が落ち着いてきた、という感じはする。果たして純のおかげで呼吸が楽になったのだろうか……? とか思わんでもないけども、純と会話してたんだし、純のおかげではあるんだろうかな。かな?

相互理解

 記事タイトルはそのままテーマにしたい語でそんなに考えてるわけじゃないから、同じタイトルの記事が乱立してんだよなあ、と思いながら、また同じタイトルで立てる。 【第17話】で純が『ひゅっ』となり、『パニクって気道が矢晴とお揃いになったじゃん』と思い出す、矢晴の語った相互理解の話。【第13話・後編】の同居21日目の、座っている矢晴を横たわって手を組んで憧れのポーズで見上げていたあの時。 矢晴、美人さーん、と明後日の感想を持ちつつ。 『「相対的に同じ条件」で想像しなきゃ相手の環境を想像できたことにはならないし相互理解も進まない』という矢晴の話を、「矢晴と同じパニック状態の過呼吸になった」からと『ああ』『そうか』と理解する、純。 え? そうか……? と大丈夫なのか心配になるんだけど。矢晴の話は、そういうことでいいのかどうかも、私には理解できんのよ。話が断片しかないからってのもあるけども。 その翌日だか数日後だかには【第12話】で『どれだけ本やネットや人の話を漁ろうが体験しようが知った気になるだけで全知は不可能だ』と、相互理解の話を否定しているようにも思えるし。相互理解のための想像についてと、相手の病症についての理解についてじゃ話が違うから別に否定したわけでもないんだろうけど。 むしろ、相対的ってなんなんだ? レベルでわからんくなってるから、なにもかもわからんのだが。 純はたぶん、頭のなかのたくさんの純の思考に呑まれかけ、パニックを起こして呼吸に異常が出て、海に顔をつけられて溺れそうな感じ、を矢晴が今思考に呑まれているのと同じ状態だ、と理解したのかなー? と思うんだけど、ここで「体験しようが全知は不可能」という矢晴の言葉がチラついてしまい、それ、わかった気になってるだけじゃない? という気分になる。 結局のところ、わかっているのかわかっていないのかわからん状態で『君が分かってきたぞ』『やった』『やった!』とはしゃいだものの『現実逃避してる場合じゃない。』と正気に戻る。 純が理解したと思っていることが本当かどうかもわからないから、結局わからないままなんだけど。 なんかこう、純の思考で語られる矢晴のこと、「浅い!」って純のドタマアタックしたくなってくるのよねえ……。

煙草

 【第17話】ラストシーン、矢晴の『タバコ吸ってなくて良かった』『タバコ吸ってなくて良かったぁ』というセリフが! 「死ななくて良かった、生きてて良かった、純と出会えて良かった」と矢晴の心情を余すところなく、という感じでとても好き。 私の好きなセリフランキングで【第9話】の『こういう幸せを私にくれたのはあなただけ』と【第10話】の『まだ古印葵は死んでない』と競り合うくらいに上位に食い込むセリフにはなる。 純の呪いのなんのと言いながら、自身の劣悪な環境から抜け出すのに純を利用したズルい矢晴が、触れ合ううちに純に惹かれて、それもただの純の好意につけ込んだ感じの依存ではあるまいかと浅ましさに葛藤したり、なんだりかんだり、かなりの割合、純の呪いに押し付けてきた矢晴が、「昨日の夜」のどんどこどんで、矢晴が自分でかけてた純の呪縛から解き放たれたらしい素直な心情として初めて純に差し出した好意、になるのかなーーー、と思って。 はーーーー! 良い。良いよぉ。 煙草はねえ、便利なんだ。煙を吐くことで溜息がごまかせたり、答えにくいことを煙に紛らせたり。あのシーンで矢晴の言う『タバコでも吸えてたら』『こういう時煙だけ吐けて便利なんだろうな』というのがとーてーもーわーかーるーーー! って気分になりつつ。純の『ゴミ屋敷時代に寝酒に寝タバコで』『君もろとも全焼してたろうよ』が、ホントにねーーーーーー!! と激しく同意する。 矢晴が酒だけ、ってのもちょいちょい不思議ではあったんだけど、あの部屋で煙草までいってたら、純と会う前に死んでるわ、とはずっと思ってて。純は恐ろしく健康に気を使ってる感じがするから煙草に手を出すなんてことはしなさそーではあるんだけど。 結局のところ、純の『ね 私達の関係ってなんだと思う?』という質問には答えてないけど、純に対しての矢晴の心情が、こういうセリフになるのは、とても素敵。 純に肩を抱かれて、でも、矢晴はそれを逃れて、そして、自分から純に手を伸ばし、純の肩を抱く。その一連に、あの繰り返す言葉が。あーーーー! たまらん! そして、“私達の関係”に名前がつく日がくるのかどうか、それぞれなんだと思ってるのか、そのうち知りたい。

朝日

 温室どこだよ!? と思いながら、そういえば、矢晴の部屋は東向きだったんだ、と思い至り、ふたりがあそこで朝チュン迎えてたのは、朝日を見に来た、みたいなことだったんだな、と思い。 おおよそ、この時期の日の出は6時40分頃であろうから、6時過ぎたくらいに純が「日の出を見よう!」とか誘ってのあったかい飲み物用意して、ハロゲンヒーター的なもの用意して、寒くないように上着を着込んでの、あの場面なのかなあ、と思える。 前日夜は雨が降ってたから、空気が洗われてて、清々しい朝だったかな。 ふたりの門出ですもんね、みたいな気持ちになった。

温室、どこ!?

 矢晴の部屋の隣、東南角くらいに温室があると思ってたから、矢晴の部屋のすぐ横に塀があって、あーそりゃ室内に出っ張ったクローゼットになりますわね! という納得もありーの。 温室、どこーーーーー!? となっている。どこだよ……?

昨日の夜は

 と、おきれいにまとめているけども……、矢晴、それやっぱりちょっとごまかしてない……? とは、思ってしまう……。 矢晴ががっつりぶちまけつつも、純の不用意な言動が起こすであろう最悪を回避させたように思えるから、確かに、「昨日の夜」のあれそれどれこれ全部、ふたりの関係の進展に必要だったんだろうな、とは思うんだけども。 矢晴は最初から、この結果を目論んで覚悟して「昨日の夜」に臨んではいないんだよねえ……? 純が『矢晴が望むならなんでもするよ』と言い出さなければ、なかったし。 お互いにぶちまけて……、お互い……? 矢晴が純を乗り越えてただけでは……? 殴り合わなきゃいけない……、殴り合い……? 矢晴が純の不用意な言動を論ってサンドバッグにしてただけでは……? と、【第15話】〜【第17話】を読む限りでは、矢晴は純にさんざか言った、けど、純は矢晴に詰られた不用意な発言以外の本音をぶちまけられたのかどうかは、謎い。語られてない空白の時間で、がっつり話ができていたのなら、良いのだが……とは思う。 嘘をつきあって……、うんうん、どれが嘘の該当箇所なのかはわからんが。 勘違いしあって……、うんうん、どういう勘違いなのかはわからんが。純が矢晴を古印葵と思っているところと、矢晴が純に恋心を抱いたと思ったところを勘違いしあった、と言われても納得はできそうな気がするかな? 支配し合って……、そうなんだよ、矢晴は純に支配されてるって思ってたみたいだけど、純を支配してたのは矢晴であり古印葵だし、場の支配者は矢晴だったのよ! とここだけは解釈一致! みたいな気分にはなった。 『そう遠くないうちに』『お互い崩壊してたと思う』というのは、わかる。このままいけば、そうだっただろうな、と思える。ただ、矢晴の『壊れる前に』関係を立て直そう、だったかどうかは、やっぱり謎い。純は矢晴の言うこと素直に受け取って『そうだったんだ』と言ってくれるから、いいのか……? と思いつつ、ここの矢晴の話は、純に対しての『ごめん』って言葉への前フリなんだよな、と思い。 ここで矢晴が純に「昨日の夜を謝ろう」と思わせたのは、純が『あれね』『古印葵宛の手紙だよ』と言ったことで。純がそれを言えたのは、矢晴が素直な気持ちで、『3巻の…冒頭』『モノローグの後半部分』『好きだ』って、好きだって言えたからで。 純の漫画のことを、素直に...

現実逃避

 純の現実逃避もなかなかのもの……。 たくさんの純の脳内会議も現実逃避のひとつではあるんだと思うんだけども。『つついて起こしたのはお前だろうが』って言ってるなにかの動物の骨のようなものも純ということでいいのかどうか……。と考えると、他の純が全部純の形してるのが不思議に思える。もしかしたら、この異形の骨は純の思う矢晴なのかもしれない気もしてくるけど、『赤の他人をモノ扱いかペット扱いか』って言ってるのはなにか毛の生えた尻尾のようにも見え、『人権』って言ってるのは積まれた本だし。そういう異形も普通にいるなら、異形の骨も純なのかなあー。 てーか、古印葵大好きな乙女な純はどこよ!? やっぱり前回で死んだん……? 純の脳内会議で、拡声器持った純が『福田矢晴が死んだ世界線から来た人だけ喋ってくださーい』とか言いよるけども、そんな世界線から来た人いないじゃんよ……? 全員黙れって話よな? とかは思う。 そして矢晴の溺れる海に飛び込み、一緒になって溺れて理解したつもりになって、矢晴に現実に引き戻されて『現実逃避してる場合じゃない。』と思える純がなかなかにしてすごい、とは思える。 でも、現実逃避と現実と並行してる感じもするから、やっぱり器用すぎるよな、純。 扉をドンドン、ガチャガチャしまくる怖い純が怖いんだけどさ……。あんた、矢晴には攻撃的にならないって言ったくせして矢晴に超攻撃的じゃんよ……? 嘘つきだし、何考えてんのよ、純……。うううう。 逃避行動にしたって攻撃的すぎて、お前なんかに矢晴はやれん! とか思っちゃう。 そして『証明しろ』って矢晴に言われた時の、妄想世界の理性っぽい純が『お前は〜ニセモノ』と言うから、それと対になるとすれば『彼は〜ホンモノ』ということで……? とか思ったりもした。 それにしても、純の現実逃避は時間にして数秒〜数分程度でしかないんでは……? と思える。たぶん矢晴は現実逃避はじめると1日軽く潰すと思うから、純ったらまともなのか異常なのかよくわからん……。

朝チュン

 朝チュンったら、それそういうことですよ、ということのはずだけども! あなたがた、したの? ねえ、したの? 純の部屋、窓の位置とかドアの位置とか考えるに、絶対矢晴の部屋と一番遠いくらいの2階の角でしょ? そのベランダ(?)、矢晴の部屋の真上でしょ? 何時からそこにいるの? 朝食つくろっか、ってからには朝食前だし。 あの展開からの朝チュンなら、それなりになんかしてそーーー! って感じはあるけども、純は勃たんし? 矢晴だけ気持ち良く、なんてのは、あの矢晴が受け入れるとは思わんわけで……。 どうだろな、印鑑くらいは捺せたんかね? むしろそこから純が自分のことぶちまけてあいこにした感じが、なきにしもあらず? どうなんだろう……。 矢晴が『お互いぶちまけて』と言ってるけども、描かれた中で相手に向かってぶちまけたの、矢晴だけなんよね……? 純はとんちんかんなこと言って矢晴を余計に怒らせて、頭の中ではとんでもなく妄想爆発してたけど、それを言葉にしたわけでもなく。 それでもこの雰囲気になれるってことは、純もそれなりにぶちまけたはずで……? 矢晴が納得するくらいぶちまけれたか……? どうなんだ……? とかなり疑問ではある。 うん、まあ、なんだ、あの朝チュン時の、矢晴が、純の何を知ってあの心境に至れたのかが気になる……。語って欲しい……。

なかなかのボリューム

 今回の純曰くが45ページもあって! これまでの1回分の更新での最大が【第12話】の40ページだったけども、それを超えて。自分用の冊子用にファイルをまとめるのもそれなりのボリューム! と嬉しい悲鳴だったけども、中綴じするのに、【第13話】(前後編合算で55ページ)に次ぐボリュームでちょっとホチキス大変だったわさとこれまたうれしい。 作者さんがこのボリュームを何日で描きあげたのか気になるけども、隔週連載を単行本作業で1回休みしているにしても、やっぱりすごいボリュームだし……と思う。 ただ、前々回に『セリフが多すぎて65話くらいになりそう』とのことであと50話!? と衝撃を受けたけど、今回の『最終回みたいなノリだけど、あと30~40話分の話あるよ~』とのキャプションで、あれ……? 減った……? と困惑していたりはする。 ど、どうなるんだろう……?

理想

 【第17話】の『私はあなたの理想じゃない』が、ちょっといまいち、どういう脈絡で……? とは思えるんだけど。 純は矢晴がどれだけ死を望んでも殺せないから「矢晴の理想・望みを叶えれる人間ではない」という意味であるのか。 純自身の醜さを直視してきたから「矢晴の相手としてふさわしくない、理想たり得ない」というような意味であるのか。 「理想」という言葉は【第15話】の純の話を聞いた矢晴の『相手を思い通りに……理想の一部にしたかったって素直に言えよ』と、【第3話】の古印葵を褒めてる中での『一番すごいと思ってます理想です』でしか出てこないんだけども、矢晴が純を「理想」として考えているところは、たぶん、ない。 なりたかった成功した漫画家、としては見てそうな気はするけど……んー。 「理想」の語釈を見てみると、純の言う『私はあなたの理想じゃない』の「理想」は哲学的な意味合いではないかな……? という気はする。けど。 わっかんねーなー! というのが今のところの感想だなあ……。

右手

 右手の! 関節を! キメないで! ほしかったーーーーー! お前、自分が矢晴抱えて運んで腰いわしたらどうしよ、とか考えてたくせして、古印葵の利き手を! 右手を! なにしてくれとんじゃ!! お前、最初に関節キメればって考えてた時、左手にしてたやんけーーーー! 古印葵が右手いわして漫画描けなくなったらどうしてくれよん? おん? そもそも、お前の体格でガリガリボロボロの矢晴にそんなことしよったら、昇天させる気がなくても軽く窒息なり骨折なりしそうなんだからさー……、もうちょい考えてもよくない? って気分にはなる。してもいいけど、利き手は避けろーーー! 【第15話】の『三戦?』あたりから純は格闘技が好きなのか、格闘技漫画が好きなのか、みたいな気分にはなってたけど、わりとふつうに格闘技好きそう……? 漫画でしか知識なかったら手加減もでけんしな……。純くらいの理性だと漫画でしか知らない危険な行為はそもそもやらなさそうな気はするけど……。けど……。 死にたがってる矢晴だけど死ぬからやめてよーーーー! 右手もやめたげてよーーー! と、激しく思った。

いつから間違えた?

 って考え方がそもそも、純この野郎! って気分になるんだけど、その背後から『最初から?』って言ってる紐飾りの純がちょっとブラボー。 大間違いだったのは明らかに【第15話】の『矢晴が望むならなんでもするよ』『なんでもするし』『なにしてもいいよ』なわけで。 矢晴の「死にたい」も「殺してくれ」も同じことなんだってばよ、と思うんだけど。「死にたい」という望みも叶えないくせして、なんでもするとか言うなし……。「殺してくれ」って望まれて騒ぐなし……。 と思っちゃう。 『なんで急に殺してくれって言うの?』ってのも、急……ではないが? と思えるし。 『離れてる間に大変なことになって後悔したりしないかな?』と、カーテンやらで自殺する可能性考えてる辺りはえらいんだけど。 矢晴の望みが「死」である今、その望みを叶える気がさらさらないんだから、“望めばなんでも”とか真っ赤な嘘だし、とか思う。できもしないこと約束しようとしなさんな。ついでに純の脳内に、やるつもりのないことをしてあげるって約束しようとする最低野郎がいるのもどうよ? あんたなんなのよ? って首絞めたい。 矢晴が死ぬ以外の望みはなんでも、という条件つけてたとしても、性的なことを望まれた場合に、矢晴の望むとおりにできないだろうしさーあ? そこをがっつり、矢晴に『なんでもするって言ってドヤ顔で気持ち良くなってたのは どこのどいつだよ』って詰られてるのが良かったわぁ。 そしてまた、たぶん、純が矢晴を引き取った動機とかもいろいろ間違ってたんだろうかな? とは思える。ただ、結果として、今のところは、矢晴が「生きててよかった」と思える程度に純を想えてる感じが、まだこれから巻き返せる感じはするから、がんばれ、純。

結局、一線は……

 超えたのかどうなのか。 いや、超えたのは確定だけど、その“一線”ってなんだったんだよ!? 人間の尊厳的な、であるならば、同居1か月目の朝〜昼の、粗相であろうと思うんだけども。純のベッドで失禁したらどうしようまで不安がってたし。 『この世で一番の恥をお前にだけ見せてやった』が粗相を指すのかどうかも、よくわからんわけだけど。 『同じくらいの恥をお前の両手で私に見せてくれ』って、なんか純に自慰を強要してるようにも聞こえるんだが。 粗相も射精も排泄行為ではあるし? 性的な一線を超えた、かどうかもよくわからんちんだけども、純の頭を抱えて『証明しろ』『約束と一緒に私達の醜さも認めろ』からの展開では、ありそうだけど、純の一面では『彼の肉には一ミリも興味も性欲もない』とか言っちゃうような感じだから、ううううん。 矢晴の醜さ、は純に懸想してる蟲なんだろうかな? 純に依存する醜穢さ? 矢晴の思う純の醜さ、は? たぶん今回のエピソードで純の歪さとかはめいっぱい表現されてるけど、そんなの純の心の中だけでしか展開してないから矢晴が知るよしもなく、と思うんだけど。 矢晴に対して純の言った『矢晴が望めばなんでもする』という傲慢さ、とか、自分の理想の関係に矢晴を当てはめようとしてた純の心を指して“醜さ”としてるのかな? 純曰くの【第16話】【第17話】の時間の矢晴視点が読みたい……。なんか絶対私が想像してることと違うこと考えてそうだもん……、矢晴。 「私達の醜さ」ってなんなのさ。 でも、ここの『証明しろ』って言ってる矢晴の顔、むっちゃ好き……。なんかちょっと満たされた顔してる気がする……。かわいい……。 ――で。証明したのか? 純は。気になるんだ。そして浜辺の純の『彼は』の言葉の続きが気になるんだ。気になるーーーーー!

結局薬は飲んだのか

 矢晴は結局薬を飲んだのかどうなのか。 純は矢晴が薬を飲んだところは把握してない。矢晴は薬を飲んだと言っているけれど、純が確認しに行けてないから、飲んだつもりになっているのかどうかも確定してないんだけど。 薬を飲んでいたとしても、マイナス100がマイナス20になる程度、と純もわかっているのだから、矢晴も自覚はあるだろうなと思う。 『それでこれだぜ』『情けねぇ』ってのが切ないなぁ。 薬飲んでても、やっぱりあの状況のあの感情の振れ方(狂れ方)を考えると、そうなっちゃうんだろうなあ、という感じはする。マイナス20に感情で更にマイナスに振れる。矢晴がどんな作用の薬を飲んでいるのかはわからないけど、薬が効かない日、というよりも矢晴が感情を爆発させちゃったからの作用なんだろうな、という気はするし、純との会話が引き金ではあろうかな、と思うんだけど。 薬を飲んでなかったとしても、同じだったんだろうな、とは思える。

パンツ

 今回、純の脳内会議とか触手的なセクシーショットとか、なんかいろいろ自分の脳内がとっちらかってこんがらがって、みたいな感じで、前回、前々回ほどの勢いにはならない気がする。(そんくらいトチ狂いたいんだけど、なあ……と思ってはいる) 矢晴ったら、薬と飴を取りに行こうとした純のパジャマのズボンに縋り付くから、ズルッっていって『わッ』って純が声出しちゃう感じで、ズボンちょっと脱がしちゃってて、純のパンツ見えちゃって。 パンツ見えちゃって。 『このクリンチ』ってときにもパンツちょっと見えちゃってて。 矢晴はそんな純のパンツに注視はしてないくらいに自分の要望に夢中なのか、純曰くだから矢晴のそんな欲望が見えていないのか、どうなのか、とか思っちゃうんだけども、純のパンツ、純のお尻、とかついつい見ちゃうわ。 サービスショットよね?

だい17わ!!

 うわーー! ちょっと前に見たらなかったのに! あったよーーー! 更新! 純……うわ……うわーー! 純ーーー! うわああああん。こんな展開になるのねえ……ふわわわわ。 ちょっと気持ち落ち着けてから、ゆっくりめに読み返して初見感想書こう。これはなかなかにして咀嚼が難しいけど丸呑みにもできない。 昼に帰ってきての1時半くらいで更新確認したときにはなくて、今日はないかな、どうだろな、と思いながら昼ごはん食べてレンタルの漫画読んでアプリのライフ消化しててないだろなーと思いながらチェックした3時前に、ちょうど1時間前くらいに更新があったなんて! とその1時間を悔やみもするけど、更新直後は食事すら進まなくなるくらいに没頭しちゃうからちょうどいいタイミングだったんだろうな、と思う。 そしてまたトレンド入りしてて、Twitter追うのが大変だな、と思うけども、今は何より初見感想書きたい気持ち。 とはいえ、前置きを長くしてしまうのはいまだ咀嚼できなくてもごもごしてるからだったりはする。 矢晴が喫煙者じゃなくて良かったなあ、というのはずいぶんと前から思ってたけど、ここに来て、矢晴が! 自分で! 純と出会えなかったかもしれないことを想像して! ラストに言ってくれるのが!! たまらん。 矢晴がタバコ吸ってたらあの部屋で焼け死んでただろうな、というのは思ってたけどブログに書いてなかったことにも驚いた自分。あらー。そんなことどっかに書いてなかったっけ? と検索してみるもどこにもない。 さて、ぼちぼち。 予想外に純曰くが続いた【第17話】。純曰くなんだー! という驚き。表紙は浮き輪の矢晴とそこに泳ぐ純だけど、この海、そんな穏やかな海水浴の海じゃないじゃない。ふう。 冒頭『めちゃくちゃ泣いてる』と驚いた感じの純にちょっと違和感があったりはするんだけども、純ったら矢晴の表面すら見てなかったのか……? という感じもしてきたり。『力強いタックルしてきた』って考えてるのが可愛い純だけどももも。 矢晴が大事な話ししてるのに呼吸のせいで聞き取れないからって明後日な純が、ふんまにもーーー! 純だな! ちくしょー! って気分にもなる。 『ここに来てからどんどんおかしくなる』『お前に呪われてからちがう人間になる』『背中を』と、【第7話】の「呪い」のことを話す矢晴だけども、『背中を』の後は「触られたから」とか...

順番

 純はどうも順番がおかしいな、とか思う。 「人に欲情できる場合、他人のことが特別に見える。自分は人に欲情できないから、他人のことが特別に見えない」と考えているような。 ただ、純はこれまでに「恋愛的に好きな人」がいなかったんだろう、という気はする。好きだから、好きすぎて、欲情する、までに至らない。 眼鏡くんが初恋で、好きだという自覚もないうちに好きになった人がこの世からいなくなったというのが無意識レベルでトラウマになってて、人を好きにならないようにしている、というのはありそうなんだけど。 「人に欲情できないから、生涯孤独」というのもなんだかやっぱりおかしい気がするし。そもそもやっぱり純が『もう何も怖くない』と考えている純の怖いものがなにかわからないんだけども。 一生涯添い遂げる、となると、やっぱり友人では足りなくて、純は友人以上の関係や心の繋がりが欲しそうな感じはある。欲情したいという望みを持っているのだとしたら、肉体的な繋がりも欲しいのかな。「欲情できないから肉体的に繋がれない。だから、友人以上の関係性の相手をつくれない」と考えても、やっぱり順番がおかしいんよ、というところに着地する。 人間に欲情したことがない、ってのが、好きになって付き合った彼女はいるけど、いざ事に及ぼうとしたらうんともすんともで、彼女にフラレて、自分は人間に欲情できないんだと自覚した、というわけでもなさそうなのは、「好きになって付き合う」という段階からしてなさそうだなあ、という感じがするから。 純は「欲情するほど人を好きになったことがない」のかな、と思う。思いたい。 肉体的に健康で健全で、性欲はあるけど2次元にしか向かないから2次元で抜く。でも欲情するほど好きになった人間はいないから、人間に性欲を向けたことも欲情したこともない。機能的にとか性質的に、人間に対して欲情できる回路がない、のかどうかはまだ謎だよなあ、とは思う。 そういえば、純が『お互いの恥を晒し合ったんだ』という純のほうの恥は、純が「2次元でしか抜いたことがない童貞」ということでいいんだろうか。純がそれを恥だと思っていることのほうが不思議な気分になってしまうのだけども。

顔は見えないけど

 【第13話】で純が矢晴に『私があなたの背後にいる時に私の顔が見えたなら』『それを信じないでください』と言ったのが同居4日目。 純にバックハグされてる感じで思考の共有で絵を描いたのが同居6日目なので、【第11話】の『顔は見えないけど楽しそうに描いてるのがわかる』と矢晴が思った時に、「楽しそうに絵を描いている純を想像(見た)したけど、純に背後の顔を信じるなと言われていたから、自分が想像した楽しそうな純を否定する」みたいなことにはならんのかな? と思ったりもするんだけども。 『背中があったかい』『手があったかい』『跳ねるようにペンが走る』『顔は見えないけど』と、矢晴の思い込みとか妄想で純の顔を想像したじゃなくて、現実で楽しそうだなと感じる、みたいなところなんよねえ、と思ったりする。 同居4日目の純との記憶の摺合せで矢晴自身が純を怖がらなくなっていた、というのも大きいのだろうな。 それにしても、矢晴を抱えて頬も耳も染めてうれしそうな純ったら、矢晴の想像してる「絵を描くのが楽しい」だけじゃない感じが、すごくする。「憧れの古印先生でかわいい矢晴を抱きかかえて手を握って一緒に絵を描く」のが楽しいんだろうなあ。かわいいよ〜〜純〜! いやもうほんと、かわいい、純。 その後、ちょっと言葉選び失敗して大変なことになっちゃってるところも、かわいいはかわいい。純のおバカ。