解決
純はけっこう物事を“解決”したがる感じがある。
【第6話】で『金さえあれば解決できるものは多い』『「たかが金」で解決するものが この世には五万とある』
【第13話】で編集部で会った翌々日の再訪時、矢晴の現状を把握しながら『薬だけあってもこんなの解決しないじゃないか』と考える。
そして【第17話】では自身の妄想への現実逃避から現実を直視しての『目の前の深刻さに耐えきれないから古印葵漫画みたいな妄想〈せかい〉に逃げて古印葵を知った気になって―― で? 解決なんてできないじゃないか』
純は自分が金を出すことで解決できることは解決しようとしたし、薬だけあっても〜と思った部分では、薬以外に必要なありとあらゆるものを用意して解決しようとした感じ。
それだけで“解決”できるものでもなかった矢晴だけども。
なんかこう、“解決”したがる人なんだなあ、純。漫画の中ならなんでも解決まで導けちゃうもんなあ。そんな万能感がほしかったかなあ? みたいな気もする。
とはいえ、矢晴も物事の解決については【第11話】で話してたりして、純の考える“解決”は、古印葵の影響もあったりするー? とか思ったりする。
ただ、まあ、“解決”なんてどこにでもわいてくるような語に対して、あれやこれやとこじつけにすぎる、と自覚しているので、この記事自体が戯言だけども。
【第17話】では、自分の不用意な発言が招いた結果を矢晴にわからされて、『自由意志じゃないのなら私は従わない』『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』と約束することで、一応の“解決”を見た感じではある。
でもなんか、ここの言い方もちょっと狡いかな? という気はする。
『抑圧によって狭くなった選択肢の中から』『病によって選ばされた答えは果たして君の自由意志か?』
実際のところ、「なんでもする」なんてできないけど、「なんでもしてあげたい気持ち」は持ち続けてるんだろうかなあ、「矢晴の自由意志なら従う」というのが最大限の譲歩だったのかな、みたいには思ったけど、矢晴の自由意志なのかどうかを、純が判断するのもおかしな話で、矢晴の望みをどんなことであれ「それは君の自由意志じゃない」と突っぱねることができてしまうことになってしまっているような……? と思ったんだけど、どうなんだろう。
ただ単純に「できないです、ごめんなさい」って矢晴に屈服する形じゃないのはよかったな、と思うんだけど。
その後の証明ができたのかどうかも気になるんだけどなぁ……。
誘惑に乗りそうな純の理性が勝って関節キメて、即座にベッドを降りて距離を取ったものの、矢晴の腕に絡め取られて頭ホールドされちゃってさーあ。どうしちゃったの、やっぱりちゃんと理性が勝てたの? ドキドキするー。
欲望が勝った感じの朝ではないと思うから、ちゃんといい感じにはなったんだろうけど、だからどんなやりとりをしたのか知りたい、知りたい。
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